国民の過剰な期待と幻想の中、昨年政権交代が果たされました。
「政治とカネ」でケチがついて以来、腰砕けと迷走を続けている民主党政権ですが、ひとつ大きな変革を果たしたことがあります。
障害者領域にかかわる、抜本的な制度改革に着手したことです。
12月に開設された「障がい者制度改革推進会議」では、毎回厳しい討論が展開されています。
そして、4月27日(火)には同会議のもと「総合福祉部会」がスタートしました。
メンバーは、関係有識者・障害当事者ら55名に及ぶ、とんでもない大きな会議です。
障害者自立支援法に替わる「障害者総合福祉法」の制定、障害者基本法の改正、障害者差別禁止法の制定、障害者権利条約の批准、という大きな課題を背負っています。
初めに推進会議担当大臣である福島瑞穂大臣と、山井和則政務官が挨拶しました。
(精神医療についても明るい山井さんのブログは結構面白くて、本にもなっています)
東推進室長からのメンバー紹介のあと、佐藤久夫委員(日本社会事業大学教授)が部会長に選任されました。
副部会長には尾上委員(DPI事務局長)と茨木尚子委員(明治学院大学教授)を指名。
推進会議とこの総合福祉部会との関係や、今後のスケジュール、会議の進め方について、冒頭から異論も出て、まさに嵐の船出の予感…。
結局、55人という大所帯なので、今回は当事者・家族委員を中心に5分間ずつの意見表明がされるに止まりました。
精神保健福祉関係の委員の発言を中心に、いくつかピックアップして紹介させて頂くと…
○氏田照子委員(日本発達障害ネットワーク副代表)
「発達障害者支援法ができて、発達障害は認められてきたが、まだ不十分。福祉法の障害概念の中に発達障害をきちんと入れてほしい」
○大久保常明委員(社会福祉法人全日本手をつなぐ育成会常務理事)
「制度改革のロードマップや、総合福祉法への道筋を明らかにし、今できることは法改正してでもやるべき」
○小田島栄一委員(ピープルファースト東久留米代表)
「地域生活を実現していくには、見守り介助がぜひとも必要」
○尾上浩二委員(NPO法人障害者インターナショナル日本会議事務局長)
「権利条約や民主党のプロジェクトチームの文書についても、資料とすべき。脱施設の目標に向けた立法化を」
○川崎洋子委員(NPO法人全国精神保健福祉会連合会理事長)
「精神保健福祉法を改正して、医療と福祉を分離し、精神医療法は医療法に統合、精神障害者福祉法は障害者総合福祉法に統合して、保護者制度を撤廃する必要がある」
○北浦雅子委員(社会福祉法人全国重症心身障害児(者)を守る会会長)
「重度障害者の親たちは施設がなくなるのではないかととても心配しており、署名活動をしている」
○中西正司委員(全国自立生活センター協議会常任委員)
「国庫負担の上限を廃止し、介護保険優先の原則を見直すべき」
○野原正平委員(日本難病・疾病団体協議会副代表)
「諸外国と比べ、日本は長期慢性疾患を福祉の中で位置付けていない」
○東川悦子委員(NPO法人日本脳外傷友の会理事長)
「高次脳機能障害の人たちはいまだに制度の谷間におかれているので、発達障害・難病とともに法の定義に明記し、障害としてきちんと認めてほしい」
○福井典子委員(社団法人日本てんかん協会常任理事)
「てんかんに対するきちんとした法的位置付けと、教育現場での理解を深めるという取り組みが求められている」
○藤井克徳委員(日本障害フォーラム幹事会議長)
「当面の緊急課題と今後の政策については分けて論議すべき。自立支援法訴訟の基本合意などをベースに、きちんとデータを集めて行うことが必要」
○山本真理委員(全国精神「病」者集団)
「精神障害者が治安の対象とならないようにすることが重要。心神喪失者医療観察法は即時廃止されるべき。精神保健福祉法を廃止し、強制入院廃止に向けた地域での支援体制を整備していくべき」
○広田和子委員(精神医療サバイバー)
「精神障害者社会的入院の解消がまったく進んでいない。社会的入院者は7万人どころか20万人くらいいるのでは。なによりも住居と所得保障が必要」
○三田優子委員(大阪府立大学准教授)
「入所施設や精神科病院での社会的入院・入所者の、地域移行のための具体的な政策が必要であり、その実態を調査することが重要。地域生活支援におけるマンパワー確保が急務」
意見発表後、厚生労働省から「平成23年度に実態調査を行いたい。総合福祉部会長と副部会長、行政担当者らによるワーキンググループを作り、議論を進めていきたい」との提起がありました。
これに対して「当事者が少ない」「もう少し方向が決まってからの方が良い」などの疑問の意見も。
終了時間も80分超過しており、次回までワーキンググループは行わない、ということで全体の合意を得て散会となりました。
当日、僕がその場にいた訳ではないので、上の発言記録は不正確かも知れません。
当日の出席者のメモ、配付資料、配信動画等から、上のようにまとめられると思います。
(ご本人の意図に反する要約をしてしまっていたとしたら、ごめんなさい)
次回は5月18日(火)に開催されるそうです。
5月末までに緊急対策案をまとめ6月の会合で検討、7月から来年度予算案に盛り込む案件として詳細を詰める方針とのことです。
55人の部会とあって、配布された意見表明等の資料だけで、69本あります。
当日配布の資料(PDF)や当日の模様の動画も、ネットで配信されています。
下記のアドレスから、ぜひご覧になって下さい。
精神保健福祉領域に止まらず、障害者施策がドラスティックに変わるかどうかの大舞台になります。
これで何も変わらなければ、あと半世紀、日本は何も変わらないかも知れません。
なんとか新しい時代の扉を、今度こそ開けて欲しい…、そう願います。
★部会委員名簿:http://www.nginet.or.jp/jdict/100412_7th/sougoufukushibukai010412.pdf
★会議配布資料:http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/sougoufukusi/2010/04/0427-1.html
★インターネット中継録画(YouTube):http://www.youtube.com/watch?v=wHc86fqLg0U
※画像は、今朝の青葉繁れるキャンパス風景。雑木林に囲まれた校舎です。
『或質的な面が物理的に確定する場合の確定要素は【0】である。』
【0特性】
◇絶対性
『拡がりが無い,』
◇不可分性
『分けられない,』
◇識物性
『存在の1の認識が可能, 即ち考えるもとの全てが【0】より生ずる, 但し質的な変化に対し絶対保存できない,』
◇変化性
『物による逆の確定が不可能な変化 (可能性の確立), 即ち存在の【1】を超越して変化する。』
【0特性】が真理であるならば, 時間平面的な視野は物的ではなく, 質的に変化していることになる。その根拠が【0∞1】, 有限的無限性を有する物による質の確定が不可能であること, そもそも確定する質が何かを知り得ない以上, 物理的確定論は絶対的ではなく類似事的な確定であること, である。
【零的確定論】では, 一つの時間平面が, 拡がり無き【時(とき)の間(はざま)】に確定していると考える。同様に空間を捉え, 【空の間】に空間を置き, 絶対的変化を与える【質】を流し込む。つまり時間平面は, この表裏不可分の裏側の【絶対無】により0的に確定されることになる。
△無は有を含む。
う~ん…と考え込んでしまうようなコメントですね。
正直言って、その内容を理解できたとは言えません。
0(零)が、古来色々なイメージをかき立てる魅力的な数字であることは確かです。
高校時代に数学で「虚数」(複素数のことですが)という言葉を聞き、感心したことを想い出します。
デカルト以来、多くの人間を魅了して止まない、数学的・哲学的テーマなんでしょうね。
最近だと、デジタル処理の010101…という数値の羅列のように、それ自体が意味を持つようになってきていますし。
unknownさんも、いつもこのテーマを真剣に思考してるんでしょうか?
頭が下がります。
ここに、こういうコメントを寄せてくれたのは、何かこのブログに親近感を感じて頂いたからでしょうか?
記事の内容そのものには、関係のないコメントですものね。
もう少し、unknownさんの気持ちや思考(志向)していることがわかれば、心に届くコメントも返せるのかも知れませんが。
ちょっと、このままのレトリックでは、凡人である僕にはわかりかねます。
ごめんなさいね。