腹腔鏡手術

2015年03月03日 | 健康・病気

> 群馬大病院(前橋市)で2010~14年に腹腔鏡(ふくくうきょう)による肝臓切除手術を受けた患者8人が
> 相次いで死亡した問題で、同病院は3日、8人全員の診療で「過失があった」とする最終の調査報告書を
> 公表した。病院側は内容をすでに遺族に説明し、今後補償を進める方針だ。

> 最終報告では、8人全員について病院側に「過失があったと判断される」とした。手術前に肝臓の容量計算
> をせず、検査や評価が不十分で、家族らへの説明も十分でなかったと判断。一部の患者は手術自体の必要
> 性に疑問が示された。診療科内での打ち合わせの具体的な記録やカルテの記載が乏しく、主治医の医療行
> 為に不明な点が多いとした。また、死亡した8人の病理解剖をしていなかった。
                                                                                   <朝日新聞デジタル>

10年12月~14年6月に腹腔鏡下の肝臓切除手術を受けた肝臓がんなどの患者8人が術後100日以内に死亡したんですね。
大変な“事件”だと思います。
これを40代の男性医師が1人でやったという。
8人全員について病院側に「過失があったと判断される」と最終報告された。
この医師が「胆管細胞がん」と診断し、開腹して手術したが3日後に死亡したこともあったが、
これはがんではなかったと群馬大病院が発表した。
この医師による開腹の肝臓切除手術でも10例の死亡例があったという。
この医師は、どういう気持ちで病院で働いていたのだろう?

前にも書きましたが、私も腹腔鏡手術を40歳のときにした。
会社の健康診断で私の胆嚢に石があることが分かった。
その前年のエコーの検査で胆石のあることは知っていた。
40歳のときにはかなり大きくなっていて、いつ痛くなってもおかしくないと医師はいった。
今は、お腹を切らなくても簡単に胆石を取れるとその医師は熱心に腹腔鏡手術を私に勧めてくれた。
私は、胆石の痛さはかなりなものと聞いていたので、手術を受けることにした。
そう決断したあとにニュースで、たしか秋田県で腹腔鏡手術の失敗で亡くなった人がいたことを知った。
私は何冊か週刊誌を買ってその手術の記事を読んでみた。
内視鏡と鉗子を使って狭いところの手術をするので、切らなくていい血管などを切ってしまうミスをしたようだった。
その年に何人か腹腔鏡手術で死んでいた。
正直なところ私は、腹腔鏡手術をすることが心配で怖くなった。
私の手術を受ける病院は、所沢の小さな病院だった。
しかし、私の腹腔鏡手術をする医師は国立大学病院の医師だった。
その医師は週に何回か所沢のその病院で働いていた。
そして私はその医師のエコー検査を受けたのでした。
腹腔鏡手術を受ける何日か前に、私の身体の状態を知るための検査をした。
以前にも九想話に書いたが、レントゲン台の上で胃カメラを飲んだのです。
その胃カメラが所沢の小さい病院にはなかった。
大宮の病院からその日に借りることになっていた。
時間がきて私は裸になりベッドに寝て、胃カメラを飲むための麻酔注射をされた。
ところがなんの手違いかその時間に胃カメラが来なかった。
私は、裸のままベッドの上で胃カメラ待つことになった。
そのときこの病院に私の手術をまかせていいのか、と思いましたね。
2時間ほどたって胃カメラが来た、ということでもう一度麻酔注射を打たれた。
それからあの苦しい検査が始まった。
でも、今考えるとあの医師は私の胆嚢周辺の状態を把握しようと必死だったのだと思う。
腹腔鏡手術を失敗しないために…。
あの医師も40代で若かった。
きっと腹腔鏡手術という新しい手術に燃えていたのだと思う。
会社の健康診断だったのに、一所懸命私に胆石の苦しみ、腹腔鏡手術の良さを話してくれた。
月曜日に入院して土曜日には退院した。
胆石除去手術は、開腹手術だと3週間はかかるという。
今は、あの医師に感謝しています。

コメント (1)
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