◇ 国債とETFの買い入れを激減 = 日銀の発表によると、11月10日時点での国債保有額は486兆2000億円、ETF(上場投資信託)の保有額は27兆9200億円だった。これを10月10日時点の保有額と比べてみると、なんと国債は3兆9000億円、ETFは4300億円しか増えていない。要するにこの1か月間、日銀は市場からの国債とETFの買取りを大幅に減らしていた。量的金融緩和政策を秘かに終了していたことになる。
量的金融緩和というのは、中央銀行が市場から国債や株式などを買い入れる政策。買い入れ代金がそっくり市場に放出され、それだけ金融が緩和される。以前から存在した政策だが、13年4月に黒田総裁が買い入れ量を劇的に増やし“異次元緩和”と称された。現在は国債については年80兆円、ETFについては年6兆円を買い入れ目標としている。
昨年末時点で、日本の国債発行残高は1111兆円にのぼった。この時点での日銀の保有額は、この発行残高の43%に達している。このため市場で流通する国債が品薄となり、価格も高値に張り付いたまま。金利はゼロかマイナスとなって、金融機関は国債の売買では利ザヤが稼げない。政府の財政規律も緩みっぱなしだ。
一方、国内ETFの純資産総額は9月末で約40兆円。日銀はその約7割を保有している。東証1部上場企業の時価総額は約600兆円だから、日銀はETFという形でその約5%を保有していることになる。しかも売ることがない大株主だから、市場の自由な価格形成に大きな障害となっていることは明らかだ。日銀自身も将来の値下がりに備えて、準備金を積み立てなければならなくなっている。
(続きは明日)
≪20日の日経平均 = 下げ -144.08円≫
≪21日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
量的金融緩和というのは、中央銀行が市場から国債や株式などを買い入れる政策。買い入れ代金がそっくり市場に放出され、それだけ金融が緩和される。以前から存在した政策だが、13年4月に黒田総裁が買い入れ量を劇的に増やし“異次元緩和”と称された。現在は国債については年80兆円、ETFについては年6兆円を買い入れ目標としている。
昨年末時点で、日本の国債発行残高は1111兆円にのぼった。この時点での日銀の保有額は、この発行残高の43%に達している。このため市場で流通する国債が品薄となり、価格も高値に張り付いたまま。金利はゼロかマイナスとなって、金融機関は国債の売買では利ザヤが稼げない。政府の財政規律も緩みっぱなしだ。
一方、国内ETFの純資産総額は9月末で約40兆円。日銀はその約7割を保有している。東証1部上場企業の時価総額は約600兆円だから、日銀はETFという形でその約5%を保有していることになる。しかも売ることがない大株主だから、市場の自由な価格形成に大きな障害となっていることは明らかだ。日銀自身も将来の値下がりに備えて、準備金を積み立てなければならなくなっている。
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