『鯖猫長屋ふしぎ草紙』には、1話だけ犬が活躍するお話がある。
雪降る大晦日、拾楽さんの部屋の前で行き倒れた犬。
“アジ”と名付けられる。
サバの子分だからってことね。
このアジ、同じ長屋の住人で大道芸を生業とする浪人の手伝いをするんだけど、どうやら人を探しているらしい。
無事に仇を見つけ出し、そいつを拾楽さんが取り押さえ、掛井の旦那が鮮やかな手つきで縄を掛ける、と…。
その後のことを掛井の旦那がちゃんと報告してくれるんだけどね。
アジの本当の飼い主は御家人の次男坊で腕のたつ剣士だった。
その剣士の師匠が凶刃に倒れ、剣士はアジを連れてその仇探しをしていた。
でも、胸を病んでいた剣士は志半ばで倒れ、思いをアジに託した、というわけ。
で、アジの本当の名前は鋼丸(はがねまる)。
う~ん、いい名前だ…
その後、アジは長屋に居つくことなく姿を消す。
きっと、もとの御主人に報告に行ったのかしらね…。
そして、昨日もちょっと話したけど、掛井の旦那ね。
普通はさ、主役級の同心とか与力といったら凄腕って相場が決まってない
『公家武者信平』の五味正三さんだって、やっとうの方はイマイチだけど、棒術にかけてはぴか一だよね。
『鬼平犯科帳』の佐嶋忠介さんにしても、筆頭同心はじめみんな剣術では凄腕が多い。
中には『必殺仕事人』の中村主水さんのように昼行燈を決め込んでいながら実は…、って人もいるけど。
いずれにしても、たとえ剣の腕がイマイチでも出来る振りはしてるわよね。
なのに掛井の旦那は…。
悪党の黒幕と対峙することになった途端、まず一番に逃げる…
俺ぁ、捕り物は苦手なんだよ
え゛ なにそれ…っ
って感じでしょ。
それなのに、決着がつくと御用縄を手に真っ先に、得意げに黒幕に近づいていくなんて
やっとうの腕はともかくとして出来る同心ではあるようだけど。
拾楽さんのワケアリについても知っちゃってるしね。
たぶん、拾楽さんとともにサバの子分となり、荒事の部分は拾楽さん、探索は掛井の旦那ってことになるんだろうな、今後。
では書店に行ってきます。
雪降る大晦日、拾楽さんの部屋の前で行き倒れた犬。
“アジ”と名付けられる。
サバの子分だからってことね。
このアジ、同じ長屋の住人で大道芸を生業とする浪人の手伝いをするんだけど、どうやら人を探しているらしい。
無事に仇を見つけ出し、そいつを拾楽さんが取り押さえ、掛井の旦那が鮮やかな手つきで縄を掛ける、と…。
その後のことを掛井の旦那がちゃんと報告してくれるんだけどね。
アジの本当の飼い主は御家人の次男坊で腕のたつ剣士だった。
その剣士の師匠が凶刃に倒れ、剣士はアジを連れてその仇探しをしていた。
でも、胸を病んでいた剣士は志半ばで倒れ、思いをアジに託した、というわけ。
で、アジの本当の名前は鋼丸(はがねまる)。
う~ん、いい名前だ…
その後、アジは長屋に居つくことなく姿を消す。
きっと、もとの御主人に報告に行ったのかしらね…。
そして、昨日もちょっと話したけど、掛井の旦那ね。
普通はさ、主役級の同心とか与力といったら凄腕って相場が決まってない
『公家武者信平』の五味正三さんだって、やっとうの方はイマイチだけど、棒術にかけてはぴか一だよね。
『鬼平犯科帳』の佐嶋忠介さんにしても、筆頭同心はじめみんな剣術では凄腕が多い。
中には『必殺仕事人』の中村主水さんのように昼行燈を決め込んでいながら実は…、って人もいるけど。
いずれにしても、たとえ剣の腕がイマイチでも出来る振りはしてるわよね。
なのに掛井の旦那は…。
悪党の黒幕と対峙することになった途端、まず一番に逃げる…
俺ぁ、捕り物は苦手なんだよ
え゛ なにそれ…っ
って感じでしょ。
それなのに、決着がつくと御用縄を手に真っ先に、得意げに黒幕に近づいていくなんて
やっとうの腕はともかくとして出来る同心ではあるようだけど。
拾楽さんのワケアリについても知っちゃってるしね。
たぶん、拾楽さんとともにサバの子分となり、荒事の部分は拾楽さん、探索は掛井の旦那ってことになるんだろうな、今後。
では書店に行ってきます。