人間の内部には、神の無限の可能性が宿されている。
それは自覚されれば発現の最初の出口がひらかれるのであるが、
自覚するだけでは足りないのである。
出口へ押し出す力がなければならないのである。
それが努力である。
しかし努力は、あまり仕事が楽々としている場合には百%働かないのである。
ただ困難や苦痛に面したとき大いなる努力がなされて、内在の偉大なる力が搾り出される。
従って病苦の中に偉大なる著述をする人や、
牢獄の中にいて大いなる仕事をする人なども出て来るのである。
外面的に人間が苦痛に面する時、心は内に向って働くからである。
『 生長の家 』 昭和二十六年二月号 十日の法語 谷口雅春先生