鴻上尚史 佐藤直樹著 2020年8月刊
コロナ禍は2019年末から現在に至っている。
この本は2020年8月コロナ禍真っ只中に出版されすぐに読んでみたかったが本も現実もコロナなのは気が引けていたが少し落ち着いてきた今になっている。
社会と世間
日本には社会の規範(法律)と世間の規範があって
社会の規範(法律)で規定しなくても世間の規範(同調、忖度)で縛られている。
当時ヨーロッパで1日20万から30万人の感染者がでていた時、海外の首脳が麻生太郎に何故日本は感染者が少ないのか?と尋ねたところ「おたくの国とは民度が違う」と失礼なことを言った。
民度ってなんでしょうね?
同調圧力が強烈に発揮されただけでしょう。
コロナ禍当初、有名芸能人が死んだこともあり一挙に恐怖が広がりマスク警察・自粛警察・他県ナンバー狩り・自主休業・休業しない店への攻撃そして感染者は犯罪者のように扱われた。
そして世間とメディアが戦前のような世論を作り政府を煽った形になった。
同調圧力の良い点も書かれている。
犯罪の少なさ、アメリカの19分の1、ヨーロッパの3分の1、日本は安全な国。
一方で同調圧力は自殺率の高さに繋がっている。
同調圧力は様々なシチュエーションで害を起こしている、犯罪が少ないというメリットもあるがそれを上回る害があると言っている。