5月17日(土)に小足沢左岸尾根を末端から登って見ることにした。
この呼び名が適当かどうかわからないが、小足沢と三沢の中間尾根で三俣山稜東端の1950m付近に突き上げている尾根だ。
2年前の秋、中禅寺湖南岸尾根1928P付近からこの長大な尾根を見たとき、いつかは歩いてみたいと思っていた。
大平山南西尾根1200m付近から、この小足沢左岸尾根の末端付近を見てみたが、1199Pまではどう見ても急峻な岩稜に見える。
が、樹木も生えてはいるようなので、それらを使えばどうにか登れるように思えるのだが・・・
この尾根を末端(6号堰堤付近)から登るとすると、いったいどこから取付けるだろうか?
何はともあれ6号堰堤の先、三沢の出合いに突き出している小さな岬状の尾根から取り付くことは出来そうだ。
対岸尾根から撮影した写真での確認なので細部までは分からないが、取付けるのはここしかないように思える。
小足沢側も三沢側も、ここより他に取り付くことの出来そうなところは見当たらない。
さて今回、進退窮まった時のために、懸垂下降の道具を持って行こうかどうするかだ。
この尾根の終点が三俣山陵の東端のピーク付近であることを考えれば、長い下山のことも考えて軽量に越したことはない。
道具持参は止め、登攀に行き詰まったらそこで引き返し、決して深入りはしないことにする。
1199Pはどう見ても岩の鎧を纏っているようにしか見えない。
だが、この頂には確かにケルンが積んであるところを見れば、登っている方はいる。
少々無謀のようにも思えるのだが、登れないこともないだろう・・・ と思う。 正直自信ナシ
午前4時半頃に家を出る。 相変わらず西風は強い。
前日から続く強い冬型の気圧配置のため、足尾以北の山々は雪(雨)雲の中だ。
目指す三俣方面ももちろん雲の中、気が滅入るが昼頃になれば青空ものぞくだろう。
無料駐車場を6時過ぎに出発、少々遅い時刻だがお天気のことを考えれば、遅くても構わない。
4号堰堤まで来た。前方に見える国境稜線は暗く霞んで見える。その前方松木沢の上に鮮やかな虹が架かっている。
背中側からは朝日が差し込んではいるが、明らかに目指す6号堰堤付近は雨だ。
ウメコバ沢出合いを過ぎた辺りで対岸に渡渉をするのだが、飛び石伝いに渡れそうなところがある。
が、しかし石ころは雨で濡れて滑りそうだ。いちかばちか飛び移ってみる。 右足を着地させた石ころは浮石だった。
着地失敗、あわてて左足を次の石に乗せるも、濡れているその石ころは見事に滑った。
足4本のうち3本までもが沢底を探っている有様だ。仕方ない、どうせ濡れたササの葉でびっしょりになるのだから・・・
6号堰堤も一段目の浅いところをジャブジャブと対岸へ渡った。
さて、8時少し前に三沢出合いに到着
靴下の水を絞ってこの先に備える。最初の取り付きは問題なさそうだ。
先端の左側は緩やかな土の斜面、右側三沢側は岩になっている。ウォームアップついでで右側に取り付いてみる。
なんら問題はない・・・
樹林の中の岩を登っていくと間もなく平となった。その先はコルになっているのが樹林越しに分かる。
先まで行くとそこは3mくらいの垂壁、壁の脇に木があるのでその木を使ってコルへ降りる。
そこから1199Pへ向けてほぼ岩登りが続くようになる。
登れそうな岩を見つけては上を目指す。潅木帯の中なのでそれほどの恐怖は感じないが、少しは足がすくむ。
岩は順層なのでホールドは問題ないが、脆かったり浮いていたりと神経は使う。
途中、潅木を手がかりに登った岩もいくつもある。 決して無理をした訳ではないが、退却は出来ない所まできてしまったみたいだ。
息を切らしながらも、20分ちょいで展望の利くところまで来た。
ここまでカメラを出して撮影する余裕などない。
小足沢の大滝が目の前に見える。尾根は細く、両側は途中からスパッと切れているように見える。 足がすくむ。
大平山南西尾根を見る。 先日は一番右のピークまで下りてきた。
大平山南西尾根は取付きから1200mくらいまで、ほぼ岩登り状態だろう。とてもじゃないが、登れそうにない。
遠く皇海山は上部がすっぽりと雲の中だ。ここも弱いが雨が落ちている。
眼下には6号堰堤、 見上げれば尖ったオロ山北の大地
まだまだ緊張は続く。
いよいよ次は1199P、まだまだ岩が続く。高度感も増してきている。
依然、岩場では先ほど同様の登高が続く。恐怖感が湧かないよう、あまり周りを見ないようにする。
ここで恐怖感が出てしまったら、それこそ進退窮まってしまう。 もう後戻りは出来ない。
もちろんカメラを出す余裕など全くない。ホールドをしっかり確かめながら、浮石等に注意しながら慎重に進む。
ここまで悪場を越したかと思ったらまた悪場、の連続だ。どこまで行けば不安から開放されるのか・・・
やっと1199Pへ来た。ここまでほぼ50分かかった。
これが対岸の尾根から見えていたケルンだ。少しばかり崩れていたので、修復して自分もいくつか石を載せてきた。
三沢を挟んで右 大平山南西尾根、左はシゲト山へ突き上げるこれまた南西尾根?
1199Pから先、もう悪場はないだろう。なだらかなコルへ下りてしまえば、その先はこの辺り特有の尾根になるに違いない・・・
カメラを首にかけ、安心しきって歩き出した。もう悪場は無いはずだ と。
コルに下り立つとにわかには信じがたい光景が広がっている。
地図では全く読めない地形が出現したのだ。
広く平だと思っていた尾根が実はナイフリッジ、10mか、いや20m位続いているのか。
とてもそこを渡っていけるような代物ではない。おまけに両側は地図から読み取れるような緩斜面でもない。
三沢側にリッジから5m程度下側にシカさんの踏み跡が僅かにある。他に巻ける所は見当たらない。
カメラをザックにしまい、スリップしないよう慎重にザレたしかし硬い急斜面をトラバースしてゆく。スリップしたら三沢の沢底まで一直線だ。
足はすくんでばかりいる。カメラに収める余裕など全くない、写真を撮っていないことに気付いたのは家へ戻ってからだ。
トラバースを終え、再び尾根に復帰する。尾根は適度に広がり、やっと先が見えてきた。
ここまで来れば、小足側の傾斜は緩やかになり、沢筋も近くなってくる。 正直、 やっと隠れていた恐怖感から開放された。
小足沢左岸尾根の核心部は取付きからここまでであろう。
クライミングなどの経験の無い方は絶対に踏み入らないほうが無難だと思う。
この尾根を目指すのなら、三沢をコルの下まで詰めそこからコル周辺に入るか、
遠回りだが小足沢右岸の1269Pあたりから小足沢へ降りこのコルへ登るかが良いと思う。
さて、先へ進もう
コルからの登りは多少岩場も出てくるが、もう全く問題ない。
相変わらずぽつりぽつりと雨が落ちているので、カメラはザックに入れたまま先へ進む。
紫色のツツジが現れた。 大展望も広がってきた。
ここでしばらく撮影をすることにする。
中央左の台地が1199P、右の台地が1269P
こうしてみるとコルから小足側への斜面は緩やかだが、トラバースするにあたり確かに三沢側のほうが歩きやすそうに見えた。
三沢の沢筋がよく見える。 ここからは大平山南西尾根も長大に見える。
青空でないのは残念だが、対岸のオロ北尾根(どうしてもレッドキングに見える)に、時折スポットライトが当る。
尖って見えるシゲト山は立派に見えるのだが・・・ 山頂ではなく南西側直下にある岩峰だろうか?
ごくごく普通の尾根(大平山南西尾根みたいな)が続く
松木沢(渡良瀬川)最深部が見える。 晴れていないのが少し残念だ。
シゲト山の山頂が見えてきた。 この山の南西尾根はあまり面白くはなさそうだ。
荒々しいシゲト山西側斜面 よ~く見るとその斜面所々にアカヤシオが咲いている。
1500m位か、 このあたりはやっと芽吹きだ。
石楠花の花も現れた。
平凡な尾根は続く。
2つの南西尾根は平行に走っている。
尾根上に初めて現れた巨木、ブナだろうか? これも孤高のブナ ダメかな?
目指すピーク(ここからはそう見える)が正面に見えてきた。
尾根には石楠花が多くなってきている。が、石楠花は厄介だ。
途中一箇所だが数十メートル猛烈な石楠花の密藪帯を通過した。
アカヤシオが咲いている。
手前の尾根は小足沢右岸の尾根、その向こうには釜の沢源頭のピークが見える。
目指すピークはまだまだ先だ。
先の黒木のピークは1584か? レンズに雨滴が、雨は一向に止もうとしない。
ピーク手前に見事なアカヤシオが咲いている。 痛んでもいない。
全く期待などしていなかったところにこのアカヤシオだ。
時折薄日も差す。が、依然雨降り。 カメラを出したり仕舞ったりと忙しい。
1584のピークかと思っていたのは尾根の一角だ。振り返るとアカヤシオが咲いている。
しばしこの辺りで、アカヤシオと石楠花の撮影をする。 時間はもうすぐ10時半になる。
右、シゲト山から左へ1928Pへ
あれに見えるが1584Pだろう。ちょうどアカヤシオも咲いている。
荒々しい斜面にアカヤシオが咲いているのが分かる。
ピークのアカヤシオ、 かなり大きい木だ。
先へ進む。 が ここは絵になる。
すぐ西側を走る尾根、ダケカンバが美しい。 向こうにもアカヤシオの咲く一画が見える。
この辺りからダケカンバの美しい林の中を歩くようになる。
笹の丈はせいぜいくるぶし程度と低い。
これが見納めのアカヤシオ 痛みもなく美しい。
小雨模様が幸いした。 晴れていてはこうはいかない。
美しい楽園だ。
シカ道が続く。 楽園はさらに美しくなる。
なおも進むと徐々に傾斜は増し、コメツガの樹林帯に入る。が、下草も全くなく歩きやすい。
稜線が近づいてくると残雪を見るようになった。動いている分には寒くはないが、気温はかなり低そうだ。
11時33分、稜線に飛び出した。コメツガの鬱蒼と茂る暗い稜線だ。
稜線から登ってきた斜面を見る。 最後が膝丈ほどの笹になった。
辺りを見ると残雪ではない雪がある。昨日降った雪だろうか?
さて、これからどうする。
当初の予定では三俣山まで行き、そこから小足沢右岸尾根を下るつもりでいたのだが、渡渉のことを考えるとパス。
もう水に濡れるのはゴメンだ。
とりあえずは三俣山まで行ってくることにする。 やはり新雪が降ったのだ。
三俣山頂までどれくらいで行けるだろうか、30分かそれ以上かかるだろうか?
腹も減ってきている。セブンのジャムマーガリンは大きさが2/3程度になってしまった。
この分ではどこかでガス欠を起こす可能性を否定できない。
退屈な尾根歩きは割愛することにし、10分ほど進んだところで引き返すことにした。
先程の地点まで戻って、南岸尾根を1928Pへ向けて下って行くことにする。
ここからはほんの一部分を除いて、ほぼ樹林帯になる。大平山まで長くつまらない尾根歩きが待っている。
雨かと思っていたが、ここではみぞれになっている。
どうりで寒いわけだ。
取り付きからここまで3時間半もかかってしまった。少しゆっくり歩きすぎたかな。
天候のはっきりしない中、撮影枚数はすでに500枚を超えている。
つづく
Nikon D700 AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR Ai Micro NIKKOR 105mm f/2.8S
この呼び名が適当かどうかわからないが、小足沢と三沢の中間尾根で三俣山稜東端の1950m付近に突き上げている尾根だ。
2年前の秋、中禅寺湖南岸尾根1928P付近からこの長大な尾根を見たとき、いつかは歩いてみたいと思っていた。
大平山南西尾根1200m付近から、この小足沢左岸尾根の末端付近を見てみたが、1199Pまではどう見ても急峻な岩稜に見える。
が、樹木も生えてはいるようなので、それらを使えばどうにか登れるように思えるのだが・・・
この尾根を末端(6号堰堤付近)から登るとすると、いったいどこから取付けるだろうか?
何はともあれ6号堰堤の先、三沢の出合いに突き出している小さな岬状の尾根から取り付くことは出来そうだ。
対岸尾根から撮影した写真での確認なので細部までは分からないが、取付けるのはここしかないように思える。
小足沢側も三沢側も、ここより他に取り付くことの出来そうなところは見当たらない。
さて今回、進退窮まった時のために、懸垂下降の道具を持って行こうかどうするかだ。
この尾根の終点が三俣山陵の東端のピーク付近であることを考えれば、長い下山のことも考えて軽量に越したことはない。
道具持参は止め、登攀に行き詰まったらそこで引き返し、決して深入りはしないことにする。
1199Pはどう見ても岩の鎧を纏っているようにしか見えない。
だが、この頂には確かにケルンが積んであるところを見れば、登っている方はいる。
少々無謀のようにも思えるのだが、登れないこともないだろう・・・ と思う。 正直自信ナシ
午前4時半頃に家を出る。 相変わらず西風は強い。
前日から続く強い冬型の気圧配置のため、足尾以北の山々は雪(雨)雲の中だ。
目指す三俣方面ももちろん雲の中、気が滅入るが昼頃になれば青空ものぞくだろう。
無料駐車場を6時過ぎに出発、少々遅い時刻だがお天気のことを考えれば、遅くても構わない。
4号堰堤まで来た。前方に見える国境稜線は暗く霞んで見える。その前方松木沢の上に鮮やかな虹が架かっている。
背中側からは朝日が差し込んではいるが、明らかに目指す6号堰堤付近は雨だ。
ウメコバ沢出合いを過ぎた辺りで対岸に渡渉をするのだが、飛び石伝いに渡れそうなところがある。
が、しかし石ころは雨で濡れて滑りそうだ。いちかばちか飛び移ってみる。 右足を着地させた石ころは浮石だった。
着地失敗、あわてて左足を次の石に乗せるも、濡れているその石ころは見事に滑った。
足4本のうち3本までもが沢底を探っている有様だ。仕方ない、どうせ濡れたササの葉でびっしょりになるのだから・・・
6号堰堤も一段目の浅いところをジャブジャブと対岸へ渡った。
さて、8時少し前に三沢出合いに到着
靴下の水を絞ってこの先に備える。最初の取り付きは問題なさそうだ。
先端の左側は緩やかな土の斜面、右側三沢側は岩になっている。ウォームアップついでで右側に取り付いてみる。
なんら問題はない・・・
樹林の中の岩を登っていくと間もなく平となった。その先はコルになっているのが樹林越しに分かる。
先まで行くとそこは3mくらいの垂壁、壁の脇に木があるのでその木を使ってコルへ降りる。
そこから1199Pへ向けてほぼ岩登りが続くようになる。
登れそうな岩を見つけては上を目指す。潅木帯の中なのでそれほどの恐怖は感じないが、少しは足がすくむ。
岩は順層なのでホールドは問題ないが、脆かったり浮いていたりと神経は使う。
途中、潅木を手がかりに登った岩もいくつもある。 決して無理をした訳ではないが、退却は出来ない所まできてしまったみたいだ。
息を切らしながらも、20分ちょいで展望の利くところまで来た。
ここまでカメラを出して撮影する余裕などない。
小足沢の大滝が目の前に見える。尾根は細く、両側は途中からスパッと切れているように見える。 足がすくむ。
大平山南西尾根を見る。 先日は一番右のピークまで下りてきた。
大平山南西尾根は取付きから1200mくらいまで、ほぼ岩登り状態だろう。とてもじゃないが、登れそうにない。
遠く皇海山は上部がすっぽりと雲の中だ。ここも弱いが雨が落ちている。
眼下には6号堰堤、 見上げれば尖ったオロ山北の大地
まだまだ緊張は続く。
いよいよ次は1199P、まだまだ岩が続く。高度感も増してきている。
依然、岩場では先ほど同様の登高が続く。恐怖感が湧かないよう、あまり周りを見ないようにする。
ここで恐怖感が出てしまったら、それこそ進退窮まってしまう。 もう後戻りは出来ない。
もちろんカメラを出す余裕など全くない。ホールドをしっかり確かめながら、浮石等に注意しながら慎重に進む。
ここまで悪場を越したかと思ったらまた悪場、の連続だ。どこまで行けば不安から開放されるのか・・・
やっと1199Pへ来た。ここまでほぼ50分かかった。
これが対岸の尾根から見えていたケルンだ。少しばかり崩れていたので、修復して自分もいくつか石を載せてきた。
三沢を挟んで右 大平山南西尾根、左はシゲト山へ突き上げるこれまた南西尾根?
1199Pから先、もう悪場はないだろう。なだらかなコルへ下りてしまえば、その先はこの辺り特有の尾根になるに違いない・・・
カメラを首にかけ、安心しきって歩き出した。もう悪場は無いはずだ と。
コルに下り立つとにわかには信じがたい光景が広がっている。
地図では全く読めない地形が出現したのだ。
広く平だと思っていた尾根が実はナイフリッジ、10mか、いや20m位続いているのか。
とてもそこを渡っていけるような代物ではない。おまけに両側は地図から読み取れるような緩斜面でもない。
三沢側にリッジから5m程度下側にシカさんの踏み跡が僅かにある。他に巻ける所は見当たらない。
カメラをザックにしまい、スリップしないよう慎重にザレたしかし硬い急斜面をトラバースしてゆく。スリップしたら三沢の沢底まで一直線だ。
足はすくんでばかりいる。カメラに収める余裕など全くない、写真を撮っていないことに気付いたのは家へ戻ってからだ。
トラバースを終え、再び尾根に復帰する。尾根は適度に広がり、やっと先が見えてきた。
ここまで来れば、小足側の傾斜は緩やかになり、沢筋も近くなってくる。 正直、 やっと隠れていた恐怖感から開放された。
小足沢左岸尾根の核心部は取付きからここまでであろう。
クライミングなどの経験の無い方は絶対に踏み入らないほうが無難だと思う。
この尾根を目指すのなら、三沢をコルの下まで詰めそこからコル周辺に入るか、
遠回りだが小足沢右岸の1269Pあたりから小足沢へ降りこのコルへ登るかが良いと思う。
さて、先へ進もう
コルからの登りは多少岩場も出てくるが、もう全く問題ない。
相変わらずぽつりぽつりと雨が落ちているので、カメラはザックに入れたまま先へ進む。
紫色のツツジが現れた。 大展望も広がってきた。
ここでしばらく撮影をすることにする。
中央左の台地が1199P、右の台地が1269P
こうしてみるとコルから小足側への斜面は緩やかだが、トラバースするにあたり確かに三沢側のほうが歩きやすそうに見えた。
三沢の沢筋がよく見える。 ここからは大平山南西尾根も長大に見える。
青空でないのは残念だが、対岸のオロ北尾根(どうしてもレッドキングに見える)に、時折スポットライトが当る。
尖って見えるシゲト山は立派に見えるのだが・・・ 山頂ではなく南西側直下にある岩峰だろうか?
ごくごく普通の尾根(大平山南西尾根みたいな)が続く
松木沢(渡良瀬川)最深部が見える。 晴れていないのが少し残念だ。
シゲト山の山頂が見えてきた。 この山の南西尾根はあまり面白くはなさそうだ。
荒々しいシゲト山西側斜面 よ~く見るとその斜面所々にアカヤシオが咲いている。
1500m位か、 このあたりはやっと芽吹きだ。
石楠花の花も現れた。
平凡な尾根は続く。
2つの南西尾根は平行に走っている。
尾根上に初めて現れた巨木、ブナだろうか? これも孤高のブナ ダメかな?
目指すピーク(ここからはそう見える)が正面に見えてきた。
尾根には石楠花が多くなってきている。が、石楠花は厄介だ。
途中一箇所だが数十メートル猛烈な石楠花の密藪帯を通過した。
アカヤシオが咲いている。
手前の尾根は小足沢右岸の尾根、その向こうには釜の沢源頭のピークが見える。
目指すピークはまだまだ先だ。
先の黒木のピークは1584か? レンズに雨滴が、雨は一向に止もうとしない。
ピーク手前に見事なアカヤシオが咲いている。 痛んでもいない。
全く期待などしていなかったところにこのアカヤシオだ。
時折薄日も差す。が、依然雨降り。 カメラを出したり仕舞ったりと忙しい。
1584のピークかと思っていたのは尾根の一角だ。振り返るとアカヤシオが咲いている。
しばしこの辺りで、アカヤシオと石楠花の撮影をする。 時間はもうすぐ10時半になる。
右、シゲト山から左へ1928Pへ
あれに見えるが1584Pだろう。ちょうどアカヤシオも咲いている。
荒々しい斜面にアカヤシオが咲いているのが分かる。
ピークのアカヤシオ、 かなり大きい木だ。
先へ進む。 が ここは絵になる。
すぐ西側を走る尾根、ダケカンバが美しい。 向こうにもアカヤシオの咲く一画が見える。
この辺りからダケカンバの美しい林の中を歩くようになる。
笹の丈はせいぜいくるぶし程度と低い。
これが見納めのアカヤシオ 痛みもなく美しい。
小雨模様が幸いした。 晴れていてはこうはいかない。
美しい楽園だ。
シカ道が続く。 楽園はさらに美しくなる。
なおも進むと徐々に傾斜は増し、コメツガの樹林帯に入る。が、下草も全くなく歩きやすい。
稜線が近づいてくると残雪を見るようになった。動いている分には寒くはないが、気温はかなり低そうだ。
11時33分、稜線に飛び出した。コメツガの鬱蒼と茂る暗い稜線だ。
稜線から登ってきた斜面を見る。 最後が膝丈ほどの笹になった。
辺りを見ると残雪ではない雪がある。昨日降った雪だろうか?
さて、これからどうする。
当初の予定では三俣山まで行き、そこから小足沢右岸尾根を下るつもりでいたのだが、渡渉のことを考えるとパス。
もう水に濡れるのはゴメンだ。
とりあえずは三俣山まで行ってくることにする。 やはり新雪が降ったのだ。
三俣山頂までどれくらいで行けるだろうか、30分かそれ以上かかるだろうか?
腹も減ってきている。セブンのジャムマーガリンは大きさが2/3程度になってしまった。
この分ではどこかでガス欠を起こす可能性を否定できない。
退屈な尾根歩きは割愛することにし、10分ほど進んだところで引き返すことにした。
先程の地点まで戻って、南岸尾根を1928Pへ向けて下って行くことにする。
ここからはほんの一部分を除いて、ほぼ樹林帯になる。大平山まで長くつまらない尾根歩きが待っている。
雨かと思っていたが、ここではみぞれになっている。
どうりで寒いわけだ。
取り付きからここまで3時間半もかかってしまった。少しゆっくり歩きすぎたかな。
天候のはっきりしない中、撮影枚数はすでに500枚を超えている。
つづく
Nikon D700 AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR Ai Micro NIKKOR 105mm f/2.8S
ちょうど小足沢左岸尾根を終えて、無料駐車場から知人のいた公園駐車場に立ち寄りました。
自分はブルーのラリー車です。 そのテントを張られていた方がDIYさんだと思います。
はい、また どこかで・・・ ですね。
今後もよろしくです。 では
ヤマレコにHN DIYで記録アップしています。
確かに17日(土)銅でテント張って居たのは私です。
あの時は1台だけ、白の1boxが車中泊していましたが、、、それが ふ~てんさん?
2012年10月12日、午後確かに歩いていました、、。
しかし、すれ違った記憶が、、、?
また、どこかで、、、
写真お役にたてて何よりです。
つかぬ事お尋ねますが、17日の夕方、親水公園駐車場にテントを張られていたスクーターの方でしょうか?
もしその方でしたら、自分もその時近くにいました。
へ~バイクで来て、テント泊まりか~ なんて思いましたよ。
また、2012年の10月13日(土)1時半前くらいに、庚申山と鋸山の中間付近ですれ違っています。
自分はモミジ尾根、皇海、庚申、中倉と日帰りハイクの途中でした。
別の方でしたらお許しください。
DIYと言います。
検索していてこちらにたどり着きました。
大平山南西尾根の写真(3と4枚目)、たいへん参考になります、この角度の写真無いので、助かります。
足尾は良いところがたくさんありますね。
しかし良いところは大方、足のすくむところばかりですよ。
ここんとこ、足がすくんでばかりいます。
あまり周りを見ても目がくらんでしまうので、ただただ上を向いて登りました。
こんな調子なので、ナイフリッジを越えるまでの周りの様子は全然覚えていません。
今にして思えば残念ですが、進退窮まるよりはましかな と。
秋になったらまた遊びにでも行ってみます。
堰堤の件、下流から1号、2号と数えていって、どうしても6号堰堤にたどり着けない。
謎が解けましたよ! そうだったんですね。
たぶん造られた順に1号、2号なのでは?
撮影する余裕がなかったと言ってるわりにここまでで500枚を超えてるってのにも驚きです(@_@)
キャリアのあるふ~てんさんがこんな状態ですから私なんかからしたら
登山というより冒険という言葉が合ってるようにさえ思えました。
それと松木川の砂防堰堤は下流から1号と言う訳ではないのですね。
調べてみたら大ナギ沢のところが1号で、そこから上流に5号、2号、3号、4号、6号みたいですね。