埼玉県立近代美術館 戦後日本住宅伝説—挑発する家・内省する家
7月30日 夏休みの学生が多い。 現代彫刻のようにモダンな建築、 その内部にこめられた建築家の想いや眼差しを感じて。 とても楽しい展示だった。 2時間かけて 建築家が趣向を凝らした夢の自宅に潜入、 あこがれを体感できた。
今や伝説ともなった戦後日本の、挑発する、あるいは内省する建築作品の数々を。1970年代まで、16人の建築家の16作品で構成。
この展覧会がご観覧いただく皆様にとって、改めて住空間を見つめ直し、思索を深めながら、新たな視点を見出す機会になればと願っています。(captionから)
8月31日(日)まで
展示の内 カメラマーク付は撮ってもよい
・磯崎新《新宿ホワイトハウス》1957年
篠原一男《白の家》1966年
・清家 清 私の家
家族の間にドアをつくってはならない。 建物の南面をすべて開放すると、庭とひとつづきの空間として使える。
庭と部屋との一体感… 広々とした空間にあこがれる
・菊竹清訓 スカイハウス 宙に浮く壁柱によって持ち上げられた方形の住居。
・黒川紀章 中銀カプセルタワービル
世界ではじめて実用化されたカプセル集合住宅
主な建築は 埼玉県立近代美術館の動画サイトで見られます。
https://www.youtube.com/watch?v=7laDgSM29pk
日をあらためて常設展へ (8月20日
・画家のまなざし—モーリス・ドニと見るフランス近代絵画
描くばかりでなく、美術論にも健筆をふるったモーリス・ドニ。
画家のまなざしを通してフランス近代の名作 ドラクロワ、ピサロ、モネやルノワール、コローの作品など紹介。
展示は MOMASコレクション[Ⅱ] 出品リストに詳しく
ドニの辛口な批評や、 彼が好む作品。
・読むように見ること—荒川修作の絵画
ふだん展覧会に行くと、好きな作品はつぶさに読むように観てくる。
が、抽象はちょっと難しかった。 時間をとって じっくり向き合いたい。
お目当ては小村雪岱
・リサーチ・プログラム:小村雪岱をめぐって
新たに寄贈された貴重な資料や特別出品など 必見です。
ほんとうに愉しく、 時を忘れて見入りました。 心に残る作品をいくつか並べてみます。
鏡花選集 装幀 小村雪岱 1915 春陽堂
(表見返し 湯島詣から湯島天神の春景
山本特製海苔報條 (報條は 宣伝チラシのこと
意匠 小村雪岱 宣伝文は鏡花という贅沢なもの、
海苔にかがよう 物語り、 芸術の香りがすばらい。
草に入る月。旭の海。武藏野、江戸のはじめより、大東京の春の曙ゆかりの色の紫を
千本に咲かすは、麗なる海苔の佳品なり…
すてきでした。
小村雪岱顕彰碑拓本 (世田谷区烏山 妙高寺
「おせん」宣伝ポスター
小村雪岱・堀尾成章から泉鏡花への書簡
繊細で美しい絵入りの手紙
雪兎模様着物 蚊帳釣草に桔梗図着物
彩色 絹 「こおろぎ」
鏡花賛 砧うつはよい女房か案山子どの
蚊帳釣草のくさかげに 5匹のコオロギ
落葉 雪の朝 見立寒山十得 巴御前
常設展が充実している。
これだけでも2時間かかった。 雪岱の作品はもう一度みたい。(8月31日まで
歌舞伎や新劇の舞台、資生堂、も手掛けた幅の広い人と聞いています。
確か川越の出身。蛙さんのいわば地元で、いつも素敵な企画がある埼玉近代美術館なら、きっと素敵な展覧会だったでしょうね。羨ましいことです。
あのほのかな色香はどこから生まれるのでしょう。
雀さんへのコメントで 「り」の字が抜けてしまいました。 ここでお詫びいたします。 鬼灯の 朱いあかり です。
雀さんの会心作はどこから生まれるのでしょう。 やはりご研鑽の証ですね。 目標にしています。