◇ 出発点のない不思議な工程表 = 政府は25日、50年の温室効果ガス排出量ゼロを目指した「グリーン成長戦略」を発表した。洋上風力発電、次世代エネルギーとして期待される水素、自動車の電力化など14の重点分野に関する数値目標と政府の支援策を盛り込んでいる。温室効果ガス排出ゼロを成長の制約要因とはみず、新しい成長要因とみていることが大きな特色だ。
具体的には「再生可能エネルギーの電源比率を、50年には50-60%にまで引き上げる」「販売される新車を30年代半ばまでに、100%電気化する」と明記。さらに「洋上風力発電を40年までに、最大4500万㌔㍗まで増大させることを目指す」「火力発電を中心に、50年までに水素を2000万トン消費できるようにする」とも掲げている。まことに壮大な計画であると言えるだろう。
ただし、この計画には致命的な欠陥がある。30年後の目標を描き出したのはいいが、この工程表にはそこへ到達するまでの途中経過が全く書かれていない。たとえば21年、あるいは3年後、5年後には、どうするのか。それが欠落したまま、30年後の目標を並べても、絵に描いた餅に過ぎないだろう。
菅首相が「グリーン化とデジタル化」の大方針を突然打ち出した。それを裏付けるために、経済産業省が急きょ作成したのだろう。そのため洋上風力と水素が急に重視された。すると太陽光発電や原子力は、どうなってしまうのか。現在のエネルギー長期計画との整合性は、どうなるのか。21年の計画もなしに、50年の目標を掲げたのでは、鬼も笑うに笑えない。
≪28日の日経平均 = 上げ +197.42円≫
≪29日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
具体的には「再生可能エネルギーの電源比率を、50年には50-60%にまで引き上げる」「販売される新車を30年代半ばまでに、100%電気化する」と明記。さらに「洋上風力発電を40年までに、最大4500万㌔㍗まで増大させることを目指す」「火力発電を中心に、50年までに水素を2000万トン消費できるようにする」とも掲げている。まことに壮大な計画であると言えるだろう。
ただし、この計画には致命的な欠陥がある。30年後の目標を描き出したのはいいが、この工程表にはそこへ到達するまでの途中経過が全く書かれていない。たとえば21年、あるいは3年後、5年後には、どうするのか。それが欠落したまま、30年後の目標を並べても、絵に描いた餅に過ぎないだろう。
菅首相が「グリーン化とデジタル化」の大方針を突然打ち出した。それを裏付けるために、経済産業省が急きょ作成したのだろう。そのため洋上風力と水素が急に重視された。すると太陽光発電や原子力は、どうなってしまうのか。現在のエネルギー長期計画との整合性は、どうなるのか。21年の計画もなしに、50年の目標を掲げたのでは、鬼も笑うに笑えない。
≪28日の日経平均 = 上げ +197.42円≫
≪29日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
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