何にでも終わりはある。
楽しかったマケラ様演奏会もついに最終日3日目を迎えた。
演奏曲目は昨日と同じ。
ただし、1曲目と2曲目の間は開けられた。
後に作曲者のMark Andreに確認したところ、
これは彼の意図ではない、とのこと。マケラ様なのかな?
今日の座席は昨日のちょうど真向かい。
舞台向かって右にはカリヨンなどが配置されている。
昨日よりさらにマーラーの音楽の優しさと厳しさのコントラストが
はっきりと浮き彫りにされた演奏だった。
優しいフレーズはどこまでも優しく、
厳しいフレーズはまるで軍隊のように統率された集団に。
フランス人もやればできるやん。
オケでトランペットは神の声、と聞いたな、確か。
楽友協会のこの黄金のホールで、金管が高らかに歌うと、
部屋の明るさが心なしか増したような気がして、
本当に天上から音楽が降りてくるような幸福感に包まれる。
初めてこのホールを体験した、GustavoがVPOを指揮したR.シュトラウスを思い出す。
アルトのWiebke Lehmkuhlの声がとても好き。
昨年のパリでのマラ2公演の時も彼女のファンのおぢさまが近くの席におられたが、
気持ちはわかる。ソプラノのChristiane Kargも悪くはない(出番が少ない)。
人の声は最強で、最後にコーラスが入ると
男声の地の底からのような音とも振動ともつかぬ空気の震えに心まで震える。
今日の演奏はしばらく忘れないし、忘れたくない。
このホールならではの音響(昨日のピアニストが言っていたが、
パリのPhilharmonieは彼からすると響きすぎなのだそう)と、
この位置(昨日に比べて最後のオルガンとカリヨンの響きが素晴らしかった)、
目に焼き付いたマケラ様の指揮。
この幸せを持って、来月のベルリンまで乗り切ろう(また追っかけるよこの人)。
感動しすぎて今日は映像なし。