男は馬鹿なのだ。
女房妬くほど亭主モテもせず
全くその通りである。
ただウチの場合にゃそもそも女房が妬かないから、これすら私にゃアテハマラナイ。
個人経営で居酒屋を営んでいる私なのだけれど、もともとは全くの畑違いの仕事をしていたのね。
呑むのは好きだから、あちこち通って「常連さん」化したお店がちょこちょこあって…高価な料亭や洒落乙なお店でワケ知り顔でいつもカウンターの端っこに陣取る、的なものではもちろんないのだけどね。
そんな「常連さん」化した店の一つを引き継ぐ事になり現在に至ると言うわけです。
日本酒好きの私にゃ、酒屋行って好きな酒をチョイス、お店で振る舞うなんてのがサイコーに気持ちいいのである。
小さなお店だから、つまみもまぁまぁ行き届くしね。
料理は嫌いではなかったから、こうして工夫をこらしたつまみ、肴を出すのも実に楽しいのである。
あたしマスターの事好きよ!
ある時、新しく私の代になってからよく来てくれる女性客の一人がそんな言葉を袈裟懸けに振り下ろしてきたのだ。
まともに食らってしまったのである。
歳の頃なら五十路を歩き始めた、小柄で華奢な身体に綺麗なお顔の、でもとっても威勢よく豪快に飲み食いする楽しい女性ネ。
そんな彼女、そう言えばそんな色っぽいセリフを吐くのは初めてじゃなくて、帰る間際には必ずギューーっと抱きついてくるのだ。(照)そしてその一言だ。
そりゃあなた、勘違いもしますわ。
そう言えば最近とんと来ないけれど以前…
今度二人だけで飲みに行きましょ❤️
手を握ってそう言って帰る、そんな井川遥似(不思議なもので、こう言う場合必ず一番良いものに美化されるのだ)の女性もいたなぁ…まぁこの方は旦那と息子とおまけに夜飲み歩く時のパパさんまでいたから挨拶がわりのそんなフレーズは屁の河童だったのだろうけど。
男なんてものはいくつになっても馬鹿なのである。
社交辞令、酔った上での出来事にいちいちその都度キュンとしてしまうのだ。
…いや、すくなくとも私ゃそうなのよ。😅
でもねぇ…その抱きついてくる女性もいっつもラブラブの年下男性と来店されるのね、抱きつかれている傍にいっつもその彼が半笑いで立ってるン。
くわばらくわばら…
なんとなくほんわりとモテた錯覚に酔いしれるぐらいがちょうど良いって事ですな。
…亭主モテもせず…かぁ
ごもっともです!😅😅😅
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