◇ 運命を決めるきょうの総選挙 = イギリスではきょう12日、EU離脱の是非を問う総選挙が行われる。最近の調査では、EU離脱を掲げるジョンソン首相が率いる保守党が43%、離脱には反対で国民投票の再実施を主張する労働党が33%の支持率。年配層は保守党、若年層は労働党といった傾向が明確になってきた。特に若年層の労働党支持が急速に増えているので、結果は予断を許さないという。
考えられる結果は次の3通りだ。①保守党が過半数を制し、イギリスは来年1月31日にEUから離脱する②保守党が過半数を獲れず、現状のままの混迷が続く③労働党が勝って、国民投票が実施される。このうち③のケースは、きわめて確率が小さい。残るのは①と②だが、そのどちらの場合でも、新しく2つの大問題が発生する可能性がある。イギリスが分解するかもしれない大問題だ。
1つはスコットランド。ウイスキーや機械類の輸出で、EUへの依存度が高い。このため残留派が圧倒的に多い。イングランドとの対抗意識も強く、最大の地域政党であるスコットランド民族党は「大英帝国からの独立を目指す住民投票の実施」を掲げている。保守党が過半数を上回っても下回っても、スコットランドでは独立運動が盛んになるという見方が強い。
もう1つは北アイルランド。ジョンソン首相の離脱案では、英本国との間に関税などの境界線が敷かれる。これは「北アイルランドの切り捨てだ」という批判が急速に高まった。同時に、プロテスタント系とカトリック系の対立が再燃する危険性も指摘されている。スコットランドや北アイルランドが独立すれば、大英連合帝国は分解する。だがイングランド南部地方では「それでもEU離脱を強行すべきだ」という世論が強まっている状態だから、イギリスは歴史的な危機に立たされたと言えるだろう。
≪11日の日経平均 = 下げ -18.33円≫
≪12日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
考えられる結果は次の3通りだ。①保守党が過半数を制し、イギリスは来年1月31日にEUから離脱する②保守党が過半数を獲れず、現状のままの混迷が続く③労働党が勝って、国民投票が実施される。このうち③のケースは、きわめて確率が小さい。残るのは①と②だが、そのどちらの場合でも、新しく2つの大問題が発生する可能性がある。イギリスが分解するかもしれない大問題だ。
1つはスコットランド。ウイスキーや機械類の輸出で、EUへの依存度が高い。このため残留派が圧倒的に多い。イングランドとの対抗意識も強く、最大の地域政党であるスコットランド民族党は「大英帝国からの独立を目指す住民投票の実施」を掲げている。保守党が過半数を上回っても下回っても、スコットランドでは独立運動が盛んになるという見方が強い。
もう1つは北アイルランド。ジョンソン首相の離脱案では、英本国との間に関税などの境界線が敷かれる。これは「北アイルランドの切り捨てだ」という批判が急速に高まった。同時に、プロテスタント系とカトリック系の対立が再燃する危険性も指摘されている。スコットランドや北アイルランドが独立すれば、大英連合帝国は分解する。だがイングランド南部地方では「それでもEU離脱を強行すべきだ」という世論が強まっている状態だから、イギリスは歴史的な危機に立たされたと言えるだろう。
≪11日の日経平均 = 下げ -18.33円≫
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