あなたが魂の奥底に於て実現したい希望は、既に「実相の世界」に於て成就して、
既に実在するのである。
実在するが故にこそ、切実にあなたの内部から、それが浮び上がって来るのである。
ここに「実相の世界」といったのは、キリストがいった「神の国」に相当するものである。
キリストは「神の国は汝の内にあり」といった。
あなたの内に既に「実相の世界」があり、そこに成就しているものが、
内から押し出すように浮かび上がって来るのが切実なる魂の願いである。
それは卵の中に既に雛があるのと同じことである。
まだ現象の形にはあらわれていない雛がだんだん生長して具体的な形を備えた雛となって
あらわれて来るように、既にあるあなたの希望の雛は次第に成長して形を備えつつあるのである。
あなたは、その希望の雛を温めることを忘れてはならないのである。
希望の雛を温めるのは、次の如き祈りによる想念によって毎日温めるのである。―
「 神さま、私の希望××(この希望の内容を述べる言葉)はあなたさまのお陰で既に実現いたしました。
ありがとうございます 」
親鶏(おやどり)が毎日卵を温めるように、
この言葉を心の中に繰り返して希望の卵を温めるがよいのである。
『 生長の家 』 誌 昭和四十四年十二月号
「 実相を礼拝して 生活を光明化するには 」 二十四日の法語 谷口雅春