経済なんでも研究会

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大ピンチ! 介護職員が足りない(上)

2024-03-14 07:40:55 | 介護
◇ 来年は32万人も不足する見込み = 「22年ショック」という言葉が、介護関係者の間で定着している。この年、介護職員を辞めた人が61万人に達し、新たに就職してきた人を6万3000人も上回った。職員の数が純減したのは初めてのことで、ショックが業界を駆け巡った。主な原因は、給与の伸び悩み。物価が大幅に上昇したため、生活が苦しくなってしまった。しかし介護職員の給与は、政府が決める“公定価格”。財源が厳しく、思うように上げられない。

「25年問題」という言葉が、いま関係者の間に浸透しつつある。もう来年の話だが、あの団塊の世代590万人が75歳以上になる。当然、介護の必要な人が急増するが、介護職員の確保が追い付かない。32万人が不足するだろうと推計されている。だが、とにかく給与が低いから、人が集まらない。たとえば22年の平均給与は月額29万3000円。全産業の平均よりも6万8000円低かった。

政府も介護職員の賃上げに乗り出した。現在の仕組みは、①税金②40歳以上が納める保険料③利用者の自己負担--を原資とした介護報酬が、介護事業者に支払われる。その報酬を24年度は1.59%引き上げることを決めた。このうち0.98%分は、職員の賃上げに充てられることになっている。厚労省はこの結果、介護職員の平均給与は24年度に7500円、25年度に6000円引き上げられると試算した。

だが、これでは2年間で1万3500円の賃上げにしかならない。他産業の賃上げ幅が大きくなればなるほど、格差は開くばかり。効果はきわめて疑わしい。しかし、これ以上の賃上げをするための原資がない。今回も政府は①高所得者の保険料引き上げ②自己負担2割の対象者拡大--などを考えたが、反対論が強く結論を先送りしてしまった。だから「25年問題」を解決できる見込みは、いまのところ全くない。

                    (続きは明日)

        ≪13日の日経平均 = 下げ -101.54円≫

        ≪14日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

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