さて、今回で基本塗装が完了です。
まずはOVMの塗り分けから。基本的にステップアップ(1)と同じです。
スコップとツルハシの柄(木)はステップアップ(1)でやったように、タミヤアクリルカラーの木甲板色を下塗りし、乾いたらレッドブラウンとクリアーオレンジを等量混ぜたものを2~3倍に薄めて上塗りしました。また、尾体上のワイヤーもステップアップ(1)と同じくタミヤアクリルカラーのNATOブラックとメタリックグレイを混ぜたものを塗装しています。
ジャッキ、クリーニングロッド、ツルハシ、スコップの金属部分は塗装説明図通りにGSIクレオスの戦車カラーセットに入っている陸軍カーキで塗りました。
機銃もワイヤーと同じくNATOブラックとメタリックグレイを混ぜたもので塗り分けます。
次にマフラーの塗装です。
アーマーモデリング誌の吉岡氏の作例を参考にNATOブラックとレッドブラウンを混ぜたもの(多少黒味を強く調合)をエアブラシで軽く吹きつけました。
続いて、マフラーの錆表現に移ります。これもアーマーモデリング誌の作例を参考にしています。色はこの3色を選びました。いずれもタミヤアクリルカラーで次の組み合わせで調色しています。
①NATOブラック+レッドブラウン(1:1)
②レッドブラウン+クリアーオレンジ(1:1)
③レッドブラウン+クリアーオレンジ(1:2)
②と③はクリアーオレンジの量が異なります。また、混合比は大まかなものですのであまり厳密に捉えず参考程度にしてください。
1色目の写真を忘れましたが、①の塗料を面相筆で点々と適当に散らします。続いて②の塗料を空いているところに同じように散らしたのが上の写真です。
そして3色目が塗り終わったところです。塗り方は2色目までと同じ様に点々と③の塗料を空いているところに適当に散らしています。
今回はマフラーを少し焦がしたので、車体や砲塔にも少し錆を入れたいと思います。
よくチッピングという言葉を聞くと思います。これは錆や塗装の剥がれを表現する作業を指すもので技法の名称ではありません。また、やり方も様々です。
今回はドライブラシで行ないますが、これも立派なチッピングです。
左の写真は使った塗料で、タミヤアクリルカラーのNATOブラックとレッドブラウンを黒味を強めに調色したものです。この色をドライブラシの要領で右の写真のようにエッジ部に擦り付けていきます。
車体の色が緑と茶なのであまり目立ちませんが、この位で十分だと思います。
続いて、ウォッシングをします。
やり方はステップアップ(1)と同じでエナメル塗料のフラットブラックとレッドブラウンを混ぜたものをモールドに付けて、エナメル塗料で拭き取ります。
そうそう、拭き取る時は平筆を写真の様に縦向きにするとモールドからスミを多く書き出してくれますので、周りと変化が付きますのでランダムに使い分けると良いと思います。
ウォッシングができたらデカールを貼ります。
ステップアップ(1)ではデカールの前に泥汚れを表現しましたが、今回はピグメントで泥表現をするため先にデカールを貼ってクリア塗装します。
今回も、デカール貼り付けにはマークセッターを使っています。
(ピグメントの上からクリア塗装すると流れたりベチャッとなったりします。)
デカールを貼って乾いたら、つや消しクリアを吹付けます。今回はエアブラシを使用したのでMr.カラーのスーパークリア つや消しをエアブラシで吹き付けました。
で写真を撮っていて気付いたのですが、起動輪付近にウォッシングの不備がありました。クリアを吹き付けた後ですので、そのまま作業を再開することは出来ません。とりあえず、車体色をもう一度上塗りして部分的にウォッシングをやり直すことにしました。右の写真が筆塗りしたものです。このあと、もう一度ここだけウォッシングしました。
クリア塗装が終わったところで、つやのある部分を塗り分けます。星章はMR.カラーのゴールドをそのまま塗りました。この戦車の転輪はゴムがなく全て金属ですので、覆帯と接触する部分をメタルカラーのクロームシルバーで塗装し、乾燥後に綿棒で磨いています。
誘導輪、起動輪もステップアップ(1)と同じ様に歯の部分をクロームシルバーで塗装し綿棒で磨いています。
さて、長かったステップアップ(2)もいよいよ終わりが見えてきました。
次回、ピグメントで泥汚れの表現を行ないます。
奥まったところを先に細吹きで塗装すると上手く塗れると思います。
中々発色しないのでまどろっこしいとは思いますが、我慢、我慢。
筆が届く場所ならそこだけ筆で塗装するのも手です。そういう所は良く見えないことが多いので、色が付いていればムラも気にならないことが多いですので。