◇ 製造業の純利益は31%減少 = 上場企業の4-9月期決算発表がほぼ終了した。日経新聞が1712社の決算を集計したところ、純利益の合計は16兆6940億円で前年比14%の減少だった。売上高は1%増加したが、人件費の高騰などで利益率が低下したと考えられる。内訳をみると、製造業は31%の減益。非製造業は5.5%の増益だった。
製造業のなかでも減益幅が大きかったのは、鉄鋼の66%、電機の54%、非鉄の32%など。自動車・同部品は16%の減益となっている。減益の主たる理由は、中国経済が不調に陥ったこと。輸出も現地生産も伸び悩んだ。その一方で、非製造業のうち小売業は17%の増益を確保した。だが、ここには消費増税前の駆け込み需要が含まれている。建設業は12%、サービス業は8%の増益だった。
重要なのは10-3月期の動向。20年3月期の通期予想をみると、全産業では7%の減益に。製造業は19%の減益、非製造業は0.2%の増益となっている。しかし米中経済戦争の完全な決着には長い時間がかかりそうだし、世界経済の見通しも暗さを増している。この程度の利益縮小で済むかどうかは、きわめて疑わしい。
特に製造業の不振は設備投資の縮小につながりやすく、下請け企業の経営にも圧力がかかる。非製造業も駆け込み需要の反動に見舞われるだろう。企業の業績悪化は予想以上に厳しく、長引くかもしれない。政府はいま景気対策の作成にとりかかっているが、この辺の実情をまず的確に把握してもらいたいものだ。
≪18日の日経平均 = 上げ +113.44円≫
≪19日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
製造業のなかでも減益幅が大きかったのは、鉄鋼の66%、電機の54%、非鉄の32%など。自動車・同部品は16%の減益となっている。減益の主たる理由は、中国経済が不調に陥ったこと。輸出も現地生産も伸び悩んだ。その一方で、非製造業のうち小売業は17%の増益を確保した。だが、ここには消費増税前の駆け込み需要が含まれている。建設業は12%、サービス業は8%の増益だった。
重要なのは10-3月期の動向。20年3月期の通期予想をみると、全産業では7%の減益に。製造業は19%の減益、非製造業は0.2%の増益となっている。しかし米中経済戦争の完全な決着には長い時間がかかりそうだし、世界経済の見通しも暗さを増している。この程度の利益縮小で済むかどうかは、きわめて疑わしい。
特に製造業の不振は設備投資の縮小につながりやすく、下請け企業の経営にも圧力がかかる。非製造業も駆け込み需要の反動に見舞われるだろう。企業の業績悪化は予想以上に厳しく、長引くかもしれない。政府はいま景気対策の作成にとりかかっているが、この辺の実情をまず的確に把握してもらいたいものだ。
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≪19日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
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