湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

☆グリンカ:ルスランとリュドミラ序曲

2017年05月09日 | ロシア・ソヴィエト
○クーセヴィツキー指揮ボストン交響楽団(BSO他)1944/4/1NYハンターカレッジlive・CD

クーセヴィツキーはこの曲をわりと落ち着いたテンポで四角四面にやるが、その中でもこの演奏は弛緩なくわりとスムーズに通っているほうだと思う。こういう演奏を聴くとクーセヴィツキーが余り棒が得意でなくメトロノームにあわせて一生懸命練習したという伝説も納得する部分はある(そんな訓練はごく初期のことだと思うが)。クーセヴィツキーがノると演奏が飛びぬけてリズミカルに楽しく進み、マジメにやろうとすると演奏は実直にドイツ的な固さをもった演奏になる。この差異は曲目でかなりはっきりわかれる。出来不出来とはリンクしないが、後者はけして面白い演奏にはならない。しかし共通して見通しいいスコアのあるていど透けて見えるような整理された音楽になるという点はある。色彩的・立体的というのはそのへんに起因する。この演奏も見通しはいい。まあ、○にしておく。アンコールだし多少の弛緩も仕方ない。

Comments (5)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ☆ダンディ:フランスの山人の... | TOP | ヴォーン・ウィリアムズ:交響... »
最新の画像もっと見る

5 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (クーセヴィツキー)
2007-06-15 09:34:20
お金持ちで、いろいろな作曲家に作曲委嘱したり、場合によっては匿名で寄付したりして、とても立派な人くらいの認識です。

記憶に残っているのはホロヴィッツとのラフマニノフ3番、なかなか、手が回らないのが残念な指揮者です。

でも、悪い本に書いてあったように譜面が読めなかったというのは嘘だと思いますが?
返信する
クーセヴィツキー (田豊)
2007-06-15 09:36:17
済みません、名前の欄にタイトルを入れて、仮面ライダーの敵みたいにアンノウンになったしまいました。
田豊です
返信する
譜面が読めなかったというのは (管理人)
2007-06-15 09:48:49
おおかた指揮者に敵意をいだくプレイヤーかプロコあたりの皮肉屋な作曲家の暴言がそこだけ取り出されて一人歩きしただけでしょう、新作をメインに振った常任がスコアを読めないわけはありません、プロとしてのレベルには差はあるにせよ。自身歴史に名を残すコントラバスの名手だったわけで、むしろプレイヤー出身の指揮者の不器用さはこの人に限らず今もよく目につきます。かなり実践的練習を重視した人でしたから、時間的に消化不良だったり機械的になってしまったりもしたんだろうなあと思いました。伴奏指揮は確かに余り評価されませんね~。晩年のシベリウスあたりは名演とされています。皮肉屋のロシアの作曲家たちや難解なバルトークはともかくシベリウスを始めクーセヴィツキーに好意的な作曲家も多かった。
返信する
つまらない曲 (サンセバスチャン)
2017-05-09 23:58:10
今まで聴いた演奏がみんなつまらない。次回の無駄みたいに思えるのは曲のせいか、演奏のせいか?ムラヴィンスキーもダメ。
返信する
Re:つまらない曲 (r_o_k)
2017-05-10 00:01:04
ムラヴィンスキーがダメなら古いロシア国民楽派は合わないということだと思いますよ。あるいは単純にスピードが速い(時間が短い)ものをお聴きになるといいかもしれません。それだけが売りの曲です。
返信する

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | ロシア・ソヴィエト