この映画の正式タイトルはなんと『仮面ライダー×仮面ライダー×仮面ライダー THE MOVIE 超電王トリロジー/EPISODE RED ゼロのスタートウィンクル』というらしい。いくらなんでもこれはないだろ、と思うので、上のタイトルに勝手に変更した。
今回の『電王』は3本の連作で、2週ずつずらして順次公開する。きっとファン垂涎の企画なのだろう。だが、僕にはなんか、観客をバカにした企画のように思える。これは中途半端な映画もどきの作品をわざわざ劇場で公開し、お客からお金を搾り取ろうとする東映の陰謀だ。たった70分程度の低予算作品で、こんなものなら最初からオリジナルビデオとしてセル、レンタルで充分ではないか。それをプレミアをつけるためだけで劇場公開し、物好きなファンを集める。まぁ、好き者が劇場に行くのだから、問題はないのだろうがそれにしてもあんまりな作品で情けない。
今回見たエピソードREDは、なんと恋愛ものである。とはいえ、なんとも中途半端で、これを見るために劇場にいる自分がなんだか可哀想だった。いくらチケットがあったからとはいえ、貴重な時間を使ってこんなものを見てしまった自分が悲しい。
それにしても、一応劇場公開を目指すのなら、もう少し作り手は映画としての仕掛けを施す努力をしてもいいのではないか。まるでやる気の感じられない凡作である。恋愛ものと言いながら、こんなもの恋愛でも何でもない。せめて主人公2人の感情のせめぎ合いくらいは納得のいくように作らんかい。仮面ライダーがキスするとか、そんな場面でも用意したならそれはそれで笑えたかもしれないが、そんな子どもには刺激の強いシーンはありません。