1974年
左腕エース井出(登)は、切れ味のよいカーブが武器。最近、めっきりマウンド度胸もつき、うまいけん制球を投げている。いま一つコントロールがつけば申し分ない。
1980年
中日が昨年ドラフト4位に指名したいすゞ自動車の井出登投手(24)=178㌢、71㌔、左投げ左打ち=の入団発表が、十五日午後二時から、名古屋市中区栄の中日ビル内クラブ東海で行われた。前年のドラフト会議で指名され翌年入団した選手は、中日では三沢、藤沢に次いで三人目。契約金三千五百万円、年棒三百六十万円(いずれも推定)井出投手は五十年、山梨県立北富士工高からいすゞ入り。五十三年からエースとなり、三年連続して都市対抗の補強選手に選ばれた。公式戦の通算成績は、32試合に登板、210イニング1/3を投げて、15勝10敗。奪三振126、防御率2.01。中日が二年越しで井出を獲得したのは、貴重な左腕の本格派ということに加え、社会人野球でレベルの高い神奈川県下で木田(日本鋼管ー日本ハム)と投げ合った実績である。井出自身も昨年こそ会社側の事情などで中日入りを断念したが、以前から「プロで力を試したい」と思っており、ことし木田の活躍に刺激され、年齢的にもプロ入りの時期と判断した。
「プロに入って、もっともと伸びる期待の左腕だ」近藤監督から肩をたたかれた井出。緊張と興奮で臨んだ記者会見だったが、質問には胸を張って歯切れよく答えた。
ー入団の感想は。
井出 夢だったプロ野球選手になれてうれしい。
ー即戦力と期待されているが。
井出 即戦力でなければしょうがない。ことしはあまり勝っていないので大きなことは言えないが、社会人の左腕では結構いい方だと思っている。
ー木田の活躍で、やれると思ったのでは。
井出 それもある。しかし、木田さんはプロに入って、配球、テクニックがうまくなっている。自分もいろいろ覚えていきたい。やるからには一軍。先発完投型を目指す。
ー得意な球は。
井出 速球。いい時は140㌔を越すんじゃないか。ほかにスライダーとシュート。奪三振にはこだわらないが、力で抑える投手になりたい。
ー一年目の目標は。
井出 最低5勝。あとは一つ一つ積み重ねていきたい。
左腕エース井出(登)は、切れ味のよいカーブが武器。最近、めっきりマウンド度胸もつき、うまいけん制球を投げている。いま一つコントロールがつけば申し分ない。
1980年
中日が昨年ドラフト4位に指名したいすゞ自動車の井出登投手(24)=178㌢、71㌔、左投げ左打ち=の入団発表が、十五日午後二時から、名古屋市中区栄の中日ビル内クラブ東海で行われた。前年のドラフト会議で指名され翌年入団した選手は、中日では三沢、藤沢に次いで三人目。契約金三千五百万円、年棒三百六十万円(いずれも推定)井出投手は五十年、山梨県立北富士工高からいすゞ入り。五十三年からエースとなり、三年連続して都市対抗の補強選手に選ばれた。公式戦の通算成績は、32試合に登板、210イニング1/3を投げて、15勝10敗。奪三振126、防御率2.01。中日が二年越しで井出を獲得したのは、貴重な左腕の本格派ということに加え、社会人野球でレベルの高い神奈川県下で木田(日本鋼管ー日本ハム)と投げ合った実績である。井出自身も昨年こそ会社側の事情などで中日入りを断念したが、以前から「プロで力を試したい」と思っており、ことし木田の活躍に刺激され、年齢的にもプロ入りの時期と判断した。
「プロに入って、もっともと伸びる期待の左腕だ」近藤監督から肩をたたかれた井出。緊張と興奮で臨んだ記者会見だったが、質問には胸を張って歯切れよく答えた。
ー入団の感想は。
井出 夢だったプロ野球選手になれてうれしい。
ー即戦力と期待されているが。
井出 即戦力でなければしょうがない。ことしはあまり勝っていないので大きなことは言えないが、社会人の左腕では結構いい方だと思っている。
ー木田の活躍で、やれると思ったのでは。
井出 それもある。しかし、木田さんはプロに入って、配球、テクニックがうまくなっている。自分もいろいろ覚えていきたい。やるからには一軍。先発完投型を目指す。
ー得意な球は。
井出 速球。いい時は140㌔を越すんじゃないか。ほかにスライダーとシュート。奪三振にはこだわらないが、力で抑える投手になりたい。
ー一年目の目標は。
井出 最低5勝。あとは一つ一つ積み重ねていきたい。