◇ 半導体は新会社ラピダスで最後の挑戦へ = 次世代半導体を国内で量産する体制作りが始まった。トヨタ、NTT、ソニーなど日本企業8社が新会社ラピダスを設立、27年を目標に回路幅2ナノ・メートル(ナノは10億分の1)の論理型半導体を量産する方針。政府も700億円を支援する。日米両国は次世代半導体の開発で協力することになっており、IBMが最新の技術を提供することになる模様だ。
半導体は回路の幅が狭いほど、性能が向上する。台湾のTSMCや韓国のサムスン電子は、すでに3ナノの半導体を生産しており、25年には2ナノの生産を始めるという。これに対して、いま日本で量産している半導体の回路幅は40ナノ。1970年代には世界の5割を超すシェアを誇っていた日本だが、いまや周回遅れどころか完全に取り残されてしまっている。
日本が世界の半導体競争に負けた理由はいろいろ。10年代には、経済産業省が音頭を取ってメーカーの集約を試みたが、ことごとく失敗した。協力体制が整わなかったり、投資資金が不足したためである。特にアメリカが日本の半導体を目の敵にし、不平等な協定を結ばせたことも大きかった。
いまや、その状況が一変した。台湾や朝鮮半島が危険にさらされた場合、半導体の生産や供給が途絶えるかもしれない。そこでアメリカも、日本と協力して新たな拠点を構築する必要に迫られた。こうして新会社ラピダスには、IBMも技術を提供することになった。しかし10年遅れの体制を挽回することは、必ずしも容易ではない。こんど失敗すれば、もう立ち直れないだろう。最後のチャンスに、政府はもっと貪欲になってもらいたい。3000億円ぐらい支援したっていい。
(続きは明日)
≪15日の日経平均 = 上げ +26.70円≫
≪16日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
半導体は回路の幅が狭いほど、性能が向上する。台湾のTSMCや韓国のサムスン電子は、すでに3ナノの半導体を生産しており、25年には2ナノの生産を始めるという。これに対して、いま日本で量産している半導体の回路幅は40ナノ。1970年代には世界の5割を超すシェアを誇っていた日本だが、いまや周回遅れどころか完全に取り残されてしまっている。
日本が世界の半導体競争に負けた理由はいろいろ。10年代には、経済産業省が音頭を取ってメーカーの集約を試みたが、ことごとく失敗した。協力体制が整わなかったり、投資資金が不足したためである。特にアメリカが日本の半導体を目の敵にし、不平等な協定を結ばせたことも大きかった。
いまや、その状況が一変した。台湾や朝鮮半島が危険にさらされた場合、半導体の生産や供給が途絶えるかもしれない。そこでアメリカも、日本と協力して新たな拠点を構築する必要に迫られた。こうして新会社ラピダスには、IBMも技術を提供することになった。しかし10年遅れの体制を挽回することは、必ずしも容易ではない。こんど失敗すれば、もう立ち直れないだろう。最後のチャンスに、政府はもっと貪欲になってもらいたい。3000億円ぐらい支援したっていい。
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