秋祭りに相応しい奉献酒
「辨天娘きもと強力純米H30BY21番娘」
純米燗金太郎です。
「セイタカアワダチソウ」の黄色い花が当店前にも咲き始めました。
よく混同される「ブタクサ」ではないようです。
ブタクサは、よもぎの様なギザギザの葉っぱで、花粉が飛散し、秋の花粉症の原因にもなるそうですが、セイタカアワダチソウは、笹の様なシュッとした葉っぱで、花粉は重くて飛散しないそうです。
さて今日は、完全発酵で超辛口。常温熟成にも耐えられる強い純米酒を紹介します。
「辨天娘きもと強力純米H30BY21番娘」
栃餅、醤油のニュアンスの熟成香を感じる。第一印象は、まろやかで優しく奥行きある旨味に、柑橘系の酸が心地よくコラボして、キレる酒質。口中で温まるほどに、まろやかな甘味と旨味の奥行きが広がり深まる。のち渋味。この多重構造の味わいの複雑さこそ辨天娘の「きもと」純米酒の本領と言ってよいだろう。深い!そして落ちつく。
もちろん燗で愉しんでね。熱く(70度程度)して、よ~~く苛めながら燗冷めも愉しもう。開栓後の味わいの変化もお愉しみに!
「冷酒」と「セイタカアワダチソウ」の功罪
9月下旬から10月にかけて
そこら辺の空き地や休耕田には
ある植物がこれでもか
と、群生している。
そう、それは・・
「セイタカアワダチソウ」
外来種で繁殖力が強く、花粉アレルギーの原因などと、嫌われ者として君臨しているように見えていた。
実際には、風媒花でなく虫媒花であり、風で飛んで花粉アレルギーの原因にはなっていない。
それどころかハーブや薬草として肌に良く、アトピー性皮膚炎を改善すると言われる。また花を乾燥させたものは入浴剤としても活躍しているらしい。その酵素で殺菌作用もあり2〜3日お湯を代えなくても大丈夫らしく、そのエキスでだんだんに泡立ってくるという。
「罪」ばかりでなく「功」の部分がクローズアップされると、これまでの厄介物のイメージが覆される。
さて、話は代わって
「質の良い日本酒は、冷やして呑むべき。」
という定説も、まことしやかに言われたりしていた。
実は、キンキンに冷やして呑むと、純米酒の「香り」も「旨味」も感じにくく、どんなお酒でも、それなりに呑めてしまう万能性を有してしまうのが始末にをえないところで・・
例えば、フルーティな香りが立つ(強烈な香水を纏ったような)「吟醸酒」でも、冷やすと品の良い穏やかな香りとして呑めるし・・
醸造用アルコール・糖類・酸味料を添加して途中で発酵を人為的に止めた「ベタベタと甘さが際立つ日本酒」でも、冷やすとアッサリとした味わい(言いかえれば、薄っぺらい味わい)として、それなりに呑めてしまう・・
これは鼻と舌を麻痺させて呑んでいるのと一緒と言える。
良かれ悪しかれ、没個性のお酒になり下がってしまう。
このことが、「冷酒」として呑む「功罪」を端的に顕しているといえるかも・・
ただ、このような事象があることも踏まえて、あっさりスッキリとした呑み口の冷酒を愉しもうと言う提案です(笑)
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