巻頭写真 : 満潮時の夕陽を浴びる『サン・ギレック祠』プルマナック海岸
荒海と信仰とケルト文化と古代巨石文明と
フランスにあってフランスではない異世界を訪れよう
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この辺り『Côte Armor アルモール海岸』
別名「Côte de granite rose バラ色花崗岩海岸」は特に海岸線の変化が激しく
中小の岬
小さな湾
小さな入江
鋭く切れ込んだ長いカランク
が沢山あり
それらをまたいで街道が続く
そんな細い長い入江をまたぐ位置に『Trégier トレギエ』という町がある
対岸から見た『トレギエ」全景
『La Jaudy ジョーディ川』
旧市街の入り口
かつての城壁の位置に17世紀初頭の建物があたかも城門の塔のように建って
人々を迎え入れる
旧市街のシンボルは旧大聖堂
『Ancienne Cathédrale Saint-Tugdual de Tréguier 聖チュグドュアル旧大聖堂』重文
1770年九代続いた大司教の座を廃止されて
今は教区の教会となっている
入り口は定石の西側正面ではなく
南側翼廊にある
ところでこの町は近代宗教史学の権威が誕生した
キリスト教を近代合理主義的に解釈したキリストの伝記
「イエス伝」で不動の思想家となった
『Ernest Renan エルネスト・ルナン』
『Maison natale d'Ernest Renan エルネスト・ルナンの生家』通り側
この「トレギエ」を出て20kmほど
『Perros-Guirec ペロス=ギレック』という港町に至る
海側に三角形に突出しているので東側とと西側と海岸は大きく言えば二箇所
かなり大きな規模の港があって
お昼前に来れれば
漁師が朝猟ってきた大きなオマール海老を岸壁の屋台で売ってたりする
さらに何箇所か地区の海岸があり
そのうち「Ploumana'k プルマナック」という地区の海岸は
「ローズ色の花崗岩の海岸」の見本の様なところ
浸食が進んで角がなくなり丸っこい赤い岩がゴロゴロ存在し
波が打ち寄せてしぶきを上げている
この様なお神輿を担いだ亀みたいな岩だったり
モアイ像みたいな人面岩だったりが
あちこちに
目と鼻の先に
大小多くの島々があり船で渡るとまた面白い
『Ile Rouzic ルージック島』
この島には「カツオドリ」の第集落がある
白いブツブツは全部カツオドリです
ただその「プルマナック」地区のさらに小さな(あざ)
『Saint-Guirec サン・ギレック』地区の何の変哲もない小径を下りて行く
するといきなり丸っこい大岩だらけの小さな入江にたどり着き
素晴らしい光景に巡り会える
満潮時と干潮時で見え方は全く異なるのですが
この小さな入江の陸にすぐ近いところに
有名な祠あり
干潮時に後ろから見た『Oratoire Saint-Guilec 聖ギレックの祠』
若い女性が満潮の直前にこの祠に行って
中の「聖ギレック」の像に擦れると恋人ができる
という言い伝えがあって
民族衣装の女性たちが集まるお祭りすらあった
『Saint-Guirec サン・ギレック』像
その祠を向かい合う茂みの上にお城が一つ
『Château de Costaériès コスタエリエス城』
入江自体も小さいがその出口が非常に狭くて
正面に見える城の位置はもともと入江の右側の陸地の先端あたり
それが
満潮になると
こうなります
もちろん右側はつながっているんですが
入江の出口はこうです
夕暮れ時に夕陽で空が赤く染まらない曇りがちの日の
満潮時に見るときが
もっとも幻想的な瞬間
真横からだと「サン・ギレック」の像があることがわかる
海側から陸の方を見る
写っている人の大きさから
岩の大きさを想像してほしい
ところでこのペロス・ギレックのプルマナック地区には
素朴で美しい教会があります
『Eglise Notre-Dame de Clarté 光明の聖母教会』
さて
ここからさらに西へ10kmほどで
『Trébourden トレブゥルデン』という集落に至る
この浜辺の手前が左に細く伸びて
岩礁が陸地と繋がってしまった様に地形になっている
『Pointe de Bihit ビイ岬』
教会は今までよりさらに素朴
しかし
ブルターニュならではの一枚岩を掘ったゴツい十字架はしゃんと立っている
この村の内外に
これまたブルターニュならではの「古代巨石文明」の
遺物が幾つかあります
『Dolmen de l'Ile Milliau ミイィオ島のドルメン』
右はビイ岬
左がミイィオ島
『Dolmen de Prajou プラジュウ地区のドルメン』
『Menhir de Bonne Nouvelle ボンヌ・ヌーヴェル地区のメンヒル』
『Dolmen de kerellec ケレレック地区のドルメン』
この「トレブルデン」の「ケレレック地区」に
とても素敵なホテルがあります
その名も『Manoire de Lan kerellec ラン・ケレレック屋敷』
このホテルは通りからは見えない
刈り込んだ植え込みと
紫陽花やその他季節のお花の花壇で隠れた向こう側に少し下って
地上階がある
地上階は
小さなロビーとバー
その地上階はある意味で最上階の一つ下
つまり2階建てのような感じで
さらに下に下がったフロアーにレストランと客室がある
このお庭の下に通りがあるが車は通れず
見上げても斜面の角度と木々んせいで何も見えない
お庭側からは
こんな眺めです
レストランが落ち着けます
天井から「海の民族ブルトン人」を思い出させるかのように
船の模型がぶら下がってる
夕食時に夕陽が眩しく日除けが下されるが
眩しさがなくなるとまた日除けは挙げられる
そうすると
この光景になる
客室ですが
最上階は屋根の中なのでこんな感じになって
テラスの開放感が抜群
これはひつ下の会のテラスで木の高さがちょっと邪魔
こんなお部屋もあります
テラスは横についてる
バス・ルーム
たまたま大人数のテーブルを用意してあるが
朝食はここで
朝食時
例によってお食事もご紹介
ポロ葱にほぐした蟹を詰めた前菜
まとうだいとアサリ あわあわソース
オマール海老にソースをテーブルでかかてくれました
お重したてのデザート
ではまた次回に
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