◇ 「説得力 + 包容力」 が試される = 日銀が金融引き締め政策に踏み切ると、必ず反対論が巻き起こる。負債を背負った企業や個人の負担が増大するからだ。もっと単純に、景気の先行きを心配する反対論も湧き起る。これに対して日銀総裁は、利上げの必要性を説明して説得するしかない。この点に関しては、教鞭もとっている植田新総裁の‟説得力”に期待する声は大きい。
だが反対勢力は、意外なところにも潜んでいる。現状からみると、その1つは自民党の内部に。いま日銀が明確な引き締めに転じることは、アベノミックスの否定につながる。このため自民党内の安倍派は、決して利上げを好まない。また野党の多くも、中小企業や低所得層の立場から引き締めには反対する可能性がある。
伏兵は財務省内にも存在する。長期金利が1%上昇すると、国債費は3兆円以上も増大する。だから国債を管理する理財局は、基本的に利上げには反対だ。かつて民間から日銀総裁に就任した宇佐美氏は大蔵省と対立、当時の福田赳夫蔵相から引導を渡され、再任を拒否された。さらに日銀内部にも、金融緩和派は少なくない。
今回、政府は副総裁に財務省出身の氷見野良三氏と日銀の内田真一氏を任命する方針。いわば財務省と日銀を代表する役割を負うが、ある意味では‟お目付け役”でもある。特に民間出身である植田総裁は、この2人と協調できなければ、孤立してしまうだろう。そういう意味で、新総裁には‟説得力”に加えて‟包容力”が求められるわけだ。植田新総裁の、ご健闘を祈る。
≪14日の日経平均 = 上げ +175.45円≫
≪15日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
だが反対勢力は、意外なところにも潜んでいる。現状からみると、その1つは自民党の内部に。いま日銀が明確な引き締めに転じることは、アベノミックスの否定につながる。このため自民党内の安倍派は、決して利上げを好まない。また野党の多くも、中小企業や低所得層の立場から引き締めには反対する可能性がある。
伏兵は財務省内にも存在する。長期金利が1%上昇すると、国債費は3兆円以上も増大する。だから国債を管理する理財局は、基本的に利上げには反対だ。かつて民間から日銀総裁に就任した宇佐美氏は大蔵省と対立、当時の福田赳夫蔵相から引導を渡され、再任を拒否された。さらに日銀内部にも、金融緩和派は少なくない。
今回、政府は副総裁に財務省出身の氷見野良三氏と日銀の内田真一氏を任命する方針。いわば財務省と日銀を代表する役割を負うが、ある意味では‟お目付け役”でもある。特に民間出身である植田総裁は、この2人と協調できなければ、孤立してしまうだろう。そういう意味で、新総裁には‟説得力”に加えて‟包容力”が求められるわけだ。植田新総裁の、ご健闘を祈る。
≪14日の日経平均 = 上げ +175.45円≫
≪15日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
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