ミュンシュ指揮ORTF(SLS)1946/11/14シャンゼリゼ劇場live
プロコフィエフ意気軒高たる時期「形式の打破」を体現する一曲として現れたオペラである。しかし平易できわめて描写的で、ほの暗くもカラフルな音の縦横に詰め込まれた作品は人好きするものだ。さらに組曲版全5曲となればフランスでも演奏され・・・さすがにディアギレフに扱うのは無理だったろうが・・・スタイルによっては「アラとロリー」をやるよりもフランス的な軽々しいものになりうる。ミュンシュはいきなり咆える。つまりロシア式と言えそうな野獣のような迫力で「これはボストン???」という錯覚を覚えそうになる。その迫力がいっそう諧謔味を引き立て、悪い録音ではあるが、4曲の抜粋ではあるが、この曲の野心的なさまをダイジェストで味わわせてくれる。終曲はまるでマーラーかショスタコかという分厚さがうれしい。筋肉質で弛緩を許さない。それでも鄙びてしまうところはあるが、拍手カットが惜しいほど。ミュンシュがプロコをあまりやらなかったのは惜しい。
プロコフィエフ意気軒高たる時期「形式の打破」を体現する一曲として現れたオペラである。しかし平易できわめて描写的で、ほの暗くもカラフルな音の縦横に詰め込まれた作品は人好きするものだ。さらに組曲版全5曲となればフランスでも演奏され・・・さすがにディアギレフに扱うのは無理だったろうが・・・スタイルによっては「アラとロリー」をやるよりもフランス的な軽々しいものになりうる。ミュンシュはいきなり咆える。つまりロシア式と言えそうな野獣のような迫力で「これはボストン???」という錯覚を覚えそうになる。その迫力がいっそう諧謔味を引き立て、悪い録音ではあるが、4曲の抜粋ではあるが、この曲の野心的なさまをダイジェストで味わわせてくれる。終曲はまるでマーラーかショスタコかという分厚さがうれしい。筋肉質で弛緩を許さない。それでも鄙びてしまうところはあるが、拍手カットが惜しいほど。ミュンシュがプロコをあまりやらなかったのは惜しい。