AFVステップアップ(1)もいよいよ終盤戦です。
前回で新品のⅣ号戦車が出来ましたので、いよいよ使いこまれていきます。
一言汚し表現といっても、雨だれ、泥汚れ、スス汚れ、油もれ、塗装の退色、錆等々ありまして、その表現方法も千差万別、というかまだまだ新しい技法が産まれている状態で初心者が入りづらい雰囲気があります。
が、上記のうち、雨だれ、泥汚れ、スス汚れを施すだけで随分と雰囲気が出てきますので、最初のうちはこれらの表現を行なえば十分でしょう。
また、雑誌などでは使用する道具もプラモ用塗料から油彩絵の具まで幅広く使用されています。道具を幅広く使用されているのは使い分けた方がよりリアルに仕上がるからなのですが、プラモ用のエナメル塗料でも十分に表現できますので、AFVモデルステップアップ(1)ではエナメル塗料のみで仕上げて行きます。
それでは、作業に取り掛かります。
今回の記事ではスミ入れとウォッシングと雨だれ表現を行ないたいと思います。
スミ入れ ・・・ プラモ表面に彫ってある溝や角部など暗くなりそうなところを暗色で塗り分け、立体感を表現する作業です。
ウォッシング ・・・ 「洗い塗り」。溶剤で薄めた塗料を全体的に塗りつけることで、色合いを調整したり、汚ごしの表現をしたりと効果は様々。ウォッシングをして同時にスミ入れする手もあります。
使用した塗料はこちらです。
タミヤのエナメル塗料「XF-1フラットブラック」と「XF-64レッドブラウン」及びエナメル溶剤です。
道具の方は平筆、面相筆、塗料皿、スポイトがあれば良いでしょう。
さて、ウェザリングでなんでエナメル塗料を使うか疑問に思っている方もいらっしゃるでしょうから少々説明します。・・・なぁんて、大層な理由はありません。失敗しても拭き取れるからです。 以前の記事でも書きましたが、ラッカー系、水性アクリル塗料の上にエナメル塗料を塗った場合、溶剤で溶かして綿棒、ティッシュなどで拭き取れますので、途中で失敗したと思った方は拭き取ってやり直すと良いでしょう。
私のやり方は雑誌や解説書とは順番ややり方異なっています。どうにも気にいらない方はお気に入りの方法を探してください。
まず、スミ入れのスミを調合します。
エナメル塗料のフラットブラックとレッドブラウンを大体1:1で混合してエナメル溶剤で2倍くらいに薄めました。多分、一般のスケールモデラーに比べるとかなり濃いと思います。
とりあえず、車体前部を作業してみます。
まず、面相筆でへこんでいる所、角部など影になりそうな所に先ほど作ったスミを面相筆で塗りつけて行きます。(写真左)
いったん乾燥させます。
今度はエナメル溶剤を含ませた平筆で作業します。プラモの表面に筆を擦り付けるようにしてはみ出ているスミを溶かしながら伸ばしまします。(写真右、ウォッシングです。)
このとき、車体前部は前方へと傾斜がついていますので、車体後ろから前へ向かって筆を動かします。(写真だったら奥から手前へ筆を動かします。)
とりあえず、車体の上面と前部泥除け、車体前面について同じ用に作業してみました。
まだ作業していない部分と比べるとわかりますが、作業したところはズ~ンと暗く重い感じになって、雨だれっぽくスジがついています。
まあ、このまま終わっても良いのですが、この状態はいささかやり過ぎです。もうちょっとマイルドにします。
今度はエナメル溶剤を含ませた面相筆で適当にスジを間引いて行きます。やり方は平筆の時と一緒で擦り付けるように、傾斜に合わせて筆を動かして行きます。
このとき、ボルトやリベット、突起物からスジが伸びていると効果的です。
車体前面、シュルツンも同じ様に作業しました。
かなり端折ってしまいましたが、スミ入れ、ウォッシング、雨だれ表現の完了です。
車体側面の滑り止めになっている部分は雨だれになりそうにないので、スミを5~6倍くらい薄めて塗りつけるだけにとどめています。
また、転輪は回転するものですので、軸から放射状になるように筆を動かしています。
正面からみるとこんな感じです。
少々、やり過ぎ感がありますが、まあこんなもんでしょう。
雨だれの後はもっと少なくても、薄くても良いと思います。
次回は泥汚れの表現をします。
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