加齢に伴い蓄積する老化細胞を薬で除去するという
国内初の臨床研究計画を、順天堂大学の研究チームが発表
この画期的な取り組みは、2025年度には患者への投与を開始する
可能性があり、老化に対する新たな治療法として注目されている
老化細胞の蓄積と健康リスク
老化細胞は年齢とともに体内に蓄積し、炎症を引き起こす物質を
放出し続けることがわかっています
この炎症は動脈硬化や糖尿病、がんなど、加齢に伴う
多くの疾患の原因となると考えられています
そのため、老化細胞を除去することができれば
加齢による病気の進行を抑える可能性があります
既存薬「SGLT2阻害薬」による新たな可能性
順天堂大学の研究チームが注目しているのは
糖尿病治療薬として広く知られている「SGLT2阻害薬」です
この薬が、老化細胞を除去する効果を持つ可能性があると
見られており、
SGLT2阻害薬は糖尿病患者の血糖値コントロール
だけでなく、腎臓や心臓の機能改善にも効果があるとされています
動物実験での効果
研究チームは、肥満マウスにSGLT2阻害薬を投与し
老化細胞の表面に存在する免疫の攻撃を逃れるタンパク質が
この薬によって分解されることを確認
これにより、免疫系が老化細胞を除去する能力が向上し
内臓脂肪に蓄積していた老化細胞が減少
さらに動脈硬化の改善や早老症マウスの
寿命延長といった効果も観察されました
老化治療の未来に期待
SGLT2阻害薬は糖尿病治療だけでなく
肥満治療や心臓・腎臓機能の維持に効果があるとして
注目されてきました
しかし、今回の研究で示唆されているように
老化細胞を除去する効果もある可能性は驚くべき発見です
老化のメカニズムを根本から改善する可能性がある
この研究の進展は、健康寿命の延長や加齢に伴う疾患の予防に
大きく貢献するかもしれません
今後の臨床研究の結果がどうなるか注視していきたいと思う
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