まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

石の対馬 上島その1 ~藻小屋とヤクマ塔

2016-08-08 02:20:15 | 建物・まちなみ
対馬の続き。

ほんとにこの旅の直前まで天気予報では3日とも雨マークがついていたのに、朝起きたら青空が!
昨日はまだぐずぐずした感じが残っていたが、今日はもう暑いぐらいの夏日である。よっしゃ!


宿を出発して北へ向かおう。今日は中部あたり、上島の南のほうと浅茅湾を攻める(笑)。
まずは朝元気なうちにいちばん遠いところから。


島を貫く国道を1時間あまり、そこから逸れてさらに走る。地の果てのような吹きさらしの海辺に
今日の第一目的のものはあった。石積みの藻小屋である。


現地の案内板によると、藻小屋とは、海から引き上げた海草を貯蔵しておく小屋で、海草は麦の肥料としたとか。
船を使わないときに格納する役割もあったので「船屋」とも呼ばれたという。


3棟が壁を共有してつながった形をしており、それが向かい合わせに2つ建っている。そしてその後ろに
半分崩れた石壁だけが草むらにまぎれるようにして残っている。


昔は対馬の西岸各地にあったが、海草が肥料として使われなくなった今、護岸区画整理等により撤去され
現在はこの木坂の藻小屋のみらしい・・・。


長崎県のサイトによると、屋根は復元だが石積みはオリジナルのままだそうだ。


独特な形。




さっき上槻という集落で見た小屋ももしかすると藻小屋だったのだろうか。


付近は切り立った崖。対馬の山がほとんど岩からなっていることがよく分かる。


風化して崩れ落ちた石がガラガラと打ち上げられた木坂の浜では、もう一つ不思議な風景が見られる。
この円錐型に積み上げられた石の塔、「ヤクマ塔」である。


誰かが遊びで積み上げたのかと思ったが、、、この木坂地区では昔から毎年旧暦6月初午の日に、
海岸にこのような塔を築き、無病息災や家内安全などを祈る「ヤクマ祭り」が行われているそうだ。
今がいったい何時代なのか分からなくなってくる、不思議な響きと光景。


韓国の済州島にも同じような石塔が見られるとか。
ヤクマ祭りはかつては対馬全域で行われていた習俗だが、現在は海神(かいじん)神社の氏子である
この木坂地区と青海地区とに残るのみだとか。


その海神神社にも行かねばなるまい、ということで、車で2~3分移動してやって来た。


鳥居をくぐり石段を上っていくと・・・


またまた見上げるような石段が・・・ヒイヒイ言いながら上り切って、折れた先にまたまた石段が・・・!!
いったいどこまで上るのか!?


・・・結局500段ぐらい上ったのだろうか、もうしんどすぎてしんどすぎて・・・どうでも
よくなってしまった(苦笑)


続く

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