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2024 11月静岡旅行記・一日目

2024-11-28 15:11:21 | 雑記
11/22〜24、娘と共に静岡へ行きました。まずはその一日目の覚書です。

朝は早めに起き、朝ごはんも食べ、軽く洗濯もしてから出かけました。
娘とは自宅最寄駅前で待ち合わせていましたが、そこまで行ってから、自宅のドアにちゃんと鍵をかけたか不安になり、一度戻って確認することにしました。結論を言うと、鍵はちゃんとかかっていました。必需品ではないけれど一つ忘れ物もあったため、それを持って、再度施錠確認をしてから駅へ戻りました。娘は既に駅前カフェで朝ごはんを食べていたのに、寒さのあまりまた別のカフェに入って待っていました。申し訳ないことをしたと思います。自分もノンカフェインドリンクを飲んでから、いざ出発。

電車を乗り継いで新横浜駅へ。新幹線チケットは事前に購入せず、新横浜に着いてから買いました。母娘とも乗り継ぎに使ったPASMOの扱いがよく判らず、券売機の前でもたついたりやり直したり駅員さんに何度も質問したりして、発車時間ぎりぎりにやっと新幹線駅に入ることができました。他に並んでいる人がいなくて良かったです。

さて、このたびは静岡まで直接行くのではなく、まず熱海へと向かいました。現在MOA美術館で尾形光琳による国宝の紅白梅図屏風と重要文化材・風神雷神図屏風が同時に展示されているということで、是非見てみたかったのです。出発前日くらいまで、行こうかどうしようか迷っていましたが、せっかくのチャンスだし行くべきだと娘も言ってくれたので、思い切って行くことにしました。

熱海まではこだまのグリーン車に乗って行きました。9月に静岡から帰るとき指定席普通車がなかったため、やむなく利用したグリーン車でしたが、乗ってみればその快適さにすっかりはまってしまいました。こだまなら尚更ゆったりした気分で乗っていられます。と言っても、所要時間は30分足らずでした。

熱海駅で降り、まずはお昼を食べることに。熱海に来るのは数十年ぶり、娘は初めてで、よく知らない町で食べ物屋さんを探すのも不安だし、と言ってチェーン店に入るのも……というわけで、駅ビル《ラスカ熱海》内で探すことにしました。
12時前だったけれど、飲食店街はどのお店も待機列ができていました。お魚が食べられるお店は2軒。待ち人数が少ない方の《伊豆太郎》に入ってみました。伊豆伊東の魚市場仲買人直営のお店だそうです。

ラスカ熱海店 | 伊豆太郎

ランチメニューはお寿司や盛り合わせ、定食なども美味しそうでしたが——



母娘ともアジと釜揚げシラスの2色丼に季節のブリ刺身も添えてもらいました。新鮮で美味しかったです。

熱海駅からMOA美術館までは直通バスが出ていますが、その前にカートやスーツケースを預けておこうとロッカーを探す——までもなく、同じフロアに大きめのロッカースペースがありました。
荷物を預け、駅前のバス停へ。少し前に先の便が出たばかりなのか、けっこう待ちましたが、おかげで座れました。
バスは急な坂道やヘアピンカーブを登って、美術館前へ。山の上にあると聞いてはいましたが本当でした。

MOA美術館 | MOA MUSEUM OF ART



バス停留所や駐車場前から見る美術館入り口。自分も娘も来るのは初めてです。



チケット売り場横の銘板と案内。

しかし入館してもすぐ展示が見られるわけではありません。入ってすぐの場所にあるのは受付とエスカレーター乗り場。そこから延々とエスカレーターを上ります。どんどん上ります。乗り継いでも乗り継いでもエスカレーターが続き、いつになったら着くのか不安になった頃、「円形ホール」が現れます。その名の通り、大理石を敷き詰めた直径20mほどのホールで、天井には世界最大級の万華鏡が設置されています。



直下のエスカレーターからホールを望んだところ。ホールもエスカレーターの照明も神秘的でとても美しいのですが……

更にエスカレーターを上り、やっと屋外へ。しかしまだその先がありました!。



屋外広場から見上げる美術館本館の威容。

手前に彫刻作品の一部が見えますが、これはヘンリー・ムア作のブロンズ像で、その広場も「ムア スクエア」と呼ばれています。トップ画像は「ムア スクエア」から一望した相模灘。遠くに初島、右下に熱海の温泉街が見えます。

そして、そこから更に目の前の大階段を上ることに……
実はこの先もエスカレーターを使うことも可能ですが、娘がせっかくだから歩いて登ろうと言いまして……



やっと辿り着いた真の入り口脇の銘板。

広々としたメインロビーは展望台にもなっていて、眼下の海や山が見渡せる絶好のフォトスポットでもあります。



ロビーのガラス越しに再び眺める相模灘。「ムア スクエア」より一段と高い場所なので、更に雄大な景色が広がっていました。

そこから「うるしエントランス」と呼ばれる漆塗の大扉を抜けて、いざ展示室へ——

館内は一部を除いて基本撮影可という太っ腹。この所蔵作品が多いからこそでしょう。展示ケースのガラスも透明度が非常に高く、写真を撮り易くなっています。しかし照明は暗め、またスマホカメラとこのへっぽこな腕では、まともに撮れたものは少ないです。





宗達の龍虎図と光琳の虎図もこの程度にしか……それにしても、宗達でも光琳でも、後の世の若冲などが描いても、やはりどこか「大きい猫」みたいに可愛くなってしまう江戸絵画の虎さんたちです。



まともに撮れたのは、この酒井抱一による藤蓮楓の三幅対くらいでしょうか。

絵画作品だけでなく、本阿弥光悦筆の古今和歌集、新古今和歌集などの絵巻、光琳による螺鈿蒔絵の箱物や、光琳の弟でもある乾山の焼物などの工芸作品も展示されていました。



そしてこちらは野々村仁清による藤絵の茶壺。国宝です。茶道をやっていた頃から、一度は見てみたかったものなので、この目で見ることができて感動しました。



さて、本日のメインイベント。

その作品を見る前に、江戸時代から明治〜昭和、更に令和にいたる、風神雷神をモチーフにした作品を展示した部屋を通ります。NHK【びじゅチューン!】の井上涼さんによる映像作品も流れていました。



風神雷神図屏風。これは宗達ではなく、それを模した光琳の作品です。宗達の描いたものは京都の建仁寺所蔵だったかと。
何しろ見る人が多いので、全体図を収めるのは難しかったです。



そして紅白梅図屏風。これも全体を撮ることは……そんなことより、やっと実物を見ることができて感激です。当美術館所蔵品であり、これまでも春、梅の季節などに展示されることは多かったのですが、風神雷神図と並べて展観されるのは39年ぶりだそうです。並べて見ると、確かに構図などに共通点が感じられます。以前に同じ光琳の燕子花図屏風を見た時も思いましたが、屏風絵はやはり屏風として立てて見てこそ真価がわかるのですよね。紅白梅図は、梅の木の描写にリアルさを残しつつ、中央の水の流れがきわめてデザイン的なところがやはり面白く秀逸だと思いました。



屏風絵前に群がる人たち。平日の昼間、そしてすごい山の上にも関わらずこれだけの人が——

この展覧会は26日で終了しましたが、解説や詳細はこのページで見られます。図録は特にありません。

光琳 国宝「紅白梅図屏風」×重文「風神雷神図屏風」 – MOA美術館 | MOA MUSEUM OF ART

ともあれ長年の念願が叶いました。茶道教授だった母や祖母、そして息子も学友たちと来たことがあるのに、自分は訪れたことがないのを残念に思っていましたが、この機会に来られて良かったです。

その他の写真も少し。



秀吉の黄金の茶室を復元したもの。



本館から日本庭園「茶の庭」を望んだ風景。元気と時間があれば、こちらも回ってみたかったけれど、山道をこれ以上登り下りするのはさすがに……
この中に和食レストランやお蕎麦屋さん、来館者が立ち寄れるお茶室もあるそうで、もう少し早い時間に来ていたら、そちらで何かいただいても良かったかと思います。
その他、本館内に鎧塚俊彦プロデュースのカフェレストランもありますが、自分たちはオープンカフェで一休みしました。



アイスのカフェラテ。シロップを紙コップで付けてくれるのが良い感じです。

もっと長く、一日中でも楽しめそうな美術館ですが、先の予定もあるので外に出ることにしました。熱海で宿が取れれば良かったのですが、行きたいと思った時には目当てのホテルは既に満室でした。近頃はどの街のどのホテルも半年くらい前から予定を立てておかないと予約が取りにくい状況です。

外の大階段は登りより降りる方が怖いと思い、帰り道は「ムア スクエア」を通らず、すべてエスカレーターを使いました。円形ホールを通り抜け、更にどんどん降りて入り口まで戻れば、目の前がバス停です。
なお、ご存知のかたも多いかと思いますが、MOA美術館は或る宗教団体により運営されていて、バス停脇には教団の会館も建っています。しかし美術館の方には特に宗教色の強いものはなく(「創立者の部屋」という一室もありますが、そこを通らなくても出られるようになっています)、収蔵品も風景も、美しいものをこれだけ見せていただけるのならそこはまぁ……という感じです。

帰りのバスも混んでいましたが、座ることができました。しかし駅までの帰路がなぜか渋滞していて、熱海駅まで戻るのにかなり時間がかかりました。その上あの坂道で、立っていた人たちは大変だったと思います。
ともあれ無事駅に着いて、《ラスカ熱海》のロッカーから荷物を引き取り、またこだまに乗って静岡駅へ向かいました。

熱海から丹那トンネル、新丹那トンネルなど長いトンネルを抜けると、そこはもう三島です。そこまで来ると富士山が間近に見えます。新幹線に乗ると、三島〜新富士あたりが最も大きく美しく見えますね。初冠雪はかなり遅れましたが、さすがに11月下旬ともなると頂上近くは白くなっていました。9月に来た時には、静岡県内に入ってもなぜか全く富士山が見られず残念でしたが、このたびやっと「静岡に来た」気分になれました。

静岡駅に降り立ち、さあホテルに向かおう、と思ったところ、娘がとんでもないものを見つけてしまいました。
なんと駅ビル《パルシェ》にポケモンセンター出張所が来ていたのです!そのポスターを目にするや、娘はパルシェに駆け込み、ものも言わずにエスカレーターを上り始め——
レストランフロアの片隅にオープンしていたその会場に娘が突入する間、自分は外で待つこととなりました。ホテルのチェックインタイムを遅めに設定していて良かったです。





11月22日、まさにオープンの日だったんですね。
暫くして娘は大きいぬいぐるみを抱えて出て来ました。他にもお迎えしたいポケモンがいたそうですが、何しろかさばるので、とりあえず一体だけゲットしたようです。
エレベーターホールにはこういう展示も。





ポケモンモチーフのマンホール蓋(通称ポケふた)は全国で設置されていますが、静岡県内ではこれだけの種類が見られるそうです。

買い物が済んだところでホテルに向けて歩き始めました。駅から徒歩10分ということですが、池袋のドーミーインを思えば歩けない距離ではありません。池袋ほど怖い道は通らずに行けるはずですし。

ホテルオーレ イン(静岡)【公式】静岡駅徒歩10分|ベストレート

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これが今回の宿。天然温泉つきホテルということで、数年前から泊まってみたかったのですが、これまでなかなか予約が取れなかったのです。このたび二泊三日の日程で取ることができてラッキーでした。
カテゴリーとしてはビジネスホテルですが、ホテルの建物は思いのほか大きく、エントランスロビーも広々としています。ツインルームが取れずダブルとなりましたが、室内にはソファもあり、まあまあの広さでした。
荷ほどきして、備品を確認したり充電用の電源をそれぞれ確保したりして、しばし一休み。一緒に晩ごはんを食べる約束をしていた息子が仕事を終えて来てくれるまで部屋で待ちました。実はこのホテルには宿泊者対象の「無料夕食」というものがあり、セルフでカレーを食べられるそうで、それで済ませても良いかと思っていましたが、せっかくなので3人一緒に出かけることにしました。
その間、例によってTVもチェック。静岡のTV局はやっぱり番組内容もCMも静岡ローカルです。当たり前と言えば当たり前ですが。

息子のクルマが来たのは意外と遅く6時半頃でした。あまり来たことがない地域だそうで、駐車場を探すのにも手間取ったとか。そこからクルマで《新静岡セノバ》へ。金曜日の夜とあってレストランフロアは混んでいました。《さわやか》は論外。それ以外だといつも中華レストランにばかり行っている気がするということで、初めてのお店に寄ってみました。

【公式】ピアーズベーカリー 新静岡店 | 焼きたてパンが味わえるカフェ

ここもよく待機列ができていますが、今日は珍しくすぐ入れました。店名もよく判らないまま入りましたが、後で調べたところこのお店、聖蹟桜ヶ丘にある《ピアーズカフェ》と同系列だったんですね。奇遇です。こちらは基本イタリアンレストランですが、焼きたてパンも楽しめるそうです。そう言えばピアーズカフェもパンは美味しいです。
3人揃って頼んだものは「秋のフェアメニュー」。



まず来たのはクロワッサンとガーリックトースト。



このお店の名物らしいスキレット湯種パン。確かに美味しかったです。自家製クリームチーズをつけるとなお良し。以前はパン食べ放題もあったようですが、今は中止している模様。



チキンのポルチーニクリームパスタ。



サーモンとキノコのペンネグラタン。



アイスクリーム桃ソース添え。

これにドリンクバーが付きます。しかしこうして見ると——と言うか当日も思ったことですが、炭水化物まみれですね。ステーキや肉料理もちゃんとあったのですが、お値段などを考えてこうなりました。血糖値が怖いです。

お腹いっぱいになった後、同じフロアの丸善ジュンク堂にちょっと寄り、娘は自分のほしい本を買っていました。静岡の夜は早く、ショッピングセンターであっても他のお店は早めに閉まり、開いているのは飲食店と書店くらいです。
今日は皆疲れているし、他に寄りたい所もなかったため、息子にまたクルマでホテルに送ってもらって別れました。

部屋に戻り、少しお腹を休め、TVモニターで混雑具合を確認してから大浴場へ行ってみました。このホテルでは館内着と部屋着(寝間着)が別に用意され、ビジネスホテルながらアメニティもポーチに入れて部屋に置いてくれています。
大浴場は思ったより広く、洗い場の数も多くて助かりました。温泉で手足を伸ばすと疲れが抜けてゆくのがわかります。露天風呂にも入りました。ただ一つの不満は、脱衣場が狭く、化粧スペースもドライヤーの数も足りていないことです。それだけは以前泊まったプリヴェの方が良かったと思います。湯上がりにアイス類のサービスがないのは、まあ仕方ないとしても。

とにかくさっぱりして部屋に戻り、【金曜ロードショー】で『モアナと伝説の海』後半を観ました。絵も動きも美しく、力強い音楽に物語、と近年のディズニー作品の中で随一の傑作ではないでしょうか。

その後は早めにベッドに入りました。熱海にも行けて、充実した静岡旅行初日でした。

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