◇ 二面性に揺さぶられた株価 = テレビで駅伝の中継を見ていたら、ひとりの選手がペースを落とし始めた。すかさず解説者が言う。「これまでのペースが速すぎたので調整し、追い込みに備えているのでしょうか。それとも疲労が溜った結果でしょうか」と。この解説で、つい年末年始の株価を思い出してしまった。特にニューヨーク市場のダウ平均は大きく乱高下。一日で600ドルも700ドルも下げながら、史上最大となる1000ドル以上の急騰も記録した。
ダウ平均は昨年初から史上最高値を付けた10月初めまでに、およそ2100ドル上昇した。そして、そこから先週末までには3400ドル近く下げている。この反落を上げ過ぎ訂正の下落とみるか、それとも株価は中長期的な下降局面に入ったとみるか。それによって投資家は大きく楽観派と悲観派、あるいは強気派と弱気派に分類される。現在はその両派の葛藤が続いている状態と言えるだろう。
株価の水準を決める基本的な要素は、企業の業績である。アメリカの企業業績は長らく好調を持続しており、昨年10-12月期の状態も悪くはなかった。そんな状態で株価が下がるとPER(株価収益率)が低下し、割安感が増加する。だが仮に企業業績が悪化に転じると、割安感は減退してしまう。現状の割安感に注目するのが強気派、将来の割安感を重視するのが弱気派とも言えるわけだ。
将来の企業業績は、景気の動向に左右される。そこでアメリカの景気動向に目を転じると、これがまた実にはっきりした二面性を持っている。たとえばGDP成長率は3%を超える勢い。雇用情勢も絶好調で、クリスマス商戦も活発だった。だが一方では自動車の売れ行きが伸び悩み、GMやGEなどの大手企業が工場閉鎖を余儀なくされている。住宅着工戸数も減少に転じた。どちらの側面を重視したらいいのか。中央銀行であるFRBでさえも、迷い出したように感じられる。
(続きは明日)
≪7日の日経平均 = 上げ +477.01円≫
≪8日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
ダウ平均は昨年初から史上最高値を付けた10月初めまでに、およそ2100ドル上昇した。そして、そこから先週末までには3400ドル近く下げている。この反落を上げ過ぎ訂正の下落とみるか、それとも株価は中長期的な下降局面に入ったとみるか。それによって投資家は大きく楽観派と悲観派、あるいは強気派と弱気派に分類される。現在はその両派の葛藤が続いている状態と言えるだろう。
株価の水準を決める基本的な要素は、企業の業績である。アメリカの企業業績は長らく好調を持続しており、昨年10-12月期の状態も悪くはなかった。そんな状態で株価が下がるとPER(株価収益率)が低下し、割安感が増加する。だが仮に企業業績が悪化に転じると、割安感は減退してしまう。現状の割安感に注目するのが強気派、将来の割安感を重視するのが弱気派とも言えるわけだ。
将来の企業業績は、景気の動向に左右される。そこでアメリカの景気動向に目を転じると、これがまた実にはっきりした二面性を持っている。たとえばGDP成長率は3%を超える勢い。雇用情勢も絶好調で、クリスマス商戦も活発だった。だが一方では自動車の売れ行きが伸び悩み、GMやGEなどの大手企業が工場閉鎖を余儀なくされている。住宅着工戸数も減少に転じた。どちらの側面を重視したらいいのか。中央銀行であるFRBでさえも、迷い出したように感じられる。
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≪7日の日経平均 = 上げ +477.01円≫
≪8日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
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