人生には千百の好機会がある。
その好機会とは困難である。
天理教祖は「 難儀は節じゃ、節から芽が出る 」といったのはそのことである。
噴水は 狭いところへ押し込まれたので高く昇るのである。
困難の暴風は 臆病(おくびょう)者を吹きとばし、愚者を放逐し、
勇敢と賢明とをよびいだし、人格を鍛えて堅忍不抜の者とするのである。
余りに安易に得られたる富は 人間性を堕落せしめるものである。
巌(いわお)にあたってくだけてのみ その水は高く空に上(のぼ)るように
人間の魂も困難にあってくだけてのみ 高く上(のぼ)るのである。
『 生長の家 』 誌 昭和二十四年七月号
「 困難の受け方に就いて 」 十七日の法語 谷口雅春先生