今から19年前の2001年に、ガンジーさんという人がいた。
ガンジーさんは「癌爺」さんです。
癌になって余命2ヶ月の人の文章が、糸井重里の「ほぼ日刊イトイ新聞」に毎日載っていた。
それを読んでいた私が、今は“癌爺”になっている。
いろいろ考えさせられます。
以下のものは、2001年のホームページ「九想庵」に書いて載せた九想話です。
現在の九想庵にはありません。
いつかホームページを載せるところを見つけて、載せたいと思っています。
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ガンジーさん (3/25 九想話)
私は、1ヶ月前ほどから「ほぼ日刊イトイ新聞」を愛読している。
糸井重里のホームページです。
毎日、糸井重里が自分の想いを書いているのがメインにあり、その他にいろ
んな人の書いたものもある。
その中に、ガンジーさんという人がいる。
昨年の5月に、余命2ヶ月を宣告されたという「癌爺」さんという方からメ
ールをもらった糸井が、その人にお願いして「ほぼ日刊イトイ新聞」に連載し
ている。
このガンジーさんの文章がいいんだな。
ガンジーさんは、死亡予定日を過ぎても生きている。
私は、死亡予定日が分からないのに死んでいる。
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ガンジーさんからのメール (4/12 九想話)
昨日、以前ここに書きました「ほぼ日刊イトイ新聞」に
連載しているガンジーさんからメールが来た。
実は、3日前からガンジーさん宛に毎日メールを書いている。
ガンジーさんが書いたことに対して、そのつど感想を書いている。
少しでも、あのひとにつながっていたいという想いからです。
そのひとからメールが来るなんて。
「ほぼ日刊イトイ新聞」は、どのぐらいの人が読んでいるのだろう。
かなりのひとが、ガンジーさんにメールを送っていると思う。
今日の書き始めはこうだった。
> 動機付け、って漬物はどうやって漬けるんだろうね
ガンジーさんの文章は、機転がきいてて知性があり、
おまけに“ダジャレ”がトッピングされている。
ガンジーさんて、すてきなんです。
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バイバイ、ガンジーさん (12/22 九想話)
ガンジーさんが亡くなった。
ガンジーさんは、「癌爺」という名前で、
糸井重里に、癌になり余命2ヶ月しかない、
というメールを送った。
それから二人のメール交換があり、
「ほぼ日刊イトイ新聞」という糸井重里のホームページに
ガンジーさんの文章が毎日載るようになった。
私は毎日、
ガンジーさんの書いたことを読むのが楽しみで、
毎日「ほぼ日」にアクセスしていた。
長いことサラリーマンをしていたガンジーさんの
考え方が好きだった。
ガンジーさんの、社会、人間、男、女、家族に対しての
想いが好きだった。
ガンジーさんの駄洒落まじりの明るい文にはまいった。
「ほぼ日」11月16日に最後に載った
「444.泣きじゃくりたい」
(2001年11月11日午後5時?分)
という文はかなしい。
http://www.1101.com/ganji_san/2001-11-16.html
めいっぱい明るく書いているが、
慟哭という感じの文章だ。
その文の最後は、
> ひとまず中締めだぜ、
> 「あばよ!」
だった。
今年の九想は、いろんなことがあり、
毎日、くじけそうなこころで生きていた。
そんなとき、ガンジーさんの言葉が救いだった。
ガンジーさん、ありがとう。
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