木工挽物という仕事

基本的には時代遅れの仕事
正反対の位置にいるブログから発信してみます
でもブログも先端じゃなくなりましたね

中国産

2021-03-29 01:15:03 | 経済
今日イオンに行ってきた。
イオンってのは洒落たお店が並んでる大型店もあれば、結構古い形態で昔ながらの店が中心なところもある。
今日行ったのは後者のお店
もちろんその振り分けは僕の独断が中心だ。
そこの店舗には激安の洋品店が入っていた。
僕も激安につられて洋服を買ったりしていた。
その店にはいつも「近日閉店、大特価」みたいな大きな看板がずっと掲げられていて、いつも僕はこれが最後の来店になるんじゃないかと覚悟しながら覗いていた。
この店はなかなかのスペースを持っていて、この店が撤退したら流石のイオンもちょっと困るんじゃないかと思えるくらいだった。
ところがその店の隣にあった同じくらいのスペースを使っていたダイソーじゃない100均が突然閉店になった。
100均が撤退するとその店が撤退するよりもちょっと困る。って程でもないがちょっと困る(笑)
このスペースに何が入るのか と思っていたら何と閉店セールをやっていた店が拡張新規開店してしまった。
今までのスペースはそのまま使って倍のスペースになったと言うわけよ。
どうなっとんの?

まぁそれは前置き。
そのお店の前を通ったら本日マスクの大特価をしていた。
50枚入り300円+税
勿論日本製ではない。
いくらmade in Chinaとはいえ、使い捨てとはいえ激安すぎる。
一応不織布マスクで、バクテリア、微粒子、ウィルス飛沫、PM2.5, 濾過率99%とある
信用できるか否かもあるにはあるがマスクをしなければ歩けない気持ちを表現するだけの効果はある。

もう何年前になるだろう20年くらい?もう少し前かもしれない。
ある日お客さんである仏具屋に行った時、ここは店ではなく仏具を扱ってる普通の会社のオフィス。
昔からうちのお客さんで小さい個人商店から大きな7階建てのビルを持って仕事をする店になったところだ。
僕らの前で社員が言う
「中国で作るとこっちの100分の一の工賃でできるぞ」
それは僕に言ったのか仲間内で話してたのか忘れたけど、決して大袈裟な話ではなかったようだ。
勿論そんなことを聞かされれば心穏やかではない。
というか職人としてはいきなり諦めの心境になったものです。
二分の一なら2倍働けば太刀打ちできるのだが、100倍はどう転んでも働くことはできない。
最初は不良品が多くて、それを慰めの言葉としてプレゼントしてくれたものだが、それは案外早く解消できるようになった。
当然、日本では職人がいらなくなってくる。
日本はそう言う状態で職人を助けてはくれなくてただただ社会の潮流ということにされたわけだ。
その張本人が僕は小泉純一郎だと思ってる。
それはまぁいい。
そのまま日本はものつくり大国の看板をそっと下ろす準備を始めた。
順調にそれは進み、一部を除いてもう取り返しのつかないところに行きつつある。
例えば僕らの仕事でもここの辺りでは僕より若い人は皆無に近い。
うちの息子もバチ作りはやっているが本来の挽物業を継いでいるわけではない。
それだけ経済的な魅力のない仕事になってしまったわけです。

ここへ来てでさえマスク製作も激安でそれほど劣った製品でない物を送り出してくる。
このまま作ることに関して日本は指を咥えて見てるだけになりはしないのか?
僕らの仕事くらいならいい。
もっと大切な物を失ってないのだろうか?
100均で海苔巻きあられまで中国産のが売られていた。
侮れないところまで来ている。
食いながらため息をつく非国民。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 金曜日はパン買って・・ | トップ | 【サッカー日韓戦】まさかの... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ネギさん (かっつん)
2021-03-31 08:05:13
当時は全体的だったと思うのですが、今もそれに近いことが行われてるとしたらおっしゃる通り少数民族の犠牲のもとになされていることでしょう。
日本の一流企業もその一端を担っているとすれば由々しきことです。
僕はパナソニックが心配です。
返信する
Unknown (根岸冬生)
2021-03-30 06:40:12
その人件費って
少数民族の強制労働かもしれませんしね。

依存したら、必ず足を救われる国。
返信する

コメントを投稿

経済」カテゴリの最新記事