◇ アメリカの高金利は長引く見通し = FRBは20日、政策金利を5.25%のまま据え置くことを決定した。これまでの引き締め政策が、景気や物価に及ぼす影響を見極めるためだという。ただ声明では、年内にもう1度の利上げを示唆。パウエル議長も会見で「適切であれば、さらに利上げする用意がある」と強調した。ここまでは市場の予想通りだったが、市場では「年内2回の利上げ」観測が急激に広まっている。というのも、物価高の再燃が警戒され始めたからだ。
消費者物価は8月に前年比3.7%の上昇とまだ高い。そうしたところへ、新たな上昇要因が2つも現れた。1つは原油価格の高騰。ニューヨーク市場のWTI(テキサス産軽質油)先物相場は、1バレル=80ドル近辺から90ドル前後に上昇した。もう1つはUAW(全米自動車労組)や映画俳優組合など、ストライキの多発。賃金水準を全体的に押し上げる可能性が高まった。
このため「高金利は予想より長引く」という見方が一気に強まり、債券市場では長期金利が4.37%と15年10か月ぶりの水準まで上昇した。アメリカの金利が上昇すれば、円が売られドルが買われる。円の対ドル相場は、148円台にまで下落した。財務官が「断固たる措置を講ずる」と口先介入したので、なんとか相場が落ち着いているというのが現状である。
日本の大手銀行が、5-8%という高金利のドル建て預金を売り出した。もちろん円高になれば元本が目減りするが、いまの情勢だと円高にはなりにくい。こんな商品が発売されるほど、日米の金利差は拡大しているわけだ。一方で日銀がゼロ金利に固執し、円安を助長している。そんな状態で、介入など出来そうにない。そう遠くないうちに、円相場は150円台にまで下落するのではないか。
≪22日の日経平均 = 下げ -168.62円≫
【今週の日経平均予想 = 4勝0敗】
消費者物価は8月に前年比3.7%の上昇とまだ高い。そうしたところへ、新たな上昇要因が2つも現れた。1つは原油価格の高騰。ニューヨーク市場のWTI(テキサス産軽質油)先物相場は、1バレル=80ドル近辺から90ドル前後に上昇した。もう1つはUAW(全米自動車労組)や映画俳優組合など、ストライキの多発。賃金水準を全体的に押し上げる可能性が高まった。
このため「高金利は予想より長引く」という見方が一気に強まり、債券市場では長期金利が4.37%と15年10か月ぶりの水準まで上昇した。アメリカの金利が上昇すれば、円が売られドルが買われる。円の対ドル相場は、148円台にまで下落した。財務官が「断固たる措置を講ずる」と口先介入したので、なんとか相場が落ち着いているというのが現状である。
日本の大手銀行が、5-8%という高金利のドル建て預金を売り出した。もちろん円高になれば元本が目減りするが、いまの情勢だと円高にはなりにくい。こんな商品が発売されるほど、日米の金利差は拡大しているわけだ。一方で日銀がゼロ金利に固執し、円安を助長している。そんな状態で、介入など出来そうにない。そう遠くないうちに、円相場は150円台にまで下落するのではないか。
≪22日の日経平均 = 下げ -168.62円≫
【今週の日経平均予想 = 4勝0敗】