◇ 日銀がリポートで警告 = 日銀は20日、金融システム・リポートを発表。このなかで「大手銀行などの海外投融資先には、不適格な物件が増えている」と警告した。たとえば海外企業向けの融資は7割弱が適格と分析、つまり3割強は不適格だと指摘している。さらに資源開発などの事業融資は6割が、また航空機ファイナンスなどは7割が不適格だと断定した。有価証券投資についても低格付け債が多いと指摘しているが、その具体的な割合には触れていない。
慢性的なカネ余り状態が続くなかで、たしかにリスクの大きい投資物件が急増している。たとえば格付けがトリプルBに達しない低格付け債の発行は、ことし1-3月だけで2083億ドルに達した。また企業買収のみを目的とする特別目的買収会社、いわゆる“空箱”の上場は、これまでに累計2179億ドル。さらに金融規制が及ばないファミリー・オフィスと呼ばれる個人資産の運用会社は、時価総額が5兆9000億ドルにも及んでいる。
国内では、適切な投融資物件がなかなか見付からない。このため利回りにもつられて、こうしたリスキーな案件に手を出してしまう。つい最近もアメリカのファミリー・オフィスであるアルケゴス・キャピタル・マネジメントが破たん。野村證券や三菱UFJ証券が大きな損害を被った。こんな事件が連鎖的に生じると、金融不安が発生する可能性もないではない。
だから日銀がいま、リポートの形で警鐘を鳴らしたことはうなずける。だが、よくよく考えてみると、問題の発生源は日銀ではないのか。ゼロ金利にしたから、金融機関は本来の預金・貸出業務で儲けられなくなった。市場で国債を買い占めてしまうから、債券売買も出来なくなった。だから海外の危ない物件にも手を出さざるをえなくなった。日銀はリポートで、この問題にはいっさい触れていない。
≪22日の日経平均 = 上げ +679.62円≫
≪23日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
慢性的なカネ余り状態が続くなかで、たしかにリスクの大きい投資物件が急増している。たとえば格付けがトリプルBに達しない低格付け債の発行は、ことし1-3月だけで2083億ドルに達した。また企業買収のみを目的とする特別目的買収会社、いわゆる“空箱”の上場は、これまでに累計2179億ドル。さらに金融規制が及ばないファミリー・オフィスと呼ばれる個人資産の運用会社は、時価総額が5兆9000億ドルにも及んでいる。
国内では、適切な投融資物件がなかなか見付からない。このため利回りにもつられて、こうしたリスキーな案件に手を出してしまう。つい最近もアメリカのファミリー・オフィスであるアルケゴス・キャピタル・マネジメントが破たん。野村證券や三菱UFJ証券が大きな損害を被った。こんな事件が連鎖的に生じると、金融不安が発生する可能性もないではない。
だから日銀がいま、リポートの形で警鐘を鳴らしたことはうなずける。だが、よくよく考えてみると、問題の発生源は日銀ではないのか。ゼロ金利にしたから、金融機関は本来の預金・貸出業務で儲けられなくなった。市場で国債を買い占めてしまうから、債券売買も出来なくなった。だから海外の危ない物件にも手を出さざるをえなくなった。日銀はリポートで、この問題にはいっさい触れていない。
≪22日の日経平均 = 上げ +679.62円≫
≪23日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
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