楽の志 ~らくのこころ~

湘南で木の家づくりをしている「楽居」の親方三浦がキャッチしたできごと、思い、喜び、悩みなどを、力を込めて投げかけます。

花台と板塀の作成

2012-04-30 23:29:30 | おうち
藤沢市鵠沼海岸のN邸へ 花台の取り付けと板塀の作成に伺いました。

いつ見てもみどり色の外壁と木部のコントラストが
きれいだと思います。



外観に何もついていなかったので
とてもシンプルな外観に見えていましたが
本日このようになりました。



2階の窓に、板で装飾した花台を取り付け
外周の二か所に板塀を作成しました。

作成中に、結構な雨の襲来をうけ
急いで道具を片づけた・・・・・

その瞬間雨がやみました。
道具も体もびしょびしょになったので今日は撤収です。

びしょびしょになった私たちに
Nさんは、「お風呂入れるんで・・・・」と

今度ゆっくりとおじゃました際にいただきたいと思います。
ありがとうございます。






火のある暮らし

2012-03-04 22:33:30 | おうち
三浦の「みらいの家」へ伺った。

家の中に入ると薪ストーブがついていた。
ストーブのガラス部分を覗くと炎がゆらいでいる


テーブルのまわりで子供たちが忙しそうに遊んでいる
我々大人は、自然とストーブの周りを陣取り
炎のゆらぎを見ながら談笑する。



時間がたつにつれストーブの背面にある
版築が蓄熱をはじめストーブのやわらかな暖かさが増し
室内は心地よい室温になる。

子供たちは、相変わらず忙しそうに遊びながら
「暑い」と言い服を脱ぎ始めた。



薪ストーブがあるだけで・・・

ランニングコストほぼゼロで、室内をある程度あたためることができ
炎のゆらぎを見ながら 心のやすらぎを得ることができる。



クッキングストーブになっているため、ストーブでピザを焼いていただきました。

いい。

当たり前のように火のある生活をおくれればいいと思った。


和室式台

2012-01-12 20:54:49 | おうち
鎌倉岩瀬T邸です

このおうちは、ふんだんにいわゆる高級木材が使われています。
例えば、枠材は栂(ツガ)の無節
    床板はアメリカンブラックチェリー シベリアンウォルナット 栗 桧
    すべて、ほぼ節の無いものです。

2階の和室のみ、お施主より「お任せ」というご支持を頂き
うん、うん・・・考えました。
お金を出し高級な木材を使えば簡単なのですが
今回は手間を存分に掛けることにしました。



少し小上りになる、和室手前の式台です。
木の種類は、杉で一般的には式台にはあまり使わない材料ですが(柔らかいため)
あえて杉を使います。しかしこの杉は、芯持ち割れあり、節有りです・・・。

けして、和室に使える材料ではありません。


が、今回はあえてこの材料を選びました。
なぜなら、和室以外すべて高級木材を使っているため
和室には手間と感性をぶつけたかったからです。



見て下さい杉ですが、この表情です。

見事な杢です。 

節があり、割れがあり銘木になりきれなかった材料です。
ですが、ここに手間を掛けるのです。

割れは、一般的には埋め木等で隠すのですが
今回は手間を掛け浮づくり仕上げにしました。
夏目をおとすことにより、冬目が浮き立ち柔らかい杉も
少し硬く 表現することができるのです。



もうひとつのメリットとして、割れのある材料ですので
その割れが目立たなくなります。



こればかりは、塗装屋さんに任せるわけにはいきません。
自ら、染色ワックス掛けです。



この杉は、樹齢おおよそ100年ほどですが
写真左側の杢の部分だけで、樹齢が40年ほどあります。
おそらく、立ち木のときに 木の上の部分だけ枝がものすごく集中して
生えていたのだと思われます。(自然環境の中で生まれた偶然の産物です)
何万本に1本の割合でしょうか・・・。

私は、世間一般的に駄木として扱われてしまうものには
美しさがあると思います。
そんな駄木の美しさを引き出すのも大工の仕事だと思います。


経年変化

2011-10-31 22:09:20 | おうち
先日、大町N邸にお客様をお連れして見学に行ってきました。
楽居では、楽居の家をご検討されている方へ
お引渡しが済み、実際にお住まいになられているお宅を
ご見学していただいております。もちろん現在建築中のお宅も見学することができます。

大町N邸はお引渡しが済み、3年ほど経ちます。
1階、2階とも陽の光がサンサンと室内に入ってくるとても明るい家です。

大町N邸へつい最近うかがったばかりでしたが、この日は
室内に使っている木がグッと色がしまっているような感じがしました。

同じ家なのに、木はいつも違う表情で向かえてくれる。



床に使った杉の木は、もう新築当初の面影はなく
飴色に変化し、艶が出てとても良い風合いに変わっている。

裸足で床を歩き その場に座り 
床を愛でたくなる。

お施主さんは、床のキズが気になるようだが
そのキズがまたいい。

これからまだまだ変化を続け今よりもっと趣きのある家になっていくかと思うと
楽しみです。

庇(ひさし)・軒(のき)を見直す

2011-07-11 16:45:43 | おうち
こんにちは、楽居の三浦です。

ローコスト化とスタイリッシュな箱型建物の流れのせいでしょうか。
最近あまり見かけなくなってきた「庇(ひさし)」。

本当は、ひと手間かけてもつけるべき重要なものです。


庇は、お家の外壁や窓を雨からまもります。

庇などの凹凸がなく、シンプルな外観でスタイリッシュに見えたお家が、窓サッシの隅から黒く雨だれのしみがついて1年足らずの間にみすぼらしく汚れてしまっている例をよく見かけます。

デザインのために必要な機能まで削るのではなくて、庇とかそういった必要機能「込み」でスタイリッシュなデザインを成立させる発想が大切だと思います。


庇のもう一つ大事な役割は、過ごしやすさ。

庇がついている窓は、雨の日も水滴がついていなくて景色がクリアですし、窓ガラスが雨のたびにきたなく汚れてしまうこともありません。
雨のたびに窓掃除というのはかなり大変なこと、それをやってのける几帳面な人はほとんどいないのでは。せめて庭窓のような景観窓だけでも、いつもきれいにしておきたいですね。

また庇がないと、窓を開ければ当然屋内に雨が吹き込んでしまうので、雨の日は窓を開けて通気することもできないという、過ごしにくさの問題もあります。少し暑いだけの日にも雨で窓が開けられず、梅雨時から冷房に頼らざるを得ないという方がたくさんいらっしゃいます。

そういうわけで、大切な役割を担う庇をもっと見直しましょう。
楽居は立派な庇のお家を広めていきます。
あとから庇をつけるリフォームもお勧めしていきます。
日本に庇を復活!させていきます。


軒下の風情ある暮らし

お引き渡し

2011-06-23 16:29:10 | おうち
みなさんこんにちは 楽居の三浦です。

S邸に続き、横浜N邸のお引き渡しとなりました



外観は、左官の塗り壁にスッキリとした木製サッシが良く似合います。



構造材は、全て化粧であらわした真壁(しんかべ)づくりのお家です。
やはり、家は真壁がいいですよね。

柱・垂木(たるき)はすべて、檜です。 垂木には間伐材を使っています。
芯を持った垂木は、とっても強いんですよ。

床板は、檜の節のないところを使い、張りあげました。




階段は、大工 木村の力作です。

親板・段板共に、檜材を使用。



階段の一段目は、「畳張り」という張り方で
人が、たくさん集まる 縁起の良い張り方です。




和室の収納です。

地窓に、地袋 押入れと壁一面 変化のある収納です。

今は、このような作りはあまりありませんが、

風を呼べるし、光も取り入れることができるため

作るのに手間はかかりますが、やはりいいですね。



お風呂は TOTOのハーフバスを使用し 

壁の立上りには、タイルを張り、檜の壁にしました。


ただ今、外構と駐輪場を施工中です。




ひとまず 完成

2011-06-18 09:20:30 | おうち
こんにちは 楽居の三浦です。

S邸です。
今年の1月の上棟後 約6ヵ月かかり ひとまず完成、引渡となりました。

外構もまだこれからですが、左横はビルトインガレージとなり
木製の、オーバースライダーがこれから とり付きます

そして、アイアンの門扉 ウッドデッキ等も施工の予定です。
ちなみに 1階外壁は、焼き杉 2階は左官壁 サッシは黒いですが、木製サッシです。



こちらは、ガレージ裏の外から使える 収納です。



今回、リビング・ダイニングは梁・柱を染色しました。 床は栗の無垢板 壁は漆喰
天井は、和紙 一部壁は 土壁表し等々。 正しく自然素材のみの家です。



桧の大黒柱は、染色せず鉋仕上です。



階段、段板は焼杉で、うずくりになっているため(凹凸がある仕上)スベリ止めになっています。
蹴込み板は、目の詰まった杉の柾目板を使っています。
階段周りの手摺も、これからアイアンが取り付く予定です。



トイレの壁は、日本の和紙と、イギリスの壁紙モリスを使いこんな空間になりました。



リビングダイニングの親子ドアは、杉框組みに気泡入りガラスです。



2階の和室は、じゅらく壁に 天井は和紙 襖紙は、施主さんこだわりのセレクトの和紙です。



まだ、外観含め完全に完成はしていないので、これから完成していくのが楽しみです。



鎌倉市長谷H邸 完成

2011-03-03 21:46:35 | おうち
こんにちは、楽居の三浦です。

先日、鎌倉長谷H邸が完成し
無事にお引渡しとなりました。



こちらは、2階にある板の間とつづく和室です。
寝室としてのお部屋です。



寝室にある、一坪ある収納です。
和室と収納の中の壁は、土佐和紙で仕上てあります。



こちらの写真は、リビング・ダイニングです。
鎌倉長谷H邸は、3区画の分譲地で、なんと3階建てで建てたのは
H邸のみでした。

そのため、3階のリビング・ダイニングはとても日当たりが良く
気持ちの良い空間となりました。



こちら鎌倉長谷H邸の外観です。
今回3階建てですが木を最大限に活かし、和の雰囲気を待たせました。

外壁は、焼き杉・塗り壁・軒裏もあらわし 化粧梁を使いました。

準防火地域で3階建てとなると
非常に制限も多く 木の家を建てるには
困難なこと ばかりですが

3階建て、準防火でも木の家を建てることができました。


鎌倉長谷H邸

2011-02-13 21:53:06 | おうち
こんにちは 楽居の三浦です。

今週末には、足場がとれ外観がアラワになります。

鎌倉長谷H邸です。


鎌倉長谷H邸は、鎌倉の町並みに合う
3階建ての木造のおうちです。

条件は、準防火地域に建つ3階建てですが
化粧垂木、化粧野地、現しの梁・木製サッシ・焼き杉の外壁と

「木」のオンパレードです。

建築法規的には、木は燃えやすいという扱いですが
認定工法や木をあらわす前の下地の工夫で
このように木が使えます。

1階、2階部分の外壁は 焼き杉とし
3階の外壁は 左官壁です。



外観にも化粧柱・化粧梁 があらわれ
軒も敷地いっぱいに出してあり
3階建て特有の 背高のっぽになるデザインをおさえ

3階建てですが、3階建てに見えない
木と左官を活かした素敵なおうちが
もうすぐ 現れます。







窓台

2011-01-14 21:29:41 | おうち
こんにちは 楽居の三浦です。


今日は、頑居堂にて
鎌倉長谷H邸の窓枠を、加工しました。

木製サッシに取り付ける窓台ですが
2箇所ほど、幅を広く耳付きの材料を使います。

1箇所は、キッチンの横につく窓台
材料は、サワラもう1箇所は

小上りの和室につく、幅2700ある
引き違いの木製サッシの窓台です。

こちらは、地松の耳付きです。
いずれも耳は、反り鉋を軽く当て
ランダムサンダーで仕上ました。