経済なんでも研究会

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ギャンブル依存症に 保険適用なんて

2020-02-15 08:23:34 | カジノ
◇ バカ言ってんじゃねーよ! = 厚生労働相の諮問機関である中央社会保険医療協議会は先週「20年度の診療報酬改定案」をまとめ、加藤厚労相に答申した。内容の中核は医師らの技術料を0.55%引き上げることにあったが、ここに「ギャンブル依存症の治療に公的保険を適用する」という一項も潜り込ませている。政府はこの答申を受けて4月から実施する方針だが、全く冗談じゃない。

ギャンブル依存症というのは、パチンコや競馬などのギャンブルにのめり込み、日常生活に支障が出ても止められない一種の病気。いま日本では約320万人いると言われる。この時点で公的保険の適用案が飛び出したのは、政府が推進中のIR(統合型リゾート)にカジノが開設されることと無関係ではありえない。

健康保険や国民健康保険などの公的医療保険は、加入者が病気になった場合にみんなで助け合って負担を軽くする制度。しかし高齢化の進展などでみな大赤字。国や地方自治体が、税金で赤字を埋めている。それでも赤字のため、出産費用やインフルエンザ予防接種、花粉症治療などは適用の対象になっていない。

IRの開発についての世論調査は、圧倒的に反対が多い。それでも政府が推進するのは、IRで儲かる地方自治体や関係業界からの圧力が強いからだろう。しかしカジノを作れば、ギャンブル依存症は増えるに決まっている。その病気の温床を作る一方で、病人が出たら保険金を使って治療する。なんとも不思議な考え方だ。与野党の議員が黙り込んでいるのも不思議だ。もうギャンブルに毒されてしまったのだろうか。

       ≪14日の日経平均 = 下げ -140.14円≫

       【今週の日経平均予想 = 3勝1敗】   

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