6 コメント コメント日が 古い順 | 新しい順 Unknown (てまり) 2005-12-07 13:24:39 「淵」透明度が高いのに水深がわからない波ひとつたたない静かな静かな淵だった「もし」いきなり話しかけられて驚いてふりむくと巫女の衣装を身に着け長い黒髪をきりりと結んだ中学生くらいの少女が立っていた白い着物赤い袴「この先の神社の方ですか」少女は笑みをつくって「ええ、まあ」とこたえた「この淵は深いんです底を見て帰って来た者はいないそうですよあなたが今にも転がり落ちそうでしたので」口元に手をあてて少女は笑った「静かできれいなところですね」少女はきれいに整った眉をこころもちひそめる「昔は雨のたびに荒れて荒れて・・・人がいっぱい死んで・・・大変だったんです」「まるで見てきたかのような言い方ですね」「ふふ。この辺りでは有名なお話ですから」「今は治水かなにかで落ち着いたんですか」少女は首を振る「この淵と神社の神様は大蛇ですその神に捧げるために人柱がたったのです」「まさか」突然淵が禍々しい物に見えてくる「泥濘の中、供物と神社の娘巫女を大雨の中に置いて村人はあたふたと逃げ帰ったそうです」「まだ幼い娘さんだったんですか」「神社の一番上の娘です。数えで15になっておりましたその頃はもうりっぱな娘です・・・巫女と供物を淵が飲み込んだ後はあっというまに嵐はおさまりそれからは1度も淵が荒れたことはございません」「酷い話ですね」「みなそう言いますしそう思っていますでも違うんです荒らぶる神は犠牲をほしくはなかったんです本当に欲しい物をみなが捧げてくれなかったからだから子どものように駄々をこねていたんです」少女はくすりと笑った「戯言と聞いて忘れてくださいね淵の大蛇はお嫁さんが欲しかったんですよ」淵を見ていた私は驚いて少女を見た見たはずだったそこには誰もいなかったのださざ波ひとつ立っていなかった淵に水円が広がっている少しずつ静かになり・・・やがて 消えた夢をみていたのか座り込んでいた服の砂を払い立ち上がるどこからか笑い声が聞こえる嬌声でもない、叫び声でもない・・・どこの家庭でも聞かれるような優しい笑い声が1つ2つ・・・いや、もっとだ神に嫁いだ巫女は幸せそうだったなでも何故私に話したのだろうかよそものだからか?ならばよそものでよかったなつぶやいて私はそこから去ったてまり 返信する うわっ! (ゆうゆう) 2005-12-07 19:44:21 こんなところがあるんですか。なんてキレイな水の色。きっとね妖精がすんでいるんですよ。手にとってすくってみたい。そう思いました。 返信する Unknown (yamachan) 2005-12-07 20:16:53 こんばんは。凛とした気持ちになります。心地良い緊張感。気持ち良いです☆ 返信する すごい (pulse) 2005-12-08 00:28:57 てまりさんすごいですね。一枚の絵から、こんなに素敵な物語が出来るなんて感動しています。。)/初体験のコラボレーションですね 返信する あるのです (pulse) 2005-12-08 00:31:30 ゆうゆうさん素敵な所でしょきっと、妖精はいますよ 返信する ありがとう☆ (pulse) 2005-12-08 00:33:53 yamachanさんこんばんは。。)/気持ちよくなってもらえて嬉しいです 返信する 規約違反等の連絡 コメントを投稿 goo blogにログインしてコメントを投稿すると、コメントに対する返信があった場合に通知が届きます。 ※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます 名前 タイトル URL ※名前とURLを記憶する コメント ※絵文字はJavaScriptが有効な環境でのみご利用いただけます。 ▼ 絵文字を表示 携帯絵文字 リスト1 リスト2 リスト3 リスト4 リスト5 ユーザー作品 ▲ 閉じる コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。 コメント利用規約に同意する 数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。 コメントを投稿する
透明度が高いのに水深がわからない
波ひとつたたない静かな静かな淵だった
「もし」
いきなり話しかけられて驚いてふりむくと
巫女の衣装を身に着け長い黒髪をきりりと結んだ
中学生くらいの少女が立っていた
白い着物赤い袴
「この先の神社の方ですか」
少女は笑みをつくって
「ええ、まあ」
とこたえた
「この淵は深いんです
底を見て帰って来た者はいないそうですよ
あなたが今にも転がり落ちそうでしたので」
口元に手をあてて少女は笑った
「静かできれいなところですね」
少女はきれいに整った眉をこころもちひそめる
「昔は雨のたびに荒れて荒れて・・・人がいっぱい死んで・・・
大変だったんです」
「まるで見てきたかのような言い方ですね」
「ふふ。この辺りでは有名なお話ですから」
「今は治水かなにかで落ち着いたんですか」
少女は首を振る
「この淵と神社の神様は大蛇です
その神に捧げるために人柱がたったのです」
「まさか」
突然淵が禍々しい物に見えてくる
「泥濘の中、供物と神社の娘巫女を大雨の中に置いて
村人はあたふたと逃げ帰ったそうです」
「まだ幼い娘さんだったんですか」
「神社の一番上の娘です。数えで15になっておりました
その頃はもうりっぱな娘です・・・
巫女と供物を淵が飲み込んだ後はあっというまに嵐はおさまり
それからは1度も淵が荒れたことはございません」
「酷い話ですね」
「みなそう言いますしそう思っています
でも違うんです
荒らぶる神は犠牲をほしくはなかったんです
本当に欲しい物をみなが捧げてくれなかったから
だから子どものように駄々をこねていたんです」
少女はくすりと笑った
「戯言と聞いて忘れてくださいね
淵の大蛇はお嫁さんが欲しかったんですよ」
淵を見ていた私は驚いて少女を見た
見たはずだった
そこには誰もいなかったのだ
さざ波ひとつ立っていなかった淵に水円が広がっている
少しずつ静かになり・・・
やがて 消えた
夢をみていたのか
座り込んでいた服の砂を払い立ち上がる
どこからか笑い声が聞こえる
嬌声でもない、叫び声でもない・・・
どこの家庭でも聞かれるような優しい笑い声が1つ2つ・・・いや、もっとだ
神に嫁いだ巫女は幸せそうだったな
でも何故私に話したのだろうか
よそものだからか?ならばよそものでよかったな
つぶやいて私はそこから去った
てまり
なんてキレイな水の色。
きっとね妖精がすんでいるんですよ。
手にとってすくってみたい。
そう思いました。
凛とした気持ちになります。
心地良い緊張感。
気持ち良いです☆
すごいですね。
一枚の絵から、こんなに素敵な物語が出来るなんて感動しています。。)/
初体験のコラボレーションですね
素敵な所でしょ
きっと、妖精はいますよ
こんばんは。。)/
気持ちよくなってもらえて嬉しいです