94年ルワンダで起こった大虐殺。100万人もの人々が犠牲になったという20世紀最大規模の殺人なのに僕たちはその現実を知らない。去年『ホテル・ルワンダ』を見た時の衝撃は大きかった。新聞でそんな事があったことは、知識として知っていたかもしれないが、それは遠いアフリカの出来事でしかなかった。
引き続いて今年も同じ話を別の場所から、別の視点で描いたこの映画が公開され、もう一度あの現実に向き合う機会を持てた事に感謝している。1本の映画で語り尽くせるものではない。
ツチ族とフツ族の内紛は、大統領の乗った飛行機が墜落したところから始まる。これをクーデターだと察知したフツ族による無差別殺人。しかし、このクーデターが事実なのかは、はっきりしない。それはたんなるきっかけに過ぎない。民族間のわだかまりが何らかのきっかけを欲したのだ。その犠牲になり民兵たちに殺されていく無力な人々。ツチ族というだけで皆殺しにしていく。
こんな馬鹿なことが、この20世紀の終わりに現実に起きていたのだ。民族間の紛争は今も絶えない。エミール・クストリッツアが繰り返しユーゴの内紛を映画にしてきたが、彼の傑作群とは、全くテイストが違い、あまりにストレートなメッセージが見ていていささか鼻につくが、こういう真面目な映画が、作られることには大きな意義がある。これはまず事実を伝えるための映画なのだ。そのことを第一に考えたならこのやりかたは正しい。
外国人の視点から描いたこともこの映画をシンプルにし、成功させている。『ホテル・ルワンダ』はどうしても美談のようになってしまった一面もあった。支配人の英雄的行動を追っていくことで、映画を少し甘いものにしてしまった。しかし、今回は第3者の視点を確保したことにより、ドキュメンタリー的な展開も可能になり、感傷的にはなってない。ただ、映画としては奥行きがない。事実の羅列の域を出ない。ここで何があったのかを、もっと深く掘り起こして欲しかった。
引き続いて今年も同じ話を別の場所から、別の視点で描いたこの映画が公開され、もう一度あの現実に向き合う機会を持てた事に感謝している。1本の映画で語り尽くせるものではない。
ツチ族とフツ族の内紛は、大統領の乗った飛行機が墜落したところから始まる。これをクーデターだと察知したフツ族による無差別殺人。しかし、このクーデターが事実なのかは、はっきりしない。それはたんなるきっかけに過ぎない。民族間のわだかまりが何らかのきっかけを欲したのだ。その犠牲になり民兵たちに殺されていく無力な人々。ツチ族というだけで皆殺しにしていく。
こんな馬鹿なことが、この20世紀の終わりに現実に起きていたのだ。民族間の紛争は今も絶えない。エミール・クストリッツアが繰り返しユーゴの内紛を映画にしてきたが、彼の傑作群とは、全くテイストが違い、あまりにストレートなメッセージが見ていていささか鼻につくが、こういう真面目な映画が、作られることには大きな意義がある。これはまず事実を伝えるための映画なのだ。そのことを第一に考えたならこのやりかたは正しい。
外国人の視点から描いたこともこの映画をシンプルにし、成功させている。『ホテル・ルワンダ』はどうしても美談のようになってしまった一面もあった。支配人の英雄的行動を追っていくことで、映画を少し甘いものにしてしまった。しかし、今回は第3者の視点を確保したことにより、ドキュメンタリー的な展開も可能になり、感傷的にはなってない。ただ、映画としては奥行きがない。事実の羅列の域を出ない。ここで何があったのかを、もっと深く掘り起こして欲しかった。
映画でも見たいのですが方法分かりますか教えてください