人間とは不思議なもので、勝手に行為に大小をつける。
大きなことをした、とか、小さなことしかできなかった、などと決めつける。
もっと不思議なことがある。
人間は自分がしなかった行為を悔いる。
しなかった行為なのに、あれは大きなことだったと本気で思う。
あれをしていれば、今が大きく変わっていたと本気で思い、悔やんだりする。
また、自分のした行為、自分のしなかった行為の大小を、自分が決定できると思い込んでいる。
その大小が真実だとさえ思っている。
自分のした小さな行為が、実はある人にとっては大きなことかもしれない。
その反対かもしれない。
いずれにしても、過去の行為を価値づけることは無意味なことなのだ。