亢進症な生活

甲状腺機能亢進症(バセドウ病あらため甲状腺ホルモン不応症)と膠原病(SLE&シェーグレン)を併発した働き者。のんびりと♪

甲状腺のお薬・チラーヂンSの工場破損…

2011-03-22 | 甲状腺機能亢進症/バセドウ・不応症
東日本大震災の関係でバタバタしていて、気がついたら、カラダ中が痛くなってます~。気分的には元気なつもりだけれど、インフルエンザで高熱を出しているときみたいに、肘や肩、膝や股関節の痛みがつづいていて、こんなときに倒れるわけにも行かないので、ちょっぴりお休みをいただくことにしました♪ って、お休みをいただいて、被災した家族の様子を見に、移動してるんですけどね(笑) 話し相手になるだけでも、PTSDのためにはいいかなと思ってます。

被災地にいるお医者さんとお話をすると、ほんとうに医薬品の供給状況は なかなか厳しい様子。血液をさらさらにする薬、血圧を下げる薬、ホルモンを調整する薬…、飲みつづけることで体調のバランスを取っている患者さんにとっては、本当に命に関わる事態です。避難場所で、睡眠導入剤や抗不安剤などが豊富にあるわけでもありません。身を寄せ合っているところでの感染症もとっても心配です。

実は、お薬の供給の問題は、被災地だけで起きているわけではありません。
すでに、いろんなところで報道されているので、ご存知の方も多いと思いますが、お薬を作る工場が被災し、供給が滞っているものがあります。

甲状腺疾患のわたしから身近なお薬として、甲状腺機能低下症の患者さんが飲む「チラーヂンS」(成分名:レボチロキシンナトリウム)というお薬があります。橋本病の人、バセドウ病・甲状腺ガンでの甲状腺摘出をしたりアイソトープで焼いた人には、このお薬はとても大事です。
このお薬は、なんと国内生産の98%を、福島県いわき市のあすか製薬の工場で作っていたそうですが、地震により製造ラインも倉庫も壊れてしまい、操業できない状態になっているそうです。

さっそくいくつかの対策が検討されています。

・他の会社への製造委託による生産
・海外製品の緊急輸入
・いわき工場の操業再開

まだ、流通している在庫が1ヶ月分ほどあるようですが、1ヶ月のうちに、うまく供給ができるようになってほしいものです。

知り合いの低下症の方は、今は安定していて、いつもなら2ヶ月ごとに外来なのですが、「こういうときだから」とお薬の処方が1ヶ月分になったそうです。外来の間隔が短くなれば、その分、患者さんだけじゃなくて、先生だって忙しくなります。でも、「こういうときだから」と、みんなにお薬が周るようにする配慮はとってもすてきです。ちまたで起きている「買い占め」の逆ですね!
甲状腺機能低下症の患者さんは、全国に60万人近くいらっしゃるそうなので、60万人が協力して、乗り切れたらいいなと思います。

ちなみに、「チラーヂンS」は化学的につくった甲状腺ホルモン(T4)ですが、甲状腺機能低下症の治療薬には、動物の甲状腺ホルモンからつくる「チラーヂン末」というものもあります。名前が似ていますが、別のものです。「チラーヂン末」は、動物からとるので、甲状腺ホルモン(T4)だけでなく、甲状腺ホルモン(T3)も含まれていて、こちらを使う方が体調がいいという患者さんもいます。ただ、動物由来であるために、ホルモンの含有量に多少のゆれがあったり、病気の感染が心配だという声も聞きます。
(BSEのときの大騒ぎを思い出すと、確かに何かあったら、個人的には植物由来のお薬はちょっぴり怖い感じもします。。でも、漢方なんかには○○の肝臓とか○○の角とか、いろいろありますものね。)

もし海外から個人輸入する場合、レボチロキシンナトリウム(Levothyroxine )はチラーヂンSと同じ主成分ですが、アーマーサイロイド(armour thyroid.)というのは「チラーヂン末」にあたるようです。お薬の調整も違ってくるので、気をつける必要がありそうですね!

人や環境によって、東日本大震災の影響って、ずいぶん違うのかもしれないけれど、こんなところにまで影響があるのか…とことが、いくつも出てきています。氾濫する情報に、怖がりすぎず、怖がらなさすぎずに、乗り切れっていきましょうね♪


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9 Comments

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チラーヂンS (葉音)
2011-03-23 03:25:00
これって、そうだったんですね~
アイソトープ前からメルカゾールと併用で飲んでいて、アイソトープ後も1年半くらいずっと飲んでいました。
年末の受診から、ホルモン値が安定してきたから止めてみようかということになり、現在は自前のホルモンで営業中のワタクシなのです。

こういうお薬って、1回2回飲まなかったからといってすぐに体調がすごく悪くなるものではないけれど、飲まなければ今までコントロールできていたもののバランスが崩れてしまうことが解っているので手に入らない可能性があると思うと不安になりますよね。
まして震災ストレスでただでさえバランスを崩しやすい環境なのに・・・。
そんな中で「買占めの逆」いいですね!!


震災ストレスといえば、特に身近に被害のなかった私(神奈川県民です)ですら何となく緊張が続いていたようで、1週間くらい便秘になってしまいました。
まぁ来るか来ないか分からない電車でも確実に出勤するためにいつもよりだいぶ早く起きることが続いたせいかもわかりませんが。
でもアイソトープ直後に酷く出て、今はかなり落ち着いてくれていためまいが復活したのは確実に地震がきっかけのようです。
友人でも地震以来めまいが始まったという人もいますし、何となく揺れている感じがするという方は何人か聞きました。
あの地震、大きくゆらゆら揺れ始める感じがめまいに似ていたのですよね・・・。私は丁度下を向いたときに揺れが始まったこともあって、しばらくは地震と気付かず「あ、まためまいだ」と思っていました。
あとは元からハイレベルだった肩こりが進化したものか、右の肩に針で刺した様な痛みが出るようになってしまいました。
やっぱり無意識に緊張が続いているのでしょうね。

ぷろぱさんも緊張とお疲れが溜まっているご様子、お大事になさってください。
最後になってしまいましたが、ご家族、おばあ様のこと、本当に良かったですね。
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めまい・・・ (ぷろぱ)
2011-03-23 11:56:47
葉音さん、こんにちは♪
ありがとうございます、家族のことは一安心です。

めまい…わたしも最初の地震をめまいだと思ったひとりです。
縦揺れはあまりなく、長く横揺れがあったので、あれ?周りの人がしゃがんでる??というので、地震に気がつきました。

でも、ほんとのめまいが続いているんですね。くれぐれもお大事にしてください。

そうなんです、やっぱりお互い緊張状態がつづいていたんですね。
少しずつほぐれていけるといいですね♪
わたしの方は、血管炎のために、葛根湯を飲みつづけているのですが、葛根湯には血行をよくする効果もあるので、肩こりなどには効いているのかも。

「買占めの逆」を応援しつつ、お互いのりきりましょ。
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4月中旬から出荷再開のめど (ぷろぱ)
2011-03-25 12:52:27
あすか製薬から、出荷が停止していたチラーヂンS(レボチロキシン)は、4月中旬をめどに再出荷が可能な見通しとなったと発表されました。
いわき工場のラインの損傷が軽微だったことに加えて、海外からの輸入および、他社への生産委託に見通しがついたためだそうです。ほんとうによかった。
それまでみなさんのお薬が維持できますように。

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/hotnews/int/201103/519062.html
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通りすがりの薬屋です (かりん)
2011-03-26 15:36:13
今日知ったのですが、なんと昨日25日からチラーヂンの生産及び出荷が開始されたそうです(あすか製薬HPより)。震災前どおりにはいかないでしょうが、朗報ということでお知らせしておきますね~♪
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Unknown (みどぴぃ)
2011-03-28 22:34:47
ぷろぱさん。大丈夫ですか?
ご家族の事とか、心配事も多くて疲れが溜まってるのでしょうね
あんまり無理しないで下さいね。

高血圧やワーファリンの薬が足りないとか、人工透析が受けれないとか心配なニュースが色々と報道されてますよね。
みどぴぃもワーファリン飲んでるし、トラクリアなんて特殊な薬も飲んでるし、東京で大きな地震があったらどうなっちゃうんだろう?ってちょっと不安になりましたよ~
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Unknown (qoomama)
2011-03-29 14:40:12
はじめまして。
私も2日前からチラージン愛用者です。
アイソトープ治療でカプセルを飲んで先日めでたく低下賞になりました。(あえて「賞」とする)
でもアイソトープは「焼く」っていうイメージがよくわかりません。
外から照射するわけでもなく、カプセルを飲むだけですから^^ いたくも痒くも熱くもないですよ。
工場も早く復興するといいですね。

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朗報♪ (ぷろぱ)
2011-04-05 23:11:23
かりんさん、はじめまして。
チラーヂンの出荷再開の朗報をありがとうございます♪

元通りになるにはもう少し時間がかかっても、このお薬が必要な患者さんにとっては一安心ですね。
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ほんとに (ぷろぱ)
2011-04-05 23:23:45
みどぴぃさん、こんにちはー。

何となく「いつもじゃない状況」がつづいているから、カラダの状態が心配だったんだけど、意外と元気です。

被災地の膠原病の人が、なかなか暖を取れなくてとか、感染症を避けるために免疫抑制剤を少ない目にしたり…ということもあるんだよー、という話を聞いて、心が痛くなりました。

逆に、わたしが神戸の震災の日にしつこく書いていた「急に地震が起きて、数日医療機関にいけないことが起きることだってあるのだから、命に関わる薬は余裕を持って処方してもらおう」と言っていたのを覚えていて、地震の直前に余裕を持って病院に行ってお薬をもらっていたから助かりました、というお声もいただいて、泣いちゃったりしました。

地震とか火山の噴火とか大事故とか、そういうことがあったときどうするか…考えておくって必要なんでしょうね。

みどぴぃさんも、節電がつづくなか、階段の負担があると思うけど、関節だいじにしてくださいねー!!
お互いお大事に♪
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「低下賞」! (ぷろぱ)
2011-04-05 23:33:51
qoomamaさん、はじめまして!
「低下賞」なんですね♪ なんだか胸を張れそうでいいですねー。

たしかにアイソトープは、痛いわけじゃないし、量が多くなければ外来で終わってしまいますものね。
お医者さんはよく焼くというのは何ででしょう。。切るとか、溶かすとかでない、という感じなんでしょうか。
不思議です。

qoomamaさんもどうぞお大事になさってください♪
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