1988年12月24日封切り
主演:渥美清
監督:山田洋次
原作:山田洋次/俵万智
マドンナ:三田佳子
マドンナの姪:三田寛子
俵万智さんの短歌が場面の切り替わりに字幕で流れる、その獲れたての歌はフレッシュで熱く映画をさらに面白くさせている。
寅さんはいつも恋をしている。
今回は寅さんの恋と三田寛子演じる由紀ちゃんの恋が同時進行します。
いつものように寅さんの恋は破れるのですが由紀ちゃんの恋は進んでいく、俵万智の短歌にのせて。
【ストーリー】
信州の田舎で孤独な老婆を慰めた寅次郎は、
老婆の入院先の病院の女医とその姪の大学生と知り合う。
未亡人である女医と寅次郎の恋を描く。
老婆の入院先の病院の女医とその姪の大学生と知り合う。
未亡人である女医と寅次郎の恋を描く。
「小諸なる 古城のほとり 雲白く 遊子悲しむ」 島崎藤村
由紀ちゃんの短歌
【愛された記憶はどこか透明で いつでも一人いつだって一人】
【寅さんが早稲田の杜にあらわれて やさしくなった午後の教室】
『朝刊のようにあなたは現れて はじまりと言う言葉がかがやく』
『愛ひとつ受けとめかねて帰る道 長身短針重
なる時刻』
『バレンシアオレンジしかもつぶ入りの100パーセント果汁のように』
『文庫本読んで私を待っている 背中見つけて少しくやしい』
『小春日の早稲田通りのチンドン屋 見ルナ見ルナというように行く』
『初めての口づけの夜と気がつけば ぱたんと閉じてしまえり日記』
由紀「新年おめでとう
獲れたての短歌を
一首おばさまにさし上げます。
『寅さんが「この味いいね」と言ったから 師走六日はサラダ記念日』
『旅立ってゆくのはいつも男にて、
カッコよすぎる背中見ている』
一九八九年 元旦 由紀」
獲れたての短歌を
一首おばさまにさし上げます。
『寅さんが「この味いいね」と言ったから 師走六日はサラダ記念日』
『旅立ってゆくのはいつも男にて、
カッコよすぎる背中見ている』
一九八九年 元旦 由紀」