新宿ドルチェ楽器・アーティストサロンでのコンサート。
何度も延期の憂き目をみたこのコンサートがようやく開催できる、と青木先生からお電話をいただいたのが、一か月ほど前のこと。
拙作「水月・浮雲」を気に入ってくださり、演奏してくださるとのことで楽しみにしていました。
それが2週間前のお電話で、急に、「僕は、色々話したり、他にも演奏したりしてやっぱり大変なので、せっかくだから君、吹きなさい」
とのお達し。
何が何やら、よくわからないままに、押し切られ、出演させていただくことになりました。
1年4カ月ぶりの本番。
本番を迎えるにあたって、一番の懸念は
「果たして、この、常にコロナのことを考えざるを得ない状況下で、私は、心から、純粋に音楽に集中できるのか否か」
ということでした。
どうしたって、考えない訳にはいかないだろう。
間隔の開いた客席、そしてマスク姿のお客様。
どうしたって、コロナのことからは離れられなさそう・・
とはいえ、それならば、そのような中で生まれる音楽を奏でるしかない。
でも、リハ、本番と経験してわかったのは、なんら集中に変わりはない、ということでした。
ただただ、その場での務めを果たすだけ。
これが納得できたことは、とても嬉しいものでした。
学生時代の恩師の前、というのは、なんというか自分のメンタルもあの受験生の頃に戻ってしまうので、変な緊張しそうで、それも心配でしたが、そのあたりは、こちらも年を経て甲羅も分厚くなったせいか、大丈夫だった。
とはいえ、やはり本番直前に楽屋でロングトーンをしてみると、オイオイ、というくらい息を使い過ぎているのがわかって、あわてて修正。
いや、慌てず騒がず、「浮き構え」を。
面白いくらいに、気持ちが落ち着いて、元に戻ることが。
「浮き構え」とそれに付随しての背中の動きを使った「音量自動調整装置」を駆使しての初めての本番は、お陰様で嬉しい感想を沢山いただくことができました。
・・ああ、良かった・・・
出演者の演奏もみな素晴らしく、夫々の感じ取っている何かしらが伝わってくる。
生のコンサートというのは、やっぱり良い。
そして圧巻だったのは、青木明先生による演奏。
廣瀬量平の「午後のパストラール」
以前、聴いた時も感じた、青木先生の音楽への情熱という炎が燃え盛っているのを確かに聴いた。
厚手の縄文土器を焼き上げているような炎。
あの炎を感じる音を聴くことができただけでも、参加させていただいた甲斐があった。
「水月・浮雲」はカラオケCDでの伴奏だったのですが、予想以上に良い音。
もちろん、本物の宇高さん、という訳にはいかないとはいえ、まるで、横で宇高さんが弾いてくださっているような心地もしました。
これは、このホールの特性を知り抜いているドルチェ楽器のAさんのスピーカーのレイアウトのお陰。
スピーカーの音で聴かせるのではなく、その音をちゃんと会場の響きに乗せる。
一昨年の私の本番を聴いてくださった同門の先輩、相場晧一さんも出演。
相場さんのフルートを聴いたのは、もう何十年ぶりかも・・
フンメルのソナタ、Op.50 の第一楽章。
ジュリアードでジュリアス・ベーカーの薫陶を受けられた方の、常にフルートと共に歩んでいらした歴史を感じさせていただける演奏でした。
青木先生、相場先輩を始めとし、出演者の皆様、と様々な音楽談義ができたのも、とても嬉しいことでした。
・・これで打ち上げが出来れば最高なのですが、それは我慢・・
会場にはドイツ留学をお世話してくださった播博先生もいらしていて、びっくり。
病気からもすっかりご快復されて、お元気になられて本当に良かったです。
青木先生は88歳。
播先生は86歳。
御二人とも。とてもお元気です!
掲載許可をいただいたので、お写真もアップ!
相場さん、播先生、青木先生と。
何度も延期の憂き目をみたこのコンサートがようやく開催できる、と青木先生からお電話をいただいたのが、一か月ほど前のこと。
拙作「水月・浮雲」を気に入ってくださり、演奏してくださるとのことで楽しみにしていました。
それが2週間前のお電話で、急に、「僕は、色々話したり、他にも演奏したりしてやっぱり大変なので、せっかくだから君、吹きなさい」
とのお達し。
何が何やら、よくわからないままに、押し切られ、出演させていただくことになりました。
1年4カ月ぶりの本番。
本番を迎えるにあたって、一番の懸念は
「果たして、この、常にコロナのことを考えざるを得ない状況下で、私は、心から、純粋に音楽に集中できるのか否か」
ということでした。
どうしたって、考えない訳にはいかないだろう。
間隔の開いた客席、そしてマスク姿のお客様。
どうしたって、コロナのことからは離れられなさそう・・
とはいえ、それならば、そのような中で生まれる音楽を奏でるしかない。
でも、リハ、本番と経験してわかったのは、なんら集中に変わりはない、ということでした。
ただただ、その場での務めを果たすだけ。
これが納得できたことは、とても嬉しいものでした。
学生時代の恩師の前、というのは、なんというか自分のメンタルもあの受験生の頃に戻ってしまうので、変な緊張しそうで、それも心配でしたが、そのあたりは、こちらも年を経て甲羅も分厚くなったせいか、大丈夫だった。
とはいえ、やはり本番直前に楽屋でロングトーンをしてみると、オイオイ、というくらい息を使い過ぎているのがわかって、あわてて修正。
いや、慌てず騒がず、「浮き構え」を。
面白いくらいに、気持ちが落ち着いて、元に戻ることが。
「浮き構え」とそれに付随しての背中の動きを使った「音量自動調整装置」を駆使しての初めての本番は、お陰様で嬉しい感想を沢山いただくことができました。
・・ああ、良かった・・・
出演者の演奏もみな素晴らしく、夫々の感じ取っている何かしらが伝わってくる。
生のコンサートというのは、やっぱり良い。
そして圧巻だったのは、青木明先生による演奏。
廣瀬量平の「午後のパストラール」
以前、聴いた時も感じた、青木先生の音楽への情熱という炎が燃え盛っているのを確かに聴いた。
厚手の縄文土器を焼き上げているような炎。
あの炎を感じる音を聴くことができただけでも、参加させていただいた甲斐があった。
「水月・浮雲」はカラオケCDでの伴奏だったのですが、予想以上に良い音。
もちろん、本物の宇高さん、という訳にはいかないとはいえ、まるで、横で宇高さんが弾いてくださっているような心地もしました。
これは、このホールの特性を知り抜いているドルチェ楽器のAさんのスピーカーのレイアウトのお陰。
スピーカーの音で聴かせるのではなく、その音をちゃんと会場の響きに乗せる。
一昨年の私の本番を聴いてくださった同門の先輩、相場晧一さんも出演。
相場さんのフルートを聴いたのは、もう何十年ぶりかも・・
フンメルのソナタ、Op.50 の第一楽章。
ジュリアードでジュリアス・ベーカーの薫陶を受けられた方の、常にフルートと共に歩んでいらした歴史を感じさせていただける演奏でした。
青木先生、相場先輩を始めとし、出演者の皆様、と様々な音楽談義ができたのも、とても嬉しいことでした。
・・これで打ち上げが出来れば最高なのですが、それは我慢・・
会場にはドイツ留学をお世話してくださった播博先生もいらしていて、びっくり。
病気からもすっかりご快復されて、お元気になられて本当に良かったです。
青木先生は88歳。
播先生は86歳。
御二人とも。とてもお元気です!
掲載許可をいただいたので、お写真もアップ!
相場さん、播先生、青木先生と。