” 初王滝 ” てんこ盛り ！！ 完結です。

”　４２ｋｍ　”　をナメていたのかも知れません　。。。
”　雨　”　も気楽に考えていたのかも知れません　。。。　　

”　ブレーキが効かないんです　　　”　　マジかよ　・・・・・・　　

下りかけて間もなく、ブレーキが甘いのに気がつく。　
ブレーキレバーがグリップにくっついているではないか。
さっきの下りでも兆候は出ていたのだろうが、あまりの必死さに気がつかなかった。

止まってクリアランスを調整して走る。　が、じきに同じことの繰り返し。
２、３度繰り返すうちに、あきらかにブレーキの　”　擦過音　”　が変わってきた。
パッドが　。。。。。。　　雨の下り、　そして　”　自重　”　のせいか　。。。　　　

そういえば今まで１度もディスクパッドを交換したことはなかった。
王滝前に、　osatohさんに　「　パッド大分減ってますよ　」　と指摘をうけていたのに　・・・・・・

まあ、４２ｋｍやし、大丈夫やろ　。。。　と、お気楽に思っていた。　まさか今ここで　。。。

最後の下りは自分にとっての　”　ヴィクトリーロード　”　になるはずだったのに。

サドルを少し下げ、　左足をビンディングから外す。
スピードが上がらないように、たまに足を引きずりながら下る。
もう、　”　グチャグチャ　”　の　”　ムチャクチャ　”　になってきた。

そういえば自転車を押しながら下っている人がいた。　こういう事だったのかも。

残り３～４ｋｍのところで、前を行く選手の方がかなり派手に転倒。　しかも女性のよう。
顔と肘からかなり出血している。　ちょっとすぐには立てない様子。
路面の水溜りに、肘からの血が流れ出ている。　正直その姿を見たとき、　「　ぞくっ　」　とした。

連れの方に声をかけ、ゴール地点のスタッフに知らせますと言ったものの、
自分もこんな状態なので、速く走れない。
後続の人にも知らせて、走ってもらうようにと言ってその場をあとにする。
これは凄いことになってきたなあと身震いしてくる。

その後２人ぐらいの方に抜かれる。　ちゃんと伝わったのだろうか　。。。　　

まわりの木が高くなってきた。　ゴールは近い。　はず　。。。　疑心暗鬼　。。。　
平坦に近くなり、ようやく確信。　少しペダルをまわす。　早く着きたい一心で。　

ゴールは唐突にやってきた。　もう、心の底から　”　ホッと　”　した。　
岩チャリさんが、この雨の中待っていてくれた。　
その笑顔　　を見て、ようやく体から力が抜けた。　やっとゴールしたんだ　。。。


【　ゴール後のぽ～じぃです。　心底ホっとしてます。　岩チャリさんに撮っていただきました。　ありがとう。　】

そのあと岩チャリさんと話をしているうちに、スタート前の穏やかな気持ちになっていく。
岩チャリさんはぽ～じぃより４０分以上早くゴールしていたようです。　すごいぞ岩チャリさん　

先ほどの女性の方は気になるが、スタッフに任すしかないし、とりあえず駐車場へ。
終わった安堵感からか、猛烈にお腹がすいてきた。　我ながら　。。。　である。　

と、いうわけで　。。。

【　あっという間に食べてしまい、写真を撮るのを忘れてしまいました。　】
”　いのぶた丼　”　と　”　つけ合わせ　　”　完食　”　です。　　おいしかった～。　

”　club　osatoh　”　１００ｋｍチャレンジャーのゴールを出迎えようと、ゴール地点へ戻る。
が、その前に、４２ｋｍスタート地点までのアプローチに見た　”　自然湖　”　の印象が強く、
せっかくだから写真に撮ろうと思いそちらへ向かう。　と、その途中　。。。　えっ　。。。　

なんと　”　osatohさん　”　が前から走ってくるではないか。　なんだなんだどうしたんだ　。。。

安堵の表情を浮かべるosatohさん。　見ると左手から、膝からかなり出血している。　
ＣＰ３　直前で転倒。　無念のリタイアでエスケープルートを下りて来ている途中だったらしい。

ＣＰ３では応急処置もなにもできないらしく、ゴールまで戻れとのことだったそうだ。
それもどうかと思うが、　（　後に骨折までしている大怪我だったのが判明　）　とにかくゴールまで行く。

するとmetsukoさんがゴールに帰ってきていた。　激闘を物語る壮絶な姿である。
metsukoさんの太ももがいまだ　”　プルプル　”　と痙攣している。　すっ、すごい　。。。

状況を話す。　osatohさんは応急処置を受ける。　
osatohさんのあとにも応急処置を受けに来る人が後を立たない。
もうまるで　”　戦地の医療班　”　状態に。

metsukoさんに話を聞くと、１００ｋｍは　”　キイロスズメバチ　”　の襲撃も受けたとのこと。
実際選手の方の何人かは刺されて、リタイアしたりしたらしい。
metsukoさんは幸い刺されはしなかったらしいけど、
目の前で２匹がホバリング状態で威嚇してきてヤバかったとのこと。　

どうも今回の王滝はたいへんたいへん過酷だったようだ。　

こうなると気になるのは　”　sonobuさんとＴおぢさんさん　”　。
でもお２人は無事にゴールして駐車場に戻っているのが分かってホッとする。

お２人にゴールまで車をまわしてもらい、自転車を積み込む。

その間もまだまだゴールしてくる選手の方、降り続く雨　。。。　強烈だったなあ～　。。。　

こうして　”　初王滝　”　も終わりを告げました　。。。　

昨今、ヒルクライム系や、ロングライド系の　”　自分との戦い　”　が目的のレースが人気ですが、
”　自分に勝つ　”　、　”　自分を見つめる　”　ということに関しては、
この　”　ＳＤＡ王滝　”　は　”　もってこい　”　ではないでしょうか。　（　それ以上かも　）

１週間経ちましたが、その　”　強烈な印象と記憶　”　はまだ鮮明に残っています　。。。