経済なんでも研究会

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緩和の縮小? 引き締め入り? (上)

2021-06-08 07:26:48 | 金融
◇ FRB、日銀ともに動き出す = アメリカの中央銀行であるFRBは2日「昨年に購入した社債の売却を始める」と発表した。コロナ不況に際して企業の資金繰りを支援するために、市場から社債を購入。その残高は138億ドル(約1兆5000億円)にのぼっている。近く売り出しの窓口となるニューヨーク連銀が、詳細を公表する予定。FRBは「社債市場が落ち着き、役割を果たしたため」と説明。株式市場なども、冷静に受け止めた。

アメリカではワクチン接種が進み、コロナの勢いが目立って衰えた。このため景気は、急速に回復しつつある。と同時にインフレ警戒感が強まり、いまはFRBがいつ金融緩和政策の縮小を始めるか。さらには引き締め政策に転じるかに、最大の関心が集まっている。そんなところへの社債売却だが、FRBはまだ大量の国債購入を続けている。このため比較的に小さい額の社債の売却が始まるとしても、市場は動揺しなかった。

しかし見方を変えてみると、やはり社債を売れば売っただけ、市場に出回る資金量は収縮する。FRBは影響の小さい社債から、引き締めを開始するとも言えるわけだ。この措置が金融引き締め政策への準備段階で、ここから国債の買い入れ縮小に進むと考えられないことはない。こうした予想が、これから市場で広がる可能性も十分にあるだろう。

中央銀行による社債の購入は、EUや日本でも実施されている。ECB(ヨーロッパ中央銀行)や日銀の場合は、まだ社債の購入を増やしている段階だ。日銀の社債保有額は5月末で約7兆7600億円。昨年末より1兆3000億円増えた。したがって社債に関する限り、日銀はまだ緩和政策を続けている。ところが・・・。     

                           (続きは明日)                                                 

       ≪7日の日経平均 = 上げ +77.72円≫

       ≪8日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

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