計算気象予報士の「知のテーパ」

旧名の「こんなの解けるかーっ!?」から改名しました。

真夏に二つの高気圧の背景

2021年08月23日 | 気象情報の現場から
 8月の気圧配置と言えば「日本付近は太平洋高気圧に広く覆われる」形(夏型の気圧配置)が連想されます。しかし、最近の気圧配置は「日本付近がオホーツク海高気圧太平洋高気圧に挟まれる」ような形となっています。

 最近の大気の循環場を見ていると、次のような構図が「おぼろげながら」浮かんできました。


 熱帯付近の活発な対流が平年より北上しているようです。この影響で、偏西風の蛇行も日本上空で北に盛り上がる形となっています。この偏西風の盛り上がり(リッジ)に伴って、日本の北側でオホーツク海高気圧が顕著に現れました。

 一方、太平洋上空では偏西風が南に盛り下がり(トラフ)、この影響で太平洋高気圧もやや南下傾向にあるようです。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 梅雨末期のような「秋雨前線」 | トップ | ノーベル物理学賞2021 »

気象情報の現場から」カテゴリの最新記事