絵本に学ぶ仕事のコツ

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本来の目的を常に意識する

2024年04月13日 | 仕事術

皆さま 春本番ですね!!

ちょっとバタバタとしているうちに・・・またまた日があいてしまいました。。。。(苦笑)

今日は予告していた 「くつ屋さん」のお話をご紹介したいと思います。

 うでのいいくつや

  くすのきしげのり  作 澤野秋文 絵    フレーベル館 2018年3月初版 

   

ウトピア王国にある 腕のいいくつ屋、 センベルがいました。

センベルが作るくつは町で評判でした。

しかし、今は息子のイデアが作る洒落たくつの方が人気があるのでした。

ある時、イデアは言います「くつ底の皮を一枚減らして 飾りをつけた方が仕事も早いし、高く売れるよ!!」

「そんなことだから とうさんは大儲けが出来なかったんじゃないか!!・・・」

「とうさんが作るような靴は時代遅れなんだ!」

そして・・・「この店をおれにまかせてくれないか。もっと儲けてみせるよ!!」とまで言います。

父親のセンベルはイデアが言うことに無言でこつこつとくつを作り続けます。

ある時、国の王様から「国じゅうで 一番すばらしいくつを差し出したくつ屋を「王様のくつ屋」にする」というおふれが出されました。

イデアは「おれが王様のくつ屋になってみせるぞ!!」と意気込み、くつを作り自信げにセンベルに見せるも、センベルはちらりと見た

だけで、またこつこつと作りはじめました。

イデアは こんなすばらしいくつを作ったのに なぜ いつまでたってもおれの腕を認めてくれないんだ。。。と不満げです。

イデアは自慢のくつを王様の元へ持っていきます。国じゅうのくつ屋からもくつが差し出されましたが、イデアが作ったくつはひときわ

見事なものでした。

王様の家来たちは「こんな見事なくつは今までに見たことがない!!」と言いました。

しかし・・・くつを履いた王様は・・・・くつを作った者を城へ呼ぶように言いました。

イデアが王様に呼ばれた事を知ったセンベルはイデアの為に作った仕上がったばかりのくつをイデアの足元に置きます。

イデアは、こんなありきたりのくつなんて履けないよ!!・・・と思うも、せめて家を出るときだけでも「履いてやるか!!」

とくつを履いて出かけました。

すると・・・どうでしょう・・・

父親にもらったくつがとても履き心地がよいのです!!

イデアはくつを手にとって じっくりと眺めます。そのくつは 履く人のことを考え抜いて丁寧に作られています。

イデアは思います。 「おれは こんな風に履く人のことを考えながら くつを作っていただろうか?」・・・・

さて、王様の前に出たイデアに王様は言います。「おまえが作ったこのくつは見事だ! だから、履かずに飾っておこうと思う。。。」

イデアはとても残念に思いました。

そして、イデアは王様に 父親が自分の為に作ったくつの話をします。

「私は父が作るような 履く人のことを考えて、心をこめて丁寧に作ったくつが作れるようになりたいと思います!!」と。

さて・・・それを聞いた王様はイデアに何といったのでしょうか?

そして、イデアが取った行動は???・・・・

センベルはどうしたでしょうか?

 

 

この絵本は外国を舞台にしたお話ですが、日本でも 今では本当にたくさんの人がくつを作っていますね。

昔は「少々足に合わなくても なんとか履ければOK」で私も昔は少々つま先が痛くても「素敵なデザイン」や「人気があるブランドのくつ」を選んで履いていたように思います。なにより、私の足に合って楽な靴で履きたいと思うくつは売ってなかった!!

(もちろん、おしゃれな靴が足に合う人もいたことと思います)

今は「本当に足に合う靴」をモットーに作っているくつ職人さんの靴がいろいろな媒体で紹介され、情報が得やすく

買いやすくなっていますね。

靴の場合は 「履きやすいくつ」が本来の目的なのでしょう。

もし、「飾りとして飾る靴のオブジェが欲しい」という目的であれば、イデアが最初に作った靴は目的にかなっています。

が・・・王様が求めておられたのは「履く靴」なので、残念ながら「飾っておこう」と言われたのでしょう。

それでも 王様は優しいですね。イデアが作った靴を褒めていますね!!なかなかの人格者だと思います。

そして、本質もちゃんと知っている!! こういう王様が治める国はきっと安泰ですね!!(架空の国ではありますが(笑))

イデアが 父親が実直に作り続けてきた靴の良さがわかって、本当によかったと思います。

 

 

 

 


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