アンサンブル・ド・ミューズ ニュースレター

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雑草…♪

2014-09-25 11:04:01 | Weblog
近くに人が住まなくなって久しいお家があった。
手入れをする人がいない小さな庭には様々な植物が勝手放題に繁茂している。
5月には薔薇が咲き誇り、夏の夜にはカラス瓜が白い花を際立たせ、秋にはホトトギスが落ち着いた風情を添えていた、毎年。
そこが8月のお盆休み明けに解体されて更地になった。衛生面でも防犯面でもいいことだと思う。
朝のゴミ出しでその横を通る。
ちょっとした変化に気が付いたのは更地になってから1週間程あとのことだ。
小さな小さな緑の点が、あちこちにポツ、ポツ、ポツ…っと。
見る度にその点は増えていき、カタチをなしていく。
まずはドクダミ。まだ10㎝ほどの丈ながらちゃんとドクダミらしい葉っぱだ
そしてカラス瓜。小さな葉っぱとともにしっかり弦をのばしている。
建物を解体し植物を撤去し更地にするときに掻き混ぜられたとしても、地中に根っこや種が残ってたんでしょうね。
『みをつくし料理帖』の登場人物が主人公の澪を駒繋ぎに例えて評するシーンがある。
駒繋ぎは例え踏まれても抜かれても自らを諦めることなく、その花は天を目指す。あやかりたいものだ。
たしかそんな台詞だったと思う。
更地に芽を吹いたドクダミとカラス瓜を見て、それを思い出した。
まだ若い小さなカラス瓜から感じるのは、挫けない逞しさだ。見習いたいものだ。
頑張ってね、声は出さないがついつい応援してしまう。
来年の春にはほかにどんなものが芽吹くだろうかと、秘かな楽しみでもある。
コメント
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