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全ては計画されていた!映画「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」

2020-05-11 14:44:19 | 映画
 古代ギリシアの悲劇詩人エウリピデスによる「アウリスのイピゲネイア」を基にして描かれた映画のご紹介!!

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第70回カンヌ国際映画祭脚本賞を受賞した、「ロブスター」のヨルゴス・ランティモス監督によるサイコホラー。
※本作品は「PG12」指定作品です。保護者の配慮が必要です。
*上映時間  ・・・  121分
*日本公開日 ・・・ 2018年3月3日
*監督    ・・・ ヨルゴス・ランティモス

キャスト
・スティーブン ・・・ コリン・ファレル
優秀な心臓外科医。豪邸に美しい妻と子供たちに囲まれて幸せに暮らしている。
・アナ ・・・ ニコール・キッドマン
スティーブンの妻で眼科医。
・マーティン ・・・ バリー・コーガン
スティーブンが隠れて密会している少年。
・キム ・・・ ラフィー・キャシディ
スティーブンとアナの娘。成績優秀で家族自慢の娘。
・ボブ ・・・ サニー・スリッチ
スティーブンとアナの息子。キムの弟。
・マーティンの母 ・・・ アリシア・シルヴァーストーン
マーティンの母親で父他界後は女手ひとつでマーティンを育てている。
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<あらすじ>
美しい妻と健やかに育つ二人の子に囲まれ郊外の豪邸に暮らす心臓外科医スティーブン。ある少年を家に招き入れて以来、その恵まれた生活の中で奇妙な出来事が起こりはじめる。突然歩けなくなり、目から赤い血を流す子どもたち。そしてスティーブンは容赦ない選択を迫られる。
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非常に難しいストーリーに感じました。一見ただのサイコパスのように感じますが、これはサイコパスではなくすべては計画されていたものだった。
以下は主観に基づき映画を解読した内容になります。 
※ネタバレを含む内容になりますので、ご理解の上先にお進みください。

「アウリスのイピゲネイア」は、トロイア戦争の総大将であり英雄のアガメムノーンがトロイアに向かう為に出航準備をすませ港で待機していたが、風が止まってしまい出航できずに悩んでいた。この風が止まった原因が女神アルテミスによるものと知ったアガメムノーンがアルテミスの怒りを抑えるために、自身の長女イーピゲネイアを生贄に捧げることを決意する。イーピゲネイアはギリシア軍の英雄の兵士と結婚させると騙され喜んでついていくも、すぐ真実がばれてしまう。真実を知ったアガメムノーンの妻でイーピゲネイアの母クリュタイムネーストラーは発狂するも、イーピゲネイアは状況を理解し生贄になることを承諾し生贄の祭壇にむかうのだが、最後には生贄がイーピゲネイアから鹿に入れ替わった。←ここがこの映画のタイトル「聖なる鹿殺し」の部分でしょうね~



 上記の「アウリスのイピゲネイア」の部分を理解していただいて、、、映画ですが、1人の少年マーティンが心臓外科医であるスティーブンと頻繁にあっているところからスタートします。

 マーティンとスティーブンの家族が会ったことで全ての歯車が来るっていくのですが~、まず、マーティンがスティーブンへのストーカー行為を行っていくことで、おかしいと思ったスティーブンがマーティンを拒絶するようになっていきます。そこでマーティンの復讐がはじまっていくのです。

 マーティンの父親はスティーブンの手術で他界しており、スティーブンはその後謝罪の気持ちでマーティンに頻繁にあっていたと思われる。マーティンはプレゼントをもらったらたとえ小額でもプレゼントで返す、家に招待されたら自身の家にも招待する、というルールをもっており、父親を奪われたのだからアナタが父親になれ!!!という思いでストーカー行為に近い状態を行っていたのでは?と判断しました。

 そこで自分の父親にはなれないとわかった時点で次に進むわけですが、マーティンの大切な父親を奪ったのだから、同じようにスティーブンの大切なものも失え!!!という意味で家族に試練を与えるのです。
①突然歩行困難になる
②食べ物を一切受け付けない
③目から血が出てくる
④死
これは4段階に進み最後には死が待っています。
その間にスティーブンは家族の誰を生贄として殺すか迫られます。当然家族を失いたくないスティーブンは誰も選らばず医師として懸命に守っていきます。
息子がまず①と②が同時にやってきて、続いて娘が・・・


恐らく、上記の「アウリスのイピゲネイア」と照らし合わせると・・・
・スティーブン → アガメムノーン
・アナ     → クリュタイムネーストラー
・キム     → イーピゲネイア
・マーティン  → 女神アルテミス
ってことだと映画をみて判断できましたが~問題は「鹿」!!!
結局、追い詰められたスティーブンはロシアンルーレット風に銃で家族の1人を殺し呪いは解かれます!!!その殺されたのが「ボブ」
そうなると、ボブ → 鹿ってことか??と考えると納得がいかない・・・そんな悲しい気持ちになります。

ここまで感じるということは映画としてはかなりの衝撃を感じた素晴らしい映画だったのかもしれません。


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