経済なんでも研究会

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円相場は 上がる or 下がる?(上)

2023-12-14 07:39:03 | 円相場
◇ 突然の円高で、株価は大幅安 = 円相場の動きが、相当に荒っぽい。11月半ばには1ドル=151円台にまで下落したが、今月7日には141円台に急上昇。株価は大幅に下落した。その後はまた145-146円台に値を下げ、株価も反発。だがFRBが13日、金利据え置きの決定をしたことで、142円台に上昇した。円相場は企業の業績を左右するし、輸入物価を変動させる。これから円相場は上がるのか下がるのか。非常に気になるところだが、専門家の間でも見方は割れているようだ。

円相場が150円まで下落した原因は、いろいろある。しかし最大の要因は、日米間の金利差が拡大したこと。FRBは昨年春から金融引き締めに転換、政策金利をゼロから5.25%にまで引き上げた。ところが日銀はこの間、ゼロ金利を死守。たとえば期間10年の長期金利は、アメリカの方が4%以上も高くなった。資金は金利の高い方へ流れるから、ドルが買われ円が売られたわけだ。

急激に円高となった原因は、日米間の金利差が縮小したこと。アメリカではインフレ収束の兆しが出て、FRBは来年3月にも利下げに転じるという観測が強まった。一方、日銀もゼロ金利政策からの離脱を試みるのではないかという見方が強まり、日米間の金利差がいくぶん縮小した。ところが、そうした見方は行き過ぎだという考え方が出現して、円相場は145円近辺にまで下落したことになる。

専門家の間では「超円安の時代は終わった」という見方が強い。しかし今後の見通しについては「日米間の金利差はさらに縮小するから、円は上昇に向かう」という予想。反対に「金利差はほとんど縮小せず、円は下落に向かう」という予想。この2つが拮抗しているように思われる。どちらが正しいかは、まだ判定不能。FRBと日銀の政策を注視して行くしかない。

                      (続きは明日)

        ≪13日の日経平均 = 上げ +82.65円≫

        ≪14日の日経平均は? 予想 = 下げ≫ 


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