徒然留学日記

30にしてドイツ留学を思い立ち、その後結婚。日々経験したこと、感じたことをつづっています

父へ

2009-08-04 03:58:11 | Weblog
50年近く働き続けた父が、今年3月で完全に退職した。60歳の定年は何年も前だったけれど、その後も派遣、パートと形態を変えながら同じ職場で同じ仕事を続けていた(正社員のころは異動あり)。

50年近く1つの会社で働いた父

を見て育った私は、『当然、そういう生活をする』ものだと思っていたし、『1つの会社に勤め続けることは簡単』と思っていた。が、私は

転職を繰り返した挙げ句、留学

を選んだ。私には数年の社会人経験しかないけれど、それでも、1つの会社に勤めることはとても大変だった。若かった私には、納得できないことが多かった。きっと誰もが体験するだろう『理不尽なこと』を一体父は、いくつ飲み込んできたのだろうか。

最初の転職の時、父がメールをくれた。『「3歳くらいの私が薄い氷の上を歩き、父が私を呼んでも戻ってこない」、という夢を見た』、というものだったと思う。当時は『うるさい。退職の前に次の会社を見つけるから問題ない』、くらいにしか思っていなかったけれど、今思い返すと、父の愛情と心配が伝わってくる。なぜ私はそのメールをコピーしておかなかったのだろう。

留学する、と決めた時、父はもう、何も言わなかった。言っても無駄、と思ったのだろうか。でも、たまにいろいろとアドバイスをくれる。いつまでも心配をかける娘で、本当に申し訳ないと思う。心配をかけない生活を早く作らなければ。

父は40代半ばくらいまでは仕事仕事で、自分の時間がほとんどなかったと思うので、退職した今、父自身(と母)のために時間を使ってほしい。父と母が笑って暮らしているといいな、と思う。

長い間、お疲れ様でした。とりあえず、ゆっくりしてね。

コメント
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